【小論文書き方講座5】小論文を書くための思考のコツ<パート2>
小論文にオリジナリティを加えるってどういうこと?
小論文では、普段考えたこともないようなテーマに対して「自分の考えを述べよ」と問われることが多々あります。でも、そもそも"自分の考え"ってどうやって出すのかわからない…とつまずいている人も多いでしょう。
小論文を書くための思考のコツ<パート2>では、自分が書く小論文にオリジナリティを加えるコツを紹介していきます。
コツ1具体例を考える
小論文では、問題そのものに「具体例を挙げて自分の考えを述べよ」と指示されている場合もありますが、「資料文をきちんと理解する」「説得力のある意見と理由を述べる」という2つの点からも、具体例を挙げて考えを述べる方が効果的です。それによって、自分の考えのオリジナリティもぐんと高まります。
具体例を考える時のステップ
ステップ1
資料文中にある抽象的な言葉や状況は、「要するにどういうことか」「自分であればどうするか」と問いかけて、自分の言葉で言い換える。
ステップ2
1の内容を「自分自身のこと」「家庭や学校など身の回りのこと」「新聞やニュースで見聞きしたこと」などに当てはめて、例を洗い出す。
ステップ3
意見と理由を支える説得力のある具体例、自分の強みとなる具体例を絞り込む。
自分の個性をアピールする近道は、ズバリ具体例にあります! 日頃からいろいろなことに興味・関心を持っておくことが大切です。
コツ2 自分の考えをハッキリと固める
小論文の絶対条件は「論理性」です。いくら自分オリジナルな考えを打ち出せても、意見と理由に一貫性がなければ合格答案にはなりません。
そこで、最後にやるべきことは「絞り込み」です。ポイント1~3までの方法で、自分の考えや事実・客観的情報をランダムに洗い出したら、意見に対する理由として最も説得力がありそうなものを絞り込みます。この時、次のポイントに沿って、論理性をチェックしてみましょう。
意見と理由の論理性チェック
• 問われていることに対して、意見が呼応しているか?
• 理由が意見を裏づけているか、くい違いがないか?
• 具体例が理由を裏づけていて、くい違いがないか?
自分でぶつけた疑問を出発点に、最後まで自分のアタマで考え抜いた答案は、たとえ意見そのものは一般論と同じでも、「理由」の説得力で大きく差がつきます。自分のアタマで考える思考の流れこそが、採点者の目をひく答案になるのです!
文/進研ゼミ高校講座 伊藤
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