小論文の書き方 作文とどう違う? 基本ステップから構成のコツ、合格答案の書き方まで解説! よく出るテーマは?

大学受験で課されることも多い小論文。小論文対策では、作文とは異なる小論文に必要な読み方・書き方を身につけなければなりません。しかし、きちんとステップを踏めば小論文の得点アップは可能です。

小論文入門レベルの基本から実践的な書き方と重要ポイント、合格レベルの小論文作成のコツまで、一気に解説します。

(目次一覧)

1.小論文と作文の違い

「小論文と作文の違いって何?」と聞かれたら、どう答えますか? まずは小論文の基本、作文との違いや書くべき内容を押さえつつ小論文対策を進めましょう。

1−1.小論文と作文の違い

小学校でも多く取り組んできた作文は、自分の「体験」や「感想」を書いた文章のこと。表現の美しさよりも文章の流れ、感性の豊かさ、表現のうまさなどがポイントになります。

一方、小論文は、問われていることに対して自分の「意見」とその「理由」(論拠)を筋道立てて説明し、読む人を説得する文章のことです。論理性や説得力の高さにポイントが置かれます。

次の図にある「運動会」をテーマにした作文と小論文の例で違いを確認してみてください。

1−2.小論文では何を書けばよい?

小論文では、与えられたテーマや問いに対して、自分の意見を理由とともに論理的に述べなければなりません。そのため、まずは「何が求められているのか」を見抜くことが大切です。

テーマや問いが分かったら、自分の頭で考えて独自の「意見」とその「理由」を打ち出し、それをいかに効果的に伝えるかを考えましょう。理解しやすい説明の順番(論理的な構成)まで考えるという一連のステップを踏んでから書き始めることで、合格レベルの小論文を書けるようになります。

2.よい小論文(=合格する小論文)を書くために必要な4つの力

入試で求められている「よい小論文」(合格レベルの小論文)を書くうえで欠かせないのが、「読解力」「発想力」「論理的思考力」「表現力」の4つです。4つの力は、自分自身の経験、各教科の知識、社会の出来事に関する知識、志望する学問の知識をもとに育てられます。

2−1.読解力

読解力では、設問・資料をきちんと読み取ったうえで、その背景にあるものまでを読み取る力が要求されます。

小論文における読解力とは、国語の現代文で養う読解力とは異なる「論じるための読解力」と考えましょう。

2−2.発想力

発想力は、資料の内容に対して疑問をぶつけたり、自分なりの問いや具体例、アイデアなどを考え出したりする力のことです。

「AとBの関係はどうなっている?」「自分が経験してきたことの中に、テーマに当てはまることはある?」など、さまざまな視点から考えてみてください。

2−3.論理的思考力

論理的思考力は、発想力を使って洗い出した自分の意見や理由(根拠)を筋道立てて組み立てる力。論理的思考力が高いと、読み手を説得しやすい小論文を書けるようになります。

2−4.表現力

表現力は、自分の考えを文章で表現して読み手に分かりやすく伝える力です。さまざまな言葉を使えるようになるだけでなく、正しい接続詞の使い方もマスターしましょう。

3.小論文の書き方・考え方の基本5ステップ

実際に小論文を書くには、5つのステップを踏みましょう。意識して順番に取り組むことで頭が整理され、よりよい小論文を書けるようになります。

3−1.ステップ1 設問を読む

最初のステップでは、設問を読んで何について書けばよいのかをつかみます。ポイントは、小論文の課題で「問われていること」を読み取るとともに、設問の条件(要約が必要か、何を比べるのかなど)を確認すること。問いに対してきちんと答える形で書くことが、よい小論文の鉄則です。

3−2.ステップ2 資料を読む

次に、課題にある資料(文章や図表)を客観的に読み取っていきます。ここでいう「客観的」とは、自分が資料から受ける印象だけで「AはBだ」と決めつけるのではなく、課題に関係する重要なポイントを読み取ること。文章資料なら筆者の意見とその理由(論拠)を読み取り、図表なら数値の変化や差異などに注意しながら読みとることです。

