子どもの友達関係は年齢で変わる!小学校低学年~高学年までトラブルから守るための対処法

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小学生も高学年になると、友達関係に変化が起こりがちです。また、子どもが保護者に全てを話すことも少なくなってきます。その結果、これまで保護者が把握できていた子どもの友達関係が見えづらくなることも。
複雑化する高学年からの友達関係は、トラブルもつきものなので注意が必要です。子どもの自立心を大切にしつつ、保護者にできるサポートを考えていきましょう。

この記事のポイント

小学校低学年のときの友達関係

小学校の低学年のころの子どもの友達関係は、近くの友達が中心です。家が近い、席が近い、保護者同士の仲がいいなど、距離の近い子ども同士が仲良くなるものです。そのため、保護者からも友達関係が把握しやすい傾向にあります。

高学年になると友達関係はどう変わる?

精神的にも肉体的にも成長し、それぞれの個性が強くなってくる高学年では、気の合う子同士でかたまるようになります。また、中学受験をする、しないなど子どもの属性でも友達関係が分かれがちです。

また、高学年になると子どもも保護者と過ごすより、友達と過ごす時間を大切にするようになるもの。保護者になんでもオープンに話すといったことも少なくなるため、保護者からは子どもの友達関係が見えづらくなりがちです。

注意して! 高学年での友達トラブルのサイン

気の合う子同士でつながる高学年の友達関係は、より深くなるからこそ、トラブルも発生しやすくなるものです。その一方で、子どももトラブルを都度保護者に相談するわけではなくなるため、保護者が気づくのも遅れることもあるため注意が必要。

子どもが発する次のようなサインを見逃さないようにして、適切なフォローができるようにしていきましょう。

● 過剰な仲間意識を示す

友達関係が濃密になりがちな高学年ではありますが、過度に結びつきが強い場合は、仲間外れを恐れているといったトラブルの芽が潜んでいることもあるものです。友達と少しでも離れるのを嫌がる、仲間以外を排除しようとするといった様子が見られる場合は、注意が必要です。

● モノのやり取りが増える

やたらとモノをあげたり、モノをもらったりとモノを介することが多すぎるのは、健全な関係とはいえません。金銭トラブルにつながるケースもあるので、注意しましょう。

● スマホばかり気にするなど落ち着きがない

LINEやメッセージのトラブルが発生していることも考えられます。スマホに縛られている、メッセージばかり気にしているといったことがないか注意しましょう。

● 親と話したがらない、部屋に閉じこもりがちになる

トラブルが発生すると、ふさぎこみがちになるものです。口数が減った、自分の部屋にこもることが増えたなど、普段よりコミュニケーションが少なくなっていないか注意しましょう。

否定せず子どもの気持ちに寄り添おう

「子どもがトラブルに巻き込まれているかも?」と思うと、心配のあまり、あれこれ口を出したり、根掘り葉掘り聞き出そうとしたりしてしまいがちです。しかし、それでは子どもはより一層かたくなな態度を見せ、口を閉ざしてしまうこともあるでしょう。

まず大切なことは、子どもを否定せずに寄り添ってあげること。子どもの話を、共感しながらゆっくり聞いてあげてください。自信をなくしたり、落ち込んでいたりする気持ちを受け止め、安心させてあげられるようにしましょう。

低学年のころのように「ああしたら?」「こうしたら?」と指示を出すのも控えたいものです。子ども自身がどうしたらよいかを考え、行動できるようなサポートをしていきましょう。

また、いざというときのために、保護者同士が繋がりを持っておくことも大切です。何か気になることがあった際に、状況を聞き、フォローし合える関係性があると安心するもの。係活動の機会を利用するなどして、保護者同士の繋がりも作っておきましょう。

まとめ & 実践 TIPS

近い子と友達関係を作りがちだった低学年と異なり、高学年になると、気が合ったり、属性が似通ったりしている特定の子たちと一緒にいることが多くなります。友達同士の関係性も深くなりますが、よい面もあれば、過剰な仲間意識でトラブルが起こることも往々にしてあるもの。トラブルのサインを見逃さず、適切なサポートをしていけるようにしましょう。

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プロフィール


酒井 厚

東京都立大学 人文社会学部 教授
早稲田大学人間科学部、同大学人間科学研究科満期退学後、山梨大学教育人間科学部を経て、現在は東京都立大学人文社会学部教授。主著に『対人的信頼感の発達:児童期から青年期へ』(川島書店)、『ダニーディン 子どもの健康と発達に関する長期追跡研究-ニュージーランドの1000人・20年にわたる調査から-』(翻訳,明石書店)、『Interpersonal trust during childhood and adolescence』(共著,Cambridge University Press)などがある。

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