高校生のお小遣い、金額や相場、使い道はみんなどうしてる?

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高校生のお小遣い事情はどんな状況なのでしょうか。高校生にもなると、欲しい物の値段が高かったり、友だち付き合いがあったりして、お子さまにお小遣いアップをお願いされる場面もあることでしょう。この記事では、高校生のお小遣いの金額や相場、使い道などをご紹介します。ご家庭でお小遣いについて考え、家族で話し合うときなどに参考にしてみてください。

この記事のポイント

Q:高校生にお小遣いあげている? 金額は? 相場はどれくらい?

「2023年中学生・高校生のお小遣い事情に関する調査」(TesTeeテスティー調べ:https://www.testee.co)によると、高校生の71.2%がお小遣いをもらっています。中学生の73.2%に比べて、高校生のほうがお小遣いをもらっている割合が2%少ないようです。

高校生の1か月のお小遣い額は「5,000円~10,000円未満」が33.7%と最も多いようです。2位は「3,000円〜5,000円未満(30.7%)」、3位は「1,000円〜3,000円未満(22.8%)」となっています。

Q:高校生のお小遣いの使い道 何に使っているの?

お小遣いの使い道の1位は「友達と遊ぶための交際代(69.3%)」。これは、中学生も同様の結果となりました。2位以下は、高校生と中学生とで大きく異なる結果に。高校生の2位が「お菓子や飲料などの飲食代(50.8%)」であるのに対し、中学生は「推し活などの趣味のための活動費(49.7%)」、3位は高校生が「洋服や美容用品などの購入代(31.0%)」であるのに対し、中学生が「貯金(45.8%)」となりました。
これは、高校生のほうが中学生より、行動範囲や交友関係が広がることが影響しているのかもしれません。

Q:お小遣い豆知識!

お小遣いの金額に「絶対」はありません。お小遣いを通して我が子に何を学んでもらいたいのかを意識しながら、金額や渡す頻度を決めればよいのです。

次のグラフは50年間の高校生のお小遣い額の推移です。景気の良かった時期のお小遣いが特に高いということでもなさそうですし、過去の保護者も悩みながらお小遣いの金額を決めていたのかもしれません。

Q:お小遣いのトレンドは?

お小遣いは、進学して一人暮らしをしたり社会人になったりしてから、家計のやりくりができるようになるための練習道具という考え方があります。このお小遣いをタダでもらえたり、年齢にあわせて自動的に金額が増えたりするようでは、お金を得るための労働への意欲や知識が育たないという意見が、以前よりも見られるようです。お小遣いは、お手伝いという労働の報酬スタイルが増えていくのかもしれません。

また、お小遣いは現金で渡す方法が一般的でしたが、最近は電子マネーで渡すケースもあるようです。「2023年中学生・高校生のお小遣い事情に関する調査」(TesTeeテスティー調べ)によると、電子マネーなど現金以外でお小遣いをもらっている高校生は3.5%でした。

Q:高校生のお小遣い、注意事項ってある?

高校生になると多額のお年玉をもらったりアルバイトを始めたりして、保護者の認識以上のお金を持っていることがあります。目的をもって稼ぎ、使い道も高校生にふさわしいものであれば、金額の多さを心配する必要はありません。

一方、多額のお金に振り回されるようでは困ります。子どもと十分にコミュニケーションをとって、持っているお金と使い道について保護者も知っておくようにしましょう。その際、事細かに使い道に口を出すのはNGです。社会人の先輩として見守りながら、必要に応じてアドバイスするようにしましょう。

菅原直子

「らいふでざいん菅原おふぃす」代表。ファイナンシャルプランナー、教育資金コンサルタント。子育て世帯の教育費を中心としたライフプラン相談、進学資金が不足している高校生と保護者向けの教育資金セミナーおよび親が老後破産しないためのアドバイスに注力中。「子どもにかけるお金を考える会」メンバー。子どもは3人。

(出典)
TesTee(テスティー)
「2023年 中学生・高校生のお小遣い事情に関する調査」
https://lab.testee.co/2023-teensmoney

「2022年 中学生・高校生のお小遣いに関する調査」
https://lab.testee.co/2022-teensmoney
https://www.testee.co

「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](平成19年以降)」
知るぽると 金融広報中央委員会
https://www.shiruporuto.jp/public/data/survey/yoron/futari/2020/hist.html

プロフィール



メンバー全員が子育て経験を持つ女性FPのグループ。各自の子育て経験や得意分野を活かして、消費者向けのセミナーや相談業務、執筆、監修などを手掛けている。教育資金に関する情報発信の機会も豊富。

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