3−3.ステップ3 構想を練る

設問と資料を読んだら、問われていることに対して自分の考えを深め、意見を固めます。自分の考えを深めるには、資料にある文章の筆者の考えに疑問をぶつけたり、自分の経験や知識と照らし合わせてみたりすることが大切です。「意見」と「理由(根拠)」を対応させながら、論理的に説明できる内容に絞り込んでいきましょう。

3−4.ステップ4 構成する

次は考えを整理して論文の流れを決める段階です。どのような順番で説明すれば読み手に伝わりやすいか、意見とその理由(根拠)を必ず対応させながら筋道を考えて文章全体の流れを決めましょう。

3-5.ステップ5 表現する

構成が終わったら、いよいよ段落分けをしながら文章にしていきます。わかりやすい表現を心がけ、原稿用紙の使い方にも注意しながら書き進めてください。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座2】たった5つのステップでわかる、小論文の書き方

4.小論文の得点アップにつながる問題文の読み方

小論文の得点アップを図るには、出題形式と問題文にあるヒントを押さえましょう。

小論文入試には、「資料小論文」と「課題小論文」という2つの出題形式があります。課題小論文は設問のみの出題形式。資料小論文は設問と資料文(または図表資料)がセットになった出題形式です。

小論文の設問には、

・何について
・何を書くのか
・書くうえでの条件

といった小論文を書くうえでの基本的な要件が書かれています。

それとともに、

・資料文をどのように読んだらいいのか
・どのような手順で考えればいいのか

といったヒントがある場合も。図に例を示しているので、設問からどのような条件やヒントが拾えるのかを確認してください。

こうした設問条件を十分に満たしていないと、文章としてはよい小論文であっても減点の対象となってしまいます。細かい条件を見落とさないよう、設問を丁寧に読みとることが、得点アップにつながるのです。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座3】得点アップにつながる問題文の読み方

5.問題文中の資料を読み解くコツ

設問をしっかり読みとれたら、次は資料の読みとりです。資料には文章タイプの「資料文」と図表タイプの「図表資料」があります。それぞれ読み解くコツを押さえましょう。

5−1.資料文を読み解く4つの重要ポイント

資料文を読み解くには、次の4つの重要ポイントがあります。

(1)論点
(2)意見
(3)理由
(4)根本思想

「論点」は、資料文の筆者が何について書いているのかということ。「Aとは何だろうか」「Aは必要だろうか」など疑問形で示されることもあれば、はっきりと書かれていない場合もあります。論点が明示されていない場合は、資料文全体から推測しなければなりません。

「意見」は筆者が一番言いたいことであり、資料文における結論となるもので、論点への答えを示しています。「要するに」「つまり」「したがって」などの接続詞をヒントに探しましょう。

「理由」は、筆者の意見の理由・根拠となる部分。具体例や原因・背景などを挙げて説明しているところです。

「根本思想」とは、その文章を支えている筆者の価値観のこと。文章中に直接書かれていないことが多いため、資料文全体から「根っこにある思い」をつかむ必要があります。

5−2.図表資料を読み解く2つのポイント

医学系学部や自然科学系学部、社会系学部では、数値データなどを扱った図表資料を読み解かなければならない場合が多いもの。図表資料を読み解くには、大きく分けて以下のような2つの重要なポイントがあります。

(1)データの概要を確認する
(2)データが示す傾向を読み取る

データの概要を確認するには、図表のタイトルから「何を明らかにするためのデータなのか」を押さえましょう。同時に、調査の期間や対象、どこが発表したデータなのか、どのような条件のもとで得られたデータなのかもチェックすることが大切です。

データが示す傾向を読み取るには、「全体→細部」の順に確認することを意識してください。まずは全体を見てデータの突出した部分や数値の偏り、特徴的な変化(動き)などを大まかにつかんでから、その項目と同じ変化(動き)をする項目や反対の変化(動き)をする項目がないかを見ていきましょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座4】問題文中の資料を読み解く際のコツ

