反抗期の子どもとの接し方はどうすればいい?NG対応も紹介

最近自分の子どもの様子が違う…もしかして「反抗期」? でも、ただ機嫌が悪いだけかもしれない、何か別の原因があって一時的に落ち着かないだけかもしれない…。ここでは反抗期とはどういうものなのか、またいつ頃から始まるのか、どのように対処していけばよいのか、発達心理学が専門の東京都立大学 人文社会学部 教授の酒井厚先生監修のもと、わかりやすく紹介していきます。

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この記事のポイント

    反抗期とは

    反抗期とは、子どもが人の意見や指示に反抗することが増える時期のことを言います。主に2~3歳ごろの幼児期と思春期の2回来るといわれていて、それぞれ「第一反抗期」「第二反抗期」と呼びます。また、小学校2~3年生ごろにも反抗的な態度が表れることがあり、これは俗に「中間反抗期」と呼ばれることがあります。

    第一反抗期とはいわゆるイヤイヤ期で、少しずつできることが増えてくると、一人でやってみたくなったり、うまくできないと泣いたり暴れたりすることもあります。

    一方、小学校の高学年頃から始まる第二反抗期では、自立の心が芽生えて自分で物事を判断しようとするため、周りからの助言や指示を疎ましく思い、態度や行動でそれを示すことが多くなります。

    たとえば、少し前髪を切りすぎた時には、すれ違う人みんなが自分の前髪に注目しているように思えて落ち着かなかったりします。
    自我も育ち、自分のことについて考えたときに、不安になったり、視野が狭まったりしてしまうのです。

    子どもが反抗的な態度をとる理由

    小さい頃は、漠然と「親が今言ったことは違う気がする」と思ったとしても、それほど自分の意見をはっきり示すということはなかったでしょう。

    しかし、思春期になると物事を考える力もついてきて、疑問に思ったことをうまく表現したり、主張したりできるようになります。自分で物事を見極めたりやってみようとするのです。これが、大人からは反抗的と取られることもあるかもしれません。もちろん、思春期の頃に精神的に落ち着かなくなるということも、反抗的な態度の背景にはあるでしょう。

    反抗期が無い子どももいる

    反抗期は、全員が経験するわけではなく、反抗期がない子も少なくないようです。
    それは、精神的な変化や成長があり、反抗したい気持ちがあっても、はっきりした態度には出ない場合です。あるいは、反抗心をうまく自分の中で消化できたり、親子関係のあり方によっては、「反抗期はあったけれど、まわりにはわからなかった」ということもありえます。「数日間、なにかを考えているようだったが、そのうちすっきりした顔でいつもの様子に戻った」ということもあるようです。

    また、場合によっては反抗する必要がないと思っている、反抗しても意味がないと思っている、といったケースもあるでしょう。

    反抗期の子どもとの接し方7つ

    反抗期の子どもとの接し方7つ

    では、反抗期の子どもとはどのように接すればいいのでしょうか。接するときのポイントや親はどうあればいいか、どうしてもうまくいかない場合はどうすればいいのか、対処法を紹介します。

    1. 子どもが楽しそうにしているときに声をかける

    よく子どもに、「ねえ見て!」と言われることが多いでしょう。それはどんな些細なことでも自分でできたことを褒めてほしいから、認めてほしいからなのです。

    子どもが落ち込んでいたり、いつもと様子が違ったりするときにはすぐに声を掛けがちですが、集中してなにか楽しそうにしているときこそ「がんばったね」「じょうずだね」と、頑張っている姿もちゃんと見ていることを伝えると、子どもも安心感が得られ、自立への手助けにもなります。

    2. 頼りにされたときは全力でサポートする

    子どもが勉強に行き詰まっていたり、友達関係や何か悩んだりしているときに、助言を求めてきた場合はきちんと向き合ってあげてください。

    聞かれてもいないのに、「どうしたの?」「こうやったら?」と言うと、かえって機嫌を損ね、心を閉ざしてしまう可能性もあります。
    子どもから頼ってきたら、自分の時の体験談なども交えながら話を聞いてあげると、子どもも心を開いて会話が増えたり、前向きになれたりするでしょう。

