実力テストって何? 対策法は? 勉強法や定期テストとの違いをご紹介

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「実力テスト」の対策に、頭を悩ませている人も多いと思います。そもそも、実力テストとは何のために行うのでしょうか? 定期テストとの違いは何なのでしょうか? 今回は、そんな実力テストの疑問を解決するとともに、おすすめの勉強法をご紹介します。

この記事のポイント

実力テストって何?どんな目的があるの?

実力テストとは?

実力テストとは、定期テストや単元テストとは別に実力を測定するためのテストで、主に中学3年生を対象に国語・数学・英語・理科・社会の5教科で行われます。内容は基本問題から応用問題まで幅広く出題され、1学期末から2学期にかけて年に何回か実施されることが多いです。中学校ごとに実施される場合と、都道府県や市町村ごとに広い地域で一斉に実施される場合があります。

実力テストの目的は理解度の測定だが、志望校決定の判断材料になることも

今までの学習の理解度を測るのが実力テストの目的ですが、中学3年生の場合は中学校での進路面談などで志望校を決めるための判断材料になる可能性も高く、重要なものです。

定期テストとの違い

定期テストや単元テストとの大きな違いは、出題範囲です。
定期テストなどで出題されるのは、前回のテストの後から今までに学習した範囲で、それほど広くはありません。しかし実力テストは、今までの学習範囲すべてから出題されることが多いです。つまり実力テストは、時期が学年の後半になるほど出題範囲が広くなるということです。

実力テスト対策はするべきか?

実力テスト対策は、出題範囲を全部学習することではない!

実力テストは出題範囲が広いのが特徴なので、定期テスト対策のように全教科の出題範囲をすべて学習することはできません。定期テストの前後に実施されることが多いので、定期テスト対策とぶつかって多くの時間をかけることが難しいからです。ポイントを絞って勉強する必要があるということです。

出されたらイヤな単元を中心に勉強する!

たとえば、社会で歴史分野の内容が出題される、としましょう。
歴史分野の中で自分がニガテな時代はどこでしょうか。
「江戸時代」がニガテだった、テストでも苦戦した……という人であれば、「江戸時代」の部分を復習しておきましょう。実力テストの出題範囲は入試での出題範囲にもなるわけですから、ここで復習することは入試にも生きてくるということです。5教科の中で2~3教科、その中でも特に出されたらイヤだな……と思うニガテな単元を中心に勉強しておくとよいでしょう。

ニガテな内容を残さないためにも復習は有効

中学校では各教科で多くの単元を学習しますので、それらの中にはあまり理解できなかった、テストで思うように点数が取れなかった……など、ニガテな単元もあることと思います。また、授業は毎日進んでいくわけですから、どの学年でもなるべくニガテを残さないようにすることが大切です。といっても、目先のテスト対策が忙しくてなかなか前の学年の復習まで時間が取れないというケースもあります。夏休み・冬休みなどを活用して、ニガテな内容をなるべく残さないようにしていきましょう。

実力テスト対策は受験対策にもなる!おすすめの勉強法3選

対策しづらい実力テストですが、おすすめの勉強法はあります。理解度を深めるための勉強法でもあるため、受験対策にもなるでしょう。実力テスト前だけでなく、日々の学習でも意識してみてください。

理解できていない内容はないかチェックする

ニガテな単元にはニガテになった原因が必ずあります。
そもそも内容が十分に理解できていない、内容は理解したはずだったがほとんど忘れてしまった、内容は理解しているが演習が足らなかったので定着していない、などです。なかでも内容が理解できていない場合には、いくら多くの問題を解いてもできない状態が続いてしまいます。中学3年生であっても決して遅くはありません。教科書などを活用してまずは理解を進めていきましょう。

今までの定期テストの中でニガテ分野だけを解き直す

内容を理解しているのであれば、あとは演習です。とくに自分がニガテな単元の部分は、その単元が出題された定期テストを解き直したりすることで理解が深まり、より定着しやすくなります。定期テスト以外でも、中学校で使っているワーク(問題集)やこれまでに受けた模試なども活用して多くの問題を解いていくようにしましょう。

応用問題に少しだけ挑戦してみる

ニガテ分野の基本が十分に固まったのであれば応用問題にも少しだけ挑戦してみましょう。これまでに学習した基礎・基本を活用して、思考・判断・表現の力を問うのが応用問題です。ニガテな分野であれば苦戦するかもしれませんが、ここでがんばっておくことは実力テストだけでなく入試にも必ず生きてくるはずです。

実力テストは終わったあとが大事!

実力テストは、自分の実力を測るためのものです。
「できた」「できなかった」という結果も大切ですが、それをどう生かしていくのかを大事にしてください。
間違えたところをチェックすれば、苦手なところや理解できていないところが把握できます。そこを重点的に勉強することで、受験対策にもなるでしょう。改めて実力テストを解き直してみるのもよいですね。
また、実力テストは入試に近い感覚のテストです。時間配分や問題を解く順番などを考えるきっかけにもなります。特に中学3年生は、入試本番をイメージして取り組んでみるとよいでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

範囲が広い実力テストは、平均点も下がる傾向にあります。それだけ、知識を定着させるのは難しいということです。実力テストをきっかけに、自分の苦手を理解し、学習方法を見直したりしてみましょう。それが、次の実力テスト、そして受験に向けての対策になります。

プロフィール


浅野剛

元大手進学塾高校入試担当部長、入試情報統括を歴任。30年以上にわたって受験指導を行い、多数の生徒を志望校に合格させてきた高校受験のエキスパート。現在は、中学生・保護者向けオンラインセミナーの講演をはじめ、中学校での進路講演なども担当。

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