6.思考のコツ(1):疑問をぶつけて考えを深める

小論文では、あまり考えたことがないテーマについて書かなければならないことがあります。合格する小論文に必要な「自分の意見」と「それを裏づける理由(論拠)」を出すべく、「疑問をぶつける」「6つの視点で考えを深める」ことから始めましょう。

6−1.疑問をぶつけて具体化させる

設問を読んで最初に思いついた「考え」は主観的な考えである場合が多いもの。小論文を書くために使える考えを洗い出すには、具体的な疑問をぶつけていくことが、とっかかりになります。

疑問は1回で終わらせるのではなく、どんどんぶつけていくことが大切です。「賛成」「反対」で答えられるような問いの場合でも、まずはどちらかの一方の立場をとったうえで、

「なぜ?」
「どういうときにそう考える?」
「それってどういうこと?」
「他にそう考える人はいる?」

など、「疑問→答え→答えに対する疑問→答え→…」と掘り下げていってください。

6−2.6つの視点で考えを深める

考えを深めるには、くり返し疑問をぶつけると同時に、6つの視点を使って視野を広げることも重要です。

【視野を広げる6つの視点】
・具体的な事実を知る
・その問題が生まれた背景から考える
・別の立場で考える
・世界の視野から考えて他国と比較する、国内の他の地域と比較する
・プロの「目」を借りて考える
・常識を疑ってみる

より説得力のある意見や理由を導き出すには、どれか1つの視点だけでなく、なるべく多くの視点から疑問をぶつけていくと効果的です。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座5】小論文を書くための思考のコツ<パート1>

7.思考のコツ(2):オリジナリティを加える

小論文では「自分の考えを述べよ」と言われることが多いもの。オリジナリティのある考えを導き出すにも、いくつかのコツがあります。

7−1.具体例を考える

与えられた資料をきちんと理解したり、自分の意見や理由に説得力をもたせたりするには、具体例を挙げて考えを述べることがポイントです。

「自分であればどうするか」「自分や身のまわりのことなどで、そういう事例はないか」と考え、いくつか具体例をメモしていきましょう。

7−2.自分の考えをハッキリと固める

小論文では「論理性」が絶対条件。意見と理由、具体例に論理的な一貫性があってこそ、合格レベルの答案になります。

自分の考えやさまざまな情報、具体例を洗い出したら、次は「絞り込み」に入りましょう。自分の意見に対する理由として最も説得力がありそうなものを選び、それを支える具体例を選ぶのです。

絞り込む際は、ぜひ以下の3点で論理性をチェックしてください。

・問われていることに対する意見になっているか?
・理由と意見が食い違っていないか?
・具体例と理由は食い違っていないか?

詳しくはこちら
【小論文書き方講座5】小論文を書くための思考のコツ<パート2>

8.失敗しないための構成の重要ポイント

意見・理由・具体例の絞り込みができたら、小論文としてまとめるための「構成」が必要になります。いきなり原稿用紙に書き出すのではなく、あらかじめ「構成メモ」を作り、小論文の材料と配置をまとめておきましょう。

小論文の構成は、「序論・本論・結論」の形が基本です。

この構成を応用すれば、

・意見を最初に打ち出す「主張力アピール型」
・現状分析を最初に打ち出す「思考力アピール型」
・資料文の要約を最初に書く「読解力アピール型」

など、設問や目的に合わせて応用することもできます。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座6】失敗しないための構成のポイント

9.読み手に伝わる小論文を書くための段落構成

読み手に伝わる小論文を書くには、基本構成である「序論・本論・結論」からさらに一歩進んで、より細かい段落構成を考えることも大切です。

上手に段落を構成するには、次の2点を意識しましょう。

・1つの段落は1つの内容でまとめる
・各段落の中も「問い→答え」という内容でまとめる

また、段落と段落を論理的にスムーズにつなげるには、

・「過去→現在」「特殊→一般」など、全体に方向性をもたせる
・前の段落の言葉を次の段落の冒頭で受けるようにする
・「なぜなら」「しかし」「たとえば」など、つなぎの言葉を段落の頭に置く

という工夫も役立ちます。

こうした点をおさえて段落構成を考えたら、以下の4つのポイントをチェック。

・序論の問いと結論の答えは呼応しているか?
・各段落は1つの内容でまとまっているか?
・各段落は論理的につながっているか?
・意見と理由が論理的につながっているか?

