いくらあげてる?ルールは?小学生・中学生のお小遣い事情。金銭感覚が身に付く渡し方・注意点も
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お子さまが小学生や中学生になると「いつからいくらお小遣いをあげたらいいのかな?」と気になる保護者のかたも多いのではないでしょうか。
お小遣いは、使ったりためたりすることで、お金の上手な使い方や大切さ、金銭感覚などを学べるというメリットがあります。今回は、アンケートをもとに小学生と中学生のお小遣いの相場や渡し方、注意点などをQ&A方式でご紹介します。
Q:小学生・中学生のお小遣いのあげ方は、「定額制」と「必要な金額をその都度」のどっちが多い?
A:小学校低学年では「必要な金額をその都度」、小学校高学年と中学生では「定額制」の割合が多くなっています
※2024年10月「お金に関するWEBアンケート」824名より作成
※小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります
お小遣いのあげ方は、大きく分けて必要な時に「その都度」必要な金額を渡す方法と、「毎日」「1週間に1回」「月に1回」などと定期的に金額を決めて渡す「定額制」があります。
アンケート(小学生~中学生の保護者のかた総計824名)では、小学校低学年(1~3年)で最も多いのは、お小遣いを「その都度」あげる方法で、43.2%でした。「その都度」渡す割合は、学年が上がるにつれて減っていき、高学年(4~6年)で36.2%、中学生で35.9%になっています。
一方、お小遣いの「定額制」は、小学校低学年では18.7%ですが、小学校高学年になると割合が大きくなり41.4%、中学生では46.1%です。お小遣いをあげる頻度は、「月に1回」が一番多く、次に「1週間に1回」「毎日」と続いています。
アンケートの結果から、学年が上がるにつれて、「その都度」お小遣いをあげる方法から、金額を決める「定額制」に移行していくご家庭が多いようです。
Q:小学生・中学生の1か月のお小遣いの金額はいくら?
A:小学生の場合、お小遣いを「渡していない」が42%いるものの、お小遣いの金額は「月500~1,000円未満」が一番多い。中学生になると「月1,000~3,000円未満」が一番多くなっています
出典:2024年1月 「お小遣いいくら渡してますか?」アンケート1175名より作成
アンケート(2024年1月・総数1,175名)によると、1か月のお小遣いで一番割合が多い金額は……
・小学生は「月500~1,000円未満」(20%)
・中学校で「月1,000円~3,000円未満」(42%)
となっています。
小学生は、「月300円未満(5%)」「月300~500円未満(11%)」「月1,000円~3,000円未満(10%)」というように、お小遣いの金額はご家庭によってさまざまということが見てとれます。
ただ、お小遣いを「渡していない」というご家庭も多く、割合は小学生では42%、中学生では25%です。
お小遣いの金額についての体験談や詳しい内容は、こちらの記事もご覧ください。
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【体験談】おこづかい、いくら渡していますか?
Q:お小遣いの金額や渡し方はどう決めている?
A:お小遣いに関するアンケートでの保護者のかたの声をご紹介します
【保護者のかたの声】
「小学生、100円✕学年 中学生、1,000円✕学年」(小3・小6の保護者のかた)
「うちでは年始に、子どもたち自身に1年間必要だと思う予算を考えてもらい、その金額をお年玉から渡し、やりくりしてもらってます」(小5・中3の保護者のかた)
「1年分まとめて4月に渡しています。そこから本人にすべてやりくりさせています。中2では3万円でした」(中2の保護者のかた)
「いろいろなお手伝いの金額を決めて1か月たったらお給料として渡している」(小6の保護者のかた)
「学年や年齢で決める」「子ども本人にお小遣いの金額を決めさせる」「お手伝いやテストの点に応じてお小遣い額が決定する」など、皆さまさまざまな方法でお小遣いの金額や渡し方を工夫されていました。
お小遣いの決まりごとは「一度決めたら変更できない」ということはないので、不都合が出たらその都度保護者のかたとお子さまとで話し合い、よりよい方法を模索していくのがおすすめです。
Q:お小遣いの「定額制」と「必要な金額をその都度」はどっちがいい?
A:お金について「どんなことを学んでほしいか」で決めるのがおすすめです
「定額制」と「必要な金額をその都度」では、それぞれメリットとデメリットが異なります。
定額制では、もらえる金額が決まっているため、「限られた予算でやりくりする力」や「お金を計画的に使う力」が身に付きやすいでしょう。しかし、何もしなくてもお金がもらえるため、お金のありがたみを感じにくいかもしれません。
お小遣い制度を始める際に、「保護者のかたががんばって働いたお金を渡している」ということをしっかり伝えると、お金の大切さが伝わりやすいでしょう。
必要な金額をその都度渡す場合、子どもは欲しいものを買ってもらうために「なぜこれが自分に必要なのか」「これでなければだめなのか」など、保護者のかたに欲しいものの必要性をしっかりプレゼンしなければならないため、コミュニケーション力や交渉力が身に付きます。
しかし、安易にお小遣いを渡してしまうと、子どもは「言えば何でも買ってもらえる」と思い、コミュニケーション力や交渉力が身に付かないばかりか、お金の大切さや有限性にも気付けない可能性があります。
「定額制」と「必要な金額をその都度」のメリットとデメリットを踏まえ、お子さまの年齢に合わせて、お小遣いから何を学んでほしいか考えてから渡し方を決めるのがおすすめです。
Q:お小遣いについて注意することはありますか?
A:初めにお小遣いに関するルールを決めておきましょう!
お小遣いは、お子さまがお金の使い方や大切さへの学びにつながる一方で、お金のトラブルが起こることも考えられます。お金のトラブルを回避するために、お小遣い制度を始める際は、まずルールを決めるのがおすすめです。
特に、
・友達同士でお金の貸し借りはしない
・友達におごらない
・お小遣いの前借りはしない
など、保護者のかたが考えている禁止事項は、明確に伝える必要があります。
お小遣いの金額や渡し方については、お子さまと話し合って決めるのもおすすめです。「お小遣いで好きなマンガを買いたい」「自分の好きなお菓子を買いたい」など、お子さまのお小遣いの使い道を参考に決めるとよいでしょう。
お金の基本は、「働いてお金を得る」「使うとお金が減る」「ためるとお金が増える」の3つです。あるだけ使っていてはお金はたまりません。
「計画的にお金を管理する能力」「欲しくても我慢できる能力」そして「うまい話には注意する能力」、この3つができれば、将来大きくお金に苦労することはないでしょう。お小遣いのルールの話をする時は、ぜひお金の大切さも一緒に教えてあげてください。
まとめ & 実践 TIPS
小学生・中学生のお小遣いは、低学年は必要な際に都度渡すことが多く、学年が上がるにつれて定額制に移行していきます。
お小遣い制度は、お金の使い方や金銭感覚を養うためにぴったりな方法なので、トラブルにならないようルールをしっかり決め、保護者のかたとお子さまが納得のいく方法が選択できるといいですね。
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