【専門家】小学生の漢字の覚え方のコツ!苦手な理由別の勉強法やNG勉強法を紹介
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小学生で習う漢字は、学年が上がるごとにどんどん増えます。
「覚えなければいけない漢字が多すぎて、なかなか覚えられない」
「何度も書かないといけないのが、面倒くさい……」など、漢字に苦手意識のあるお子さまも少なくありません。
そこで今回は、「進研ゼミ小学講座」の「赤ペン先生」に聞いた、お子さまに合った漢字の覚え方のコツや、気を付けたいNG勉強法を紹介します。
苦手な理由別!お子さまにピッタリの漢字の覚え方
漢字を効率的に覚えるには、苦手だと感じる理由に合った方法で取り組むことがポイントです。4つの理由別に、おすすめの勉強法を紹介します。
「何度も書くのが面倒くさい……」お子さまの場合
漢字の書き取りは、単調で面倒に感じてしまうことも。小さなマスに丁寧に書くことや、何度も書くことは、神経を使って疲れてしまうこともあるでしょう。書き取りのハードルを下げて、抵抗感を減らしてあげるのがおすすめです。
まずは、書き取りの回数を見直してみてください。覚えるためには、何回も書かなければ……と思いがちですが、何十回と書かせることは、覚えることよりも書き終えることが目的となり作業化してしまう危険性が。
3〜5回程度の少ない回数で、覚え切るスタンスで取り組むほうが効果的です。トメやハネ、部首などを意識しながら集中して書き取りましょう。
また、漢字ノートの小さなマス内に書くのが苦手な場合は、字を大きく書かせるようにしてあげてください。特に低学年では、鉛筆運びがまだうまくできず、小さな字を書くのが難しいことも多いもの。大きな紙や、漢字ノートのマスを複数組み合わせた大きなスペースに書けば、のびのびと練習できるでしょう。
「細かく直されるのがイヤ!」なお子さまの場合
書いた漢字を添削されるのがイヤと感じる場合もあるでしょう。トメ、ハネやはらいなど、正確に書くことは大切ですが、子どもからすると「細かいことをチクチク直される」と感じることもあるかもしれません。
そこでおすすめなのは、子どもに自分の書いた漢字とお手本とを比べさせること。「ここがハネてない」「この線がつき出ていない」など、間違い探しのように取り組めます。自分で気付いた間違いなので「次は気を付けよう」との気持ちも高まります。
時には、保護者のかたが書いた漢字を、お子さまに添削してもらうのもいいですね。お子さまも張り切って間違いがないかをチェックしてくれるでしょう。
「反復練習がつまらない……」お子さまの場合
漢字は繰り返し取り組んで定着を図ることが大切。とはいえ、反復練習は単調でつまらないと感じることもあるでしょう。ゲーム性を持たせることで、楽しく反復に取り組めるようにするのがおすすめです。
たとえば、トイレなどに簡単な漢字クイズを貼ってみましょう。付箋をめくって答えを確認。正解であれば、付箋を外して捨ててしまってOK。トイレのついでに知らず知らずのうちに反復練習に取り組むことになります。日常生活の中に落とし込んだ反復練習は、負担感も少なくていいですね。
また、お子さまに漢字テストを作ってもらうのもGOOD。問題を作る時、解く時、また保護者や友達が解いたものに丸付けする時、すべてが反復練習になります。普段と違って、テストを作る側になれば張り切って出題してくれるかもしれません。
「漢字に全然興味が持てない……」お子さまの場合
まったく興味が持てない状態での漢字の書き取りは、お子さまにとって苦痛でしかありません。まずは、少しでも漢字に興味を持つことを優先させましょう。
そこで有効なのが、漢字の成り立ちを教えてあげること。成り立ちを紹介した動画を見れば、より具体的にイメージできるでしょう。
さらにグッと覚えやすくなるアイデア