設問要求を満たし、採点者を納得させられる小論文になっているかを確認しましょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座7】読み手に伝わる小論文を書くためには?

10.原稿用紙の使い方と解答字数

小論文では、制限字数や原稿用紙の使い方も守らなければなりません。

10−1.原稿用紙の使い方

まずは原稿用紙の正しい使い方を確認しておきましょう。

<基本の原稿用紙の使い方>
・書き出し、段落の頭、改行した場合は1マス空ける(カギカッコで書き始める場合も1マス空けて2マス目にカギカッコを書く)
・句点(。)、読点(、)、カッコ類はすべて1字とみなし、1マス分とる(ただし、“。」”は両方を1マスに入れる)
・2つで一組となる記号の最初の1つ(「、(、『など)は、なるべく行末にこないよう表現を工夫する
・2つで一組となる記号の最後の1つは行頭にこないようにする
・句読点が行頭になる場合は、直前の行末で文字と一緒に1マスに入れる
・中線(—)や点線(…)は2マス分とる
・中線、点線で文章が終わる場合、文末に句点を打つほうがよい
・最終行・最後のマス目に文字と句点が一緒に入る場合、字数オーバーと見なされることがあるので字数調整する

<ヨコ書きの場合の注意点>
・数字は1マスに2文字入れる
・大文字アルファベットは1マスに1字入れる
・小文字アルファベットは1マスに2字入れる

<要約問題での注意点>
・最初のマス目から書き始める
・行頭・行末にかかわらず、句読点やカッコ類も必ず1マスとる
・改行はしない
・600字など長い要約問題で段落分けの指示がある場合は、出題指示に従う
・最後のマス目に文字と句点が一緒に1マスにならないようにする(字数オーバーと見なされるため)

10−2.解答字数

次に、制限字数がある場合に何文字書けばいいかを見ていきましょう。

たとえば「800字以内」と指定された場合、最低でもその8割は書く必要があります。800字なら750字以上書くのが理想。800字を1字でも超えると失格または減点対象となるので、字数オーバーにはくれぐれも注意してください。

「700字以上800字以内」のように、最低字数と最高字数が指示されている場合は、この範囲を守っている限り点減対象にはなりません。ただ、なるべく上限に近い文字数で書くことを意識しましょう。

「800字前後」「約800字」のような指示が出された場合は、この基準から50字程度の増減が一応の目安となります。

字数制限がない場合でもダラダラと好きなだけ書くのではなく、課題内容や制限時間、資料の内容などを考慮した上で、自分が書ける内容・分量を考えて大まかな字数を決めてしまいましょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座8】 原稿用紙の使い方と、解答字数について知ろう!

11.志望大に熱意が伝わる志望理由書の書き方

総合型選抜や学校推薦型選抜では、「志望理由書」の提出が必要なことが多いもの。大学としては意欲のある学生や専攻分野に興味・関心をもつ学生に入学してほしいため、志望理由書を通して受験生のやる気や適性を知ろうとしています。

志望理由書では次の3つが大切なアピールポイントです。

・なぜこの大学・学部に入りたいのか?
・大学、学部、学問分野に対する意欲や興味・関心はどの程度あるか?
・高校時代にどんなことに熱心に取り組んだか?

より熱意を伝えられる志望理由書にするには、自分だけの体験を書いたり、その大学や学部のどのようなところに魅力を感じているのかを書いたりすることが重要です。

大学パンフレットに書かれていることをただ書き写すのではなく、「なぜその部分に魅力を感じているのか?」「入学したら、その大学でどのように学問に取り組みたいのか?」など、自分に問いかけながら考えを深めていきましょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座9】志望大に熱意が伝わる志望理由書の書き方

