【小論文書き方講座3】得点アップにつながる問題文の読み方

小論文の問題を解く際に「何を書けばいいのかわからない」ということ、ありますよね。そんな時の道しるべになるのが実は問題自体。的確な設問の読み取りができるようになることが、小論文の得点アップにつながる第一歩なのです。

読みとるべき要素を的確に押さえられるかが、小論文のカギを握る!

小論文入試には、設問と資料文(または図表資料)がセットになった出題形式の<資料小論文>という出題形式と、設問のみの出題形式<課題小論文>という出題形式があります。
多くの入試が、資料文を提示する<資料小論文>の形式で出題されています。

設問には、「何について」「何を書くのか」「書くうえの条件」といった、取り組むべき指標が示されています。また、資料文をどのように読んだらいいのか、どのような手順で考えていけばいいのかなど、ヒントになることが書かれている場合もあります。

例えば、「豊かさ」をテーマにした出題の設問例ですが、要素分けをして、読みとるべきことを抜き出してみると以下のようになります。

どんな出題であっても「問われていること」「書くうえでの条件」という要素をつかむことが、設問読みとりのコツです。
設問をしっかり読みとることは、資料文の的確な読みとりにつながり、小論文を書くための出発点になるのです。

設問条件を満たしていない答案は、減点の対象にも!?

ここからは、設問の読みとりに一歩踏み込んでみます。
上の設問例の「資料を踏まえる」という条件は、多くの小論文入試でも見られますが、「資料を踏まえる」っていったいどういうことでしょう?
ひと言で言うと、「与えられた資料を手がかりにして考えを深めていく」ということです。

例えば、「日本では、家庭からの二酸化炭素の排出量が増加傾向にあり、地球温暖化に悪影響を与えている。このため、家庭からの排出を減らす努力をすべきだ」という資料文が与えられて、「資料を踏まえて環境問題に対するあなたの考えを述べよ」と設問で求められたとします。この場合、次の答案パターンのうち「設問条件を満たしている」ものはどれだと思いますか?

答えは、3つとも満たしていません。
この問題では、「日本の家庭からの二酸化炭素の排出量」と、「家庭からの排出量が増加していることが、温暖化に影響を与えている」ということをもとにして考えなければ、資料を踏まえていることにはならないのです。

つまり、設問条件を満たしていないとみなされてしまうのです。設問要求からズレてしまったり、条件を満たしていなかったりする答案は、いくら内容が整っていても、減点の対象となってしまいます。細かい条件を見落とさないためにも、設問を意識的に読みとることが大切なのです。

文/進研ゼミ高校講座 受験情報担当 ライター 伊藤

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