漢字を覚えやすくするには、苦手な理由別の勉強法以外にもさまざまなアイデアがあります。「どれに取り組もうかな?」と難しく考えすぎず、とりあえず気になった方法を試して、お子さまに合う方法を探してみてくださいね。
記憶に定着させやすいと言われる夜に取り組む
漢字を効率的に覚えるには、取り組む時間もポイントです。おすすめの時間は夜。
脳は、寝ている間にその日にあったことを整理し、記憶に定着させていきます。その際、寝る直前に見たものから順に整理していくと言われているため、1日の勉強の最後に取り組むと覚えやすくなるでしょう。寝る前に親子でミニ漢字クイズなどに取り組んでみてもいいですね。
部首ごとにまとめて覚える
部首の意味を知り、同じ部首の漢字を一緒に覚えていくのもおすすめです。「さんずい」であれば「水」に関連する漢字。それを理解したうえで「海」「池」「波」「河」といった漢字を覚えていきましょう。漢字と意味とがセットになって頭に入るため覚えやすくなるはずです。習った漢字が増えてきたら、部首ごとにまとめ直してみるのもいいですね。
文章をつくってみる
漢字は使えるようになれば、自然と定着するもの。熟語を使った文章を自作してみましょう。自分や家族が登場する文章や、好きなアニメやアイドルについての文章であれば、面白くて印象にも残るはず。たとえば、4年生で習う「達」であれば、「おじいちゃんは、料理の達人だ」「◯◯のダンスが上達した」といった具合に文章をつくれるといいですね。
「けテぶれ学習法」に取り組む
「けテぶれ学習法」とは、学習のサイクルをうまく回せる勉強法として注目されているもの。「けテぶれ」はそれぞれ「け:計画」「テ:テスト」「ぶ:分析」「れ:練習」を意味します。漢字の学習に当てはめてみると、次のようになります。
- け(計画):今日覚える漢字を決める。
- テ(テスト):書き取りをしたあと、ドリルなどでテストに取り組む。
- ぶ(分析):テストの結果から、何ができて、何ができていないかを振り返る。
- れ(練習):できていなかった漢字を復習。再度書いてみる。
「けテぶれ学習法」を実践すると、主体的に考えながら学習に取り組めます。学習のPDCAサイクルをお子さま自身で回していけるのがいいですね。
注意したいNG勉強法
漢字の学習は、大変だけれど実は効果が望みづらいものもあります。
せっかくがんばったのに「やってもやっても覚えられない……」と思ったら、次のようなNG勉強法をしていないかチェックしてみてくださいね。
少しだけやり方を変えてみるだけで、グッと効果が上がるかもしれませんよ。
何十回と書き取りをする
必要以上に書き取りをすることは、覚えることよりも書き終えることが目的の作業となってしまいます。漢字は、書けば書くほど覚えるというものではありません。3〜5回程度の少ない回数で集中して覚えるようにしましょう。
部首や、成り立ち、熟語などを細かく調べすぎる
部首や成り立ち、熟語を確認することは、漢字を覚える助けになります。だからといって、細かく調べすぎていては、作業タスクが増える一方で嫌になってしまいます。成り立ちは特徴的なもの以外は確認しなくてもOK。熟語は、普段使わないような難しいものは押さえなくてもOKといったラインを決めておけるといいですね。
書き取りにきれいさを求めすぎる
トメ、ハネ、はらいなど、テストで減点対象になってしまう部分が押さえられていれば、美しい文字でなくてもOK。漢字はきれいに書くことよりも、丁寧に書くことが大切です。きれいさを求めすぎると、漢字を書くこと自体が嫌になってしまうため注意しましょう。
まとめ & 実践 TIPS
たくさん覚えなければいけない漢字は、ただ暗記しようとしても覚えるのに時間がかかってしまいます。単調になったり、やることが多くなったりすれば、やる気がしぼんでしまうことも。やるべきことを絞ること、楽しく取り組める工夫をすることで漢字学習をサポートしてあげられるといいですね。
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