12.普段の生活のなかでできる!小論文のネタ集め法

説得力のある小論文を完成させるには、具体例が不可欠です。スキマ時間や日常生活の中でネタ集めをしておきましょう。

ネタ集めのコツは5つあります。

(1)新聞の見出しを流し読みして、自分が志望する学部に関係するテーマ、社説、文化面をチェックする
(2)インターネットを活用し、知りたいテーマに関するキーワードで検索をかける(キーワードに「とは」をつけると定義がわかる)
(3)テレビのニュース番組で最初の30分を中心に見る
(4)学校の教科書や資料集の内容を具体例として使う
(5)部活での出来事、友人か家族との会話にもアンテナを張る

これまで特に気にしなかったことでも、少し意識を変えれば小論文のネタになるということは多いもの。学びたい分野が明確な人は、それに関連するものに絞ってネタを集めていくと効率的です。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座10】普段の生活のなかでできる!小論文のネタ集め法

13.小論文でよく出るテーマ:文系学部

小論文対策でネタ集めをするときは、学部系統別の頻出テーマを意識しましょう。

13−1.人文・語学系統の頻出テーマ

人文・語学系の学部では抽象的な問いかけが多く、抽象から具体へと考えを深める力が要求されます。人間や文化、言語に関するテーマが頻出です。

【人文・語学系統の頻出テーマ】
・文化
・言語・表現
・人間・生き方

13−2.社会科学系統の頻出テーマ

社会科学系の学部は、法学、政治学、経済学、社会学、社会福祉学など。現代社会の課題に対する関心や、問題の背景についての知識、分析力、解決策の提案力などが求められます。

【社会科学系統の頻出テーマ】
・経済システム・労働の問題
・国際社会とグローバル化
・環境・エネルギー問題

13−3.教育学系統の頻出テーマ

教育学系の学部は、教育や学校に関するテーマが頻出。これらのテーマに属するさまざまな課題について、幅広く関心を持っているかどうかも見られます。

【教育学系統の頻出テーマ】
・教育・学び、教師と学校の役割
・子ども・若者
・環境問題

詳しくはこちら
【小論文書き方講座11】小論文でよく出るテーマ<その1>

14.小論文でよく出るテーマ:理系学部

次に、理系学部の頻出テーマを見ていきましょう。

14−1.医学系統の頻出テーマ

医学系を志望する場合、医療者としての適性や関心、基礎学力を求められます。したがって、小論文のテーマもこれに関連したものが出題されやすくなります。

【医学系統の頻出テーマ】
・患者と医師の関係
・医療制度
・先端医療と生命倫理
・科学論

14−2.自然科学系統の頻出テーマ

自然科学系学部では、自然現象に対する関心や科学的方法に対する理解が要求されます。意見論述と合わせて、理科や数学の教科問題、原理・現象を説明させる問題が多いことも特徴です。

【自然科学系統の頻出テーマ】
・意欲、知識、センス(教科問題)
・環境問題とエネルギー問題
・科学技術の進歩と社会
・情報科学と情報社会

14−3.医療・看護学系統の頻出テーマ

医療・看護学系の学部では、他の人に対する理解や思いやり、コミュニケーション能力、冷静な判断力が問われます。医療・看護に対する考え方だけでなく、患者との向き合い方、より健康な生き方などについても考えていきましょう。

【医療・看護学系統の頻出テーマ】
・医療・看護のあり方
・健康・福祉
・子ども・若者

詳しくはこちら
【小論文書き方講座12】小論文でよく出るテーマ<その2>

15.小論文でよく出るテーマ:生活科学・芸術・体育学系学部

最後は、生活科学系学部、芸術学系学部、体育学系学部の頻出テーマです。

15−1.生活科学系統の頻出テーマ

生活科学系の学部は、健康で快適な生活を築く方法や問題点の追究が中心。小論文でも、人々の暮らしに関わるテーマが多く出題されています。

【生活科学系統の頻出テーマ】
・衣・食・住
・環境問題
・地域社会・コミュニケーション

15−2.芸術学系統の頻出テーマ

芸術系学部では、芸術作品の研究や創作、演奏、理論、芸術史などに関わるテーマが多く見られます。芸術そのものの意味や役割を考える、人間と芸術の関わりを考える、芸術の社会的意義を考えるといった出題がありました。