    3. 保護者がストレスを溜めないようにする

    保護者のかたも最初は我慢できてもだんだん疲れてくることもあるでしょう。体調を崩さないためにも自分に合った発散法を見つけてください。

    例えば、少しでも時間があれば、テレビや本、趣味などに集中し、自分の好きなことをしてみてもいいでしょう。また、外の空気を吸ったり運動したりすると、心身共にリフレッシュできます。また、抱え込まず友人に話を聞いてもらったり、相談して気持ちを軽くするというのもおすすめです。
    ストレスがたまると心の余裕がなくなり子どもとの関係にも影響が出るので、うまく発散して子どもと向き合っていきましょう。

    4. 適度な距離感を保つ

    反抗期の子どもとの距離感はとても難しいものです。無理に距離をつめようとするとうっとおしいと思われてしまい、ほっておくと無関心のようにとらえられてしまいます。
    子どもの様子をよく見て、今は話しかけたほうがいいときか、そっとしておいたほうがいいのか、その都度判断しながら距離を図ることが大事です。

    必要最低限の会話(あいさつやその日の予定など)は、毎日続けるとそれだけでもコミュニケーションは取れるのでその時に今日の子どもの様子を見るといいでしょう。

    5. 子どもが安心できる場所を作っておく

    どんなに反抗してもまだまだ子どもで、できることも限られています。壁にぶつかることもあるでしょう。そんなときに弱い部分を見せられる存在がいるというだけで子どもも安心します。

    いつでもあなたの味方だよということを伝えて態度でも示していくことで、ちゃんと自分のことを考えてくれていると子どもも分かってくれます。

    6. 自立のために大切な時期だと思い、受け流す

    子どもの態度や言動をその都度真に受けていては、保護者側も心がつらくなったり、イライラが募るばかりなので、今はこういう時期だからと受け流す心も必要です。

    そうすることによって些細なことからの衝突を減らすことができます。子どもの成長のために必要なことなのだと受け止め、自立につながるならいいことだと、多少の反発は気にしないようにしましょう。

    7. 第三者に入ってもらう

    「子どもの態度を受け止めるのがつらい」「どうしてもけんかになってしまう」「物に当たったり、暴れてしまう」など、自分では抱えきれないと思ったら、他の人に助けを求めましょう。

    間に誰かが入ってくれることで、子どもも親には言えないけど他の人になら話せるということもあるでしょうし、お互いに考える時間があることで冷静になることができるかもしれません。

    ほかの保護者のかたは反抗期のお子さまとどう接している?

    小学生から高校生までのお子さまがいらっしゃる保護者のかたに、反抗期のお子さまとのかかわり方をアンケートで聞きました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

    イライラの内容にもよりますが、例えば勉強で間違えたといったイライラの場合は『なんかイライラしてるね。でもイライラをぶつけられるとママもイライラしちゃうからそういう伝え方は嫌だな。でも困ってたらいつでも相談してね』と声がけします。そのままイライラは子供自身で解決させます。私自身もイライラに巻き込まれて一緒にイライラしてしまうことがあるので、その場合いったんその場から離れるようにしています。(小学1年生の保護者)

    イライラは真っ向から受け止めず、柳のようにゆらゆらかわすように心がけています。『大変だったね、嫌だったね』と返事をし、その場ではアドバイス的な返答はしないようにしています。親自身イライラを引きずらないようにするのに苦労していますが、『反抗期も成長過程!大人の階段昇ってる!』と呪文のように唱えて乗り切っています。(中学1年生の保護者)

    2023年にベネッセが行ったWEBアンケートより
    反抗期のお子さまにイライラをぶつけられてしまったとき、どのように対処されていますか?

    反抗期の子どもには干渉しすぎないように見守りましょう

    反抗期に入ると関わらないでくれといわんばかりに冷たい態度をとられる...保護者としてはとても悲しいことですが、これはお子さまが大人になろうと葛藤していて、もがきながら頑張っている証です。

    口うるさく言いたくなる気持ちもわかりますが、子どもなりに考えているので温かく見守ってあげたいですね。

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    プロフィール


    酒井 厚

    東京都立大学 人文社会学部 教授
    早稲田大学人間科学部、同大学人間科学研究科満期退学後、山梨大学教育人間科学部を経て、現在は東京都立大学人文社会学部教授。主著に『対人的信頼感の発達:児童期から青年期へ』(川島書店)、『ダニーディン 子どもの健康と発達に関する長期追跡研究-ニュージーランドの1000人・20年にわたる調査から-』(翻訳,明石書店)、『Interpersonal trust during childhood and adolescence』(共著,Cambridge University Press)などがある。

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