【小論文書き方講座8】 原稿用紙の使い方と、解答字数について知ろう!

正しい原稿用紙の使い方をマスターしよう!

小論文を書き始めてみたけれど、原稿用紙のマス目の使い方や、解答字数の目安に迷った経験はありませんか?
入試本番の小論文は、限られた先生が短い期間で読み込み、採点をします。ひとめ見て読みにくかったり、解答字数が全然足りなかったりする答案は、それだけで印象を悪くしてしまうことも。ここでしっかり、正しい原稿用紙の使い方と解答字数の目安をチェックしておきましょう!

文章の書きだしや、句読点やカギカッコなどマス目の使い方を、タテ書き原稿用紙とヨコ書き原稿用紙、そして要約問題の場合に分けて紹介します。

【タテ書き原稿用紙の使い方】

1.書きだし、段落の頭、改行した場合は、1マス空ける。カギカッコで書き始める場合も、最初のマス目はあけて、2マス目にカギカッコを書く。

2.句点(。)、読点(、)、カッコ類(「 」( )『 』)はすべて、1字とみなし、それぞれ1マス分取るが、

では間延びした印象を受けるので、進研ゼミ高校講座では、

を採用している。

3.カッコなど、2つで一組となる記号の最初の1つ「 ( 『 が行末に来た場合、その行の中で1字詰めることができるなら、表現を変えるなどして、行末を

のようにする。また、 」 ) 』が行頭にくることはない。

4.句読点は、行の頭に来ることはなく、行末の文字と一緒に1マスに入れる。行末にはみ出した句点、読点は次の行頭に入れない。

5.中線(—)や点線(…)は、2マス分取る。中線は挿入・同格の時に使う。中線、点線で文章が終わる場合は、「文の終わりには句点を打つ」という原則に従って、

とした方がよい。

6.最終行・最後のマス目に文字と句点が一緒に入るのは、字数オーバーと見なされることがあるので字数調整をする。

【ヨコ書き原稿用紙の使い方】

1.横書きの場合は、数字は1マスに2文字。ケタ数が多い場合も同様。

2.大文字アルファベットは、1マスに1字とする。小文字は2字入れるとよい。ただし、厳密な規定はないので神経質になる必要はないが、英字は必要最低限にとどめておく方がよい。

【要約問題の時の原稿用紙の使い方】

1.最初のマス目から書き始める。

2.行頭・行末にかかわらず、句読点やカッコ類も必ず1マスとる。改行は一切しない。
※最近、600~800字などの長い字数の要約問題も増えてきた。この場合は、段落分けするように指示がある時があるので、出題指示に従うこと。

3.最後のマス目に文字と句点が重ならないよう、注意する(字数オーバーと見なされるため)。

解答字数は、どのくらい埋めたらいいの?

小論文のほとんどの問題では、「○○字以内で~」「約○○字で~」という制限字数が指定されますが、一体どのくらい埋めるのが望ましいのか、設問パターンごとに、紹介していきます。

「○○字以内」と指定された場合

例えば「800字以内」と指定された場合、「以内」だからといって500字程度で終わってしまったのでは、出題条件に十分にかなった答案とは言えない。少なくとも、制限字数の8割は書くようにしよう。800字の場合、およそ750字以上書くのが望ましい。なお、「800字以内」という場合、当然「800字」が上限を示しており、この解答字数を1字でも超えたら失格、あるいは減点の対象になることを覚えておこう。

「○○字以上○○字以内」と指定された場合

字数の上限と下限が指示されているので、その範囲を守れば減点の対象にはならないが、下限を1、2行超えただけで満足するのではなく、できれば上限に近いところまで書くのが望ましい。

「○○字前後」「約○○字」と指定された場合

指示された字数から50字程度の増減幅を一応の目安としたい。「800字前後」と指示された場合なら、750~850字の範囲に収める。

特例「字数制限なし」と指定された場合

「何字以内に収めなければ」という緊張感がないため、つい構成に手を抜いたり、ダラダラとした文章を書いてしまいがち。そこで、このような場合には、課題の内容や制限時間、資料文の内容なども考慮に入れて、あらかじめ自分の力でまとめられそうな字数を決めてしまうとよい。それに基づき、十分に構想を練ってから書き始めよう。

文/進研ゼミ高校講座 受験情報担当 伊藤

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