【芸術学系統の頻出テーマ】
・芸術論
・現代社会における芸術

15−3.体育学系統の頻出テーマ

体育学系の学部では、スポーツと人間の体に関するテーマが頻出です。スポーツに関する知識だけでなく、スポーツの役割や意義、健康との関わりについて考える姿勢が求められます。

【体育学系統の頻出テーマ】
・スポーツの役割と意義 ・健康

詳しくはこちら
【小論文書き方講座13】小論文でよく出るテーマ<その3>

16.小論文を書くときの時間配分のコツ

試験会場で小論文を書く場合、限られた時間で600字、800字、なかには1000字という字数の小論文を書きあげなければなりません。時間切れにならないよう、ぜひ時間配分の練習もしていきましょう。

16−1.自分の「書きあげる時間」を知る

文字を書くには時間がかかります。まずは、純粋に原稿用紙に文字を書くだけの時間がどのくらい必要か計ってみてください。

16−2.設問読解から構成までの時間を計算する

「計測した結果+見直しのための10〜15分を足した時間」を制限時間から引き算すれば、設問を読み始めてから構成を終えるまでに使える時間を計算できます。

設問読解・資料読解・構想・構成の4つのステップについて時間配分を決めましょう。

16−3.構成まで終わったら一気に書き上げる

時間配分に従って構成までできたら、あとは迷わず一気に書き上げてしまいましょう。「あれもいいかな?」と方針転換すると時間切れや論点がずれる恐れがあるので注意してください。

とにかく制限時間内に合格レベルに達する小論文を書き上げることが最優先です。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座14】小論文を書くときの時間配分のコツ

17.抽象的な文章内容が理解しやすくなるポイント 

小論文では、資料文を読んで自分の考えを述べる形式での出題が多いもの。しかし、資料文が抽象的だとなかなか理解できないという人もいるでしょう。抽象的な文章をきちんと読むには、3つのポイントがあります。

17−1.4つの基本を押さえる

抽象的な文章を読む際の4つの基本は、「論点」「意見」「理由(根拠)」「根本思想」をそれぞれ押さえることです。

・何について
・どんなことを言いたいのか
・その理由・根拠は何か
・どのような価値観に基づいているのか

を意識しながら資料文を読んでいきましょう。

17−2.具体例を見つける

抽象的な文章や表現に対して、筆者は具体例を挙げて説明していることがよくあります。文章を読む際は具体例を見つけ、「この具体例はどの部分の説明か?」を考えていってください。

もし筆者が具体例を書いていないなら、自分で具体例を思い浮かべてみて。テレビやニュース、本で読んだことなど、知っている事例に引き付けて考えられれば、抽象的な文章がずっと分かりやすくなります。

17−3.テーマの知識を蓄える

4つの基本や具体例探しをしても資料文の内容を理解できない場合は、そのテーマについての知識や慣れが足りないのかもしれません。

志望学部系統の頻出テーマを中心に、新書や新聞記事などを中心に知識を蓄えていきましょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座15】抽象的な文章内容が理解しやすくなるポイント

18.「自分に引きつける」とは?

小論文の設問には、「自分に引きつけて考えを述べよ」というものがあります。「自分に引きつける」とは、小論文のテーマと自分の接点を足がかりにして考えを深めることです。3つのコツを押さえましょう。

18−1.コツ1:身近なテーマで自分の意見と理由を考える

自分に引きつけて考える練習は、身近なテーマから始めます。たとえば、「制服」をテーマに「あるほうがよい」「ないほうがよい」など、自分がどう思うか考えてみて。意見が見えてきたら、「なぜそう考えるのか?」と自問自答してみましょう。

18−2.コツ2:大きなテーマを細分化して身近なテーマを引き出す

少し大きなテーマでは、身近なテーマに落とし込むことが大切です。

たとえば、「地球温暖化」は大きなテーマですが、その「原因」を見ていくと二酸化炭素排出という問題があり、さらに工場からの排出、家庭や自動車からの排出といった点が見えてきます。

