【小論文書き方講座18】小論文の説明問題攻略法
大切な要素を抽出し、客観的に伝える!
小論文は、自分の考えさえ書ければOKと思っていたのに、実際に問題を見てみたら「説明しなさい」という設問で焦った…なんてこと、ありませんか?
小論文入試では、必ずしも論述(意見と理由)ばかりが求められるとは限らないのです。資料文の要約を求められることもあれば、「~を説明せよ」といった出題もあります。
今回は、説明問題の対策について紹介していきます。
まず、実際の小論文入試での問われ方を見てください。
「資料文を読み、筆者の考えを説明せよ」
「表やグラフから読みとれることを説明せよ」
「英文資料の内容について説明せよ」
こういった問われ方に対して、いったい何をどのように書けばいいのでしょうか?
いずれの場合にも大切なのは、読みとった大切な要素を積み重ねて論理的に読み手に伝えることです。大切な要素とは、資料文であれば多くの場合、筆者の「論点」「意見」「理由」です。これは要約問題の時も同じですね。グラフやデータであれば、そこに表れている「事実」です。
この時、自分の考えや主観は交えずに、あくまでも客観的に伝えなければなりません。もし、自分の意見や理由を加えてしまうと、「設問要求を満たしていない」と判断されて減点の対象になってしまったり、小問で「その説明をもとに考えを論ぜよ」と問われた場合に、大きく論点がずれてしまったりといった影響が出てしまうので、あくまでも資料から読みとったことを客観的に伝えることを意識しましょう。
実際に書く時には、資料文のフレーズや表やグラフの数字をうまく引用しながら、「~が読みとれる」「~と述べられている」などといった表現を使って、読みとったことを正確に伝えるといいでしょう。
また、説明問題には、
「~について(あなたの知識から)説明せよ」
といった問われ方をするものもあります。
このような場合には、自分の頭の中に知識がどれだけ蓄積されているかが勝負になります。その知識を、正確に、わかりやすく説明することが大切です。日頃から、自分の志望分野にかかわる新聞記事や本を読んでおき、スクラップやノートを作るなどして、頭の中にどんどんストックしていくようにしましょう!
「要約」も「説明」も、まず資料文から大切な要素を的確に抽出することが大切です。そして、それを客観的に伝えるという点では共通しています。これらの力が身につけば、論述の手助けにもなるので、日頃から練習を積んでおきましょう!
文/進研ゼミ高校講座 受験情報担当 伊藤
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