大きなテーマを細分化して身近なところまで落とし込むには、テレビや雑誌、新聞からの情報、周りの人たちのちょっとした一言がヒントになるでしょう。細分化できたら、コツ1を使って自分に引きつけて考えてみてください。

18−3.コツ3:他人の意見を参考にして考える

自分から遠すぎるテーマの場合は、「他人の意見を参考にする」ことも有効です。

ただし、他人の意見を鵜呑みにするのではなく、他人の意見に対して自分は賛成・反対どちらなのかを考えることが不可欠。自分の意見を出せたら、「なぜそう考えたのか?」と自問自答することで、自分に引きつけることができます。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座16】 「自分に引きつける」ってどういうこと?

19.要約問題攻略法

小論文では与えられた文章の要約を求められることがあります。上手に要約するには、「論点」「筆者の意見」「理由」という3つの要素を抜き出すことを意識しましょう。

効率的に要約するには、次の手順で進めてみてください。

【要約のおすすめ手順】
(1)3つの要素になりそうな所に線を引く(具体例には引かない)
(2)線を引いたところを見直し、3つの要素をつかむ
(3)3つの要素と資料文にあるキーワードを使ってまとめる

まとめる際は、接続詞を補ってつながりを明確にしたり、わかりやすい言葉に置き換えたりすると、得点アップにつながるでしょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座17】小論文の要約問題攻略法

20.説明問題攻略法

小論文では資料文や表・グラフから読みとれる筆者の考えを「説明せよ」という設問が出る場合もあります。

説明問題で大切なのは、読み取った大切な要素を積み重ねて、論理的に読み手に伝えること。自分の意見やその理由を書いてしまうと「設問要求を満たしていない」として減点されることもあるので気をつけてください。

説明問題攻略法のポイントで最も重要な「大切な要素」とは、次のようなものです。

【説明問題で大切な要素】
・資料文にある筆者の論点・意見・理由
・グラフやデータの事実

これらの要素にあるフレーズや数字をうまく引用しながら、「Aということが読みとれる」「Aと述べられている」などの表現を使って書いていきましょう。

もし、「XXについて(あなたの知識から)説明せよ」と指示された場合は、自分が持っている知識を使って正確にわかりやすく説明します。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座18】小論文の説明問題攻略法

21.具体例を挙げるコツ

自分の意見や理由を書く際の具体例の重要性については、くり返し述べてきました。しかし、「なかなか具体例が浮かばない」と頭を抱えてしまう人は多いものです。

具体例が浮かばない時は、まず下の3ステップを試してみましょう。

【具体例を挙げる3ステップ】
(1)背伸びをせず、自分なりの視点をもつ
(2)資料文や設問の内容を自分の言葉で言い換えてみる
(3)「空間軸×時間軸」で考える

空間軸とは、家族・友人・学校・日本・世界という視野の広さ。時間軸とは、過去・現在・未来という観点です。視点を変えることで、今まで見えていなかった具体例が浮かぶかもしれません。

ここで、さらに一歩リードする具体例の出し方も知っておきましょう。次の画像を見てください。

採点者を「お!」と思わせる具体例は、「採点者は知らない、自分だけが知っている」具体例、つまり②に当てはまる具体例です。これを使って説得力のある小論文をかければ、自分の個性がキラリと光るものになるでしょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座19】小論文を書く時の具体例を挙げるコツ

22.具体例と意見を効果的につなげる重要ポイント

では、どうやって具体例と自分の意見をつなげれば説得力のある小論文になるのでしょうか? ポイントは、自分の意見を固めることと、意見を要素に分け、要素に対して具体例を出すことです。

具体例とは、もともと意見やその理由を補強・補完するためのものです。「自分は何を一番伝えたいのか」、「この具体例によって何を示したいと思ったのか」とあらためて考えることで、より意見が明確になり、具体例とつなげやすくなります。

意見と理由の筋は通っているのに具体例を入れると焦点がぶれてしまうと感じる場合は、意見の説明の仕方を変えると効果的です。

たとえば「人を見かけで判断してはだめだ」という意見なら、「人は見かけで判断する傾向がある」という点と「見かけで判断した結果の影響」という点に分けて具体例を出すことができます。

意見を構成する要素ごとで考えれば、具体例とその要素を結びつけやすくなるとともに、全体の説得力も上げられるでしょう。

詳しくはこちら
【小論文書き方講座20】具体例と意見を効果的につなげるには?

23.合格レベル小論文の書き方のコツ 「惜しい」ポイントと改善策も

「がんばって書いたけど、なんだかしっくりこない」

そんなときは、小論文あるあるとも言える「惜しい」ポイント、書き出し、言葉選びをチェックしてみてください。

23−1.小論文あるある「惜しい」ポイント

しっくりこない原因は、もしかしたら「惜しい」ポイントがあなたの小論文に紛れ込んでいるからかも。これらの「惜しい」ポイントは、入試本番でも論理性の面で減点されることがあります。

【小論文あるある「惜しい」ポイント】
・惜しいポイント1 資料文の内容をなぞっただけで、自分の意見がない!
・惜しいポイント2 うまく書こうとしすぎて、中身が薄い!
・惜しいポイント3 同じことのくり返しになっている!

たとえ筆者と同じ意見になるとしても、「なぜそう考えるのか」は自分の経験や知識に引きつけて掘り下げることが大切。立派なことを書こうとしてカッコつけた小論文を書くより、「自分ならどうだろう」と考え、自分の経験や知識をもとに現実的・具体的な意見と理由を書くことで、説得力のある答案になるでしょう。

同じことをくり返し書いてしまい、全体として内容が薄くなっている場合は、しっかり構成メモを作ることを意識してください。

23−2.小論文の書き出しのコツと例文・言葉の選び方

小論文は、序論の書き出しがうまくいくと勢いがついて書きやすくなります。書き出しにはいくつかのパターンがありますので、設問に合ったものを使っていきましょう。

【小論文の書き出しパターン】(意見を述べる場合)
・AはBだろうか。私は、Cと考える。これには、D個の理由がある。
・一般的にAはBと考えられている。しかし、私はCと考える。これにはC個の理由がある。
・近年、Aが注目されている。これについて、私はBと考える。理由はC個ある。
・筆者は「A」と述べている。この考え方にはB個の問題点がある。

要約問題では、上のパターンの「私」を「筆者」に置き換えることで応用できます。説明問題では、「AとはBである」を基本の形として書き始めましょう。

また、小論文では言葉の選び方も重要です。たとえば、「すごく」「だから」「と思う」「おもしろい」「ダメだ」といった日常の話し言葉を使うのは、適切ではありません。これらの言葉は、次のように言い換えましょう。

【小論文の言葉選びの例】
・すごく→非常に、大変
・だから→よって、したがって
・でも→しかし、それでも
・たくさんある→多く見られる、多く存在する
・Aと思う→Aと考える、Aだろう
・おもしろい→興味深い、重要である
・意味がわからない→理解が難しい
・嫌いだ、ダメだ→適切ではない、誤りである

言葉の選び方については、日頃から新聞の文章や論説文に触れ、使えそうな表現をメモしていくのがおすすめです。特に大学教授が書いた新書などは、日頃から論文を書いている人の文章として、とても参考になるでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

合格レベルのよい小論文を書くには、作文や日常会話とは異なる小論文の書き方を押さえる必要があります。設問や資料を見てパッと書くのではなく、設問で求められていることにきちんと答えるような内容、書き方をすることが合格レベルの小論文を書くポイントです。

自分の知識や経験、身近な出来事をもとに具体例を示すことや、どのような順番で意見と理由を述べ、どこに具体例を入れるのが適切かを意識した構成づくりも重要です。

小論文対策は、日常生活でのネタ集めも得点を伸ばすことにつながります。志望学部の頻出テーマを中心にネタ集めをするとともに、新聞や書籍から小論文に使えそうな言い回しや言葉も拾っていくとよいでしょう。

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出典:
マナビジョン 進研ゼミの「小論文教室」

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