【小論文書き方講座12】小論文でよく出るテーマ<その2>

小論文対策を効率よくするために学部系統別の頻出テーマを知ろう!

志望大の入試に小論文がある…とわかった途端、「対策どうしよう!?」と頭を悩ませてしまう人も多いのではないでしょうか?

小論文の入試問題では、特定の学部でよく出題される「学部独自の頻出テーマ」があります。自分が志望する学部でよく出るテーマを知っておくことで、情報収集の範囲が絞りやすくなり、さらに、そのテーマについて考えを深めておくなど、志望大に一歩近づくための対策が立てられます。

今回は、医学系統、自然科学系統、医療・看護学系統の頻出テーマを紹介します。

【医学系統の頻出テーマ】

・「患者と医師の関係」
・「医療制度」
・「先端医療と生命倫理」
・「科学論」

医学系統を志望する人に求められるのは、

1. 医療者にふさわしい思考・発想などの資質
2. 生命の営みに関する思考力・判断力
3. 科学・医学研究への関心と基礎学力

の3つです。

1の力を見るためには、医療現場が抱える課題を取り上げ、望ましい対処法を探らせる「患者と医師の関係」「医療制度」を扱ったテーマが出題されます。

また、2の力を見るためには、先端医療技術の成果と、人間・社会の間に生じる問題を取り上げ、望ましい解決法を考察させる「先端医療と生命倫理」というテーマが多く出題されます。

そして、3の力を見るために、科学の特性や限界・課題などを考えさせる「科学論」を扱ったテーマでの出題が目立ちます。

【自然科学系統の頻出テーマ】

・「意欲、知識、センス(教科問題)」
・「環境問題とエネルギー問題」
・「科学技術の進歩と社会」
・「情報科学と情報社会」

自然科学系統では、自然現象に対する好奇心や観察力、仮説を立てて検証方法を考えるといった科学の方法に対する理解が求められます。これには、自然科学に対する適性や、基礎知識の有無を確かめるという意図もあります。

そのため、出題されるテーマは、身近な自然現象をはじめ、学部の専攻に関連する自然科学分野からのものが中心になります。さらに、科学の発展と社会の関係についての認識を問われる問題も多いです。

また、意見論述と合わせて、理科や数学の教科問題や、原理・現象を説明させる問題が頻出であることも特徴です。

【医療・看護学系統の頻出テーマ】

・「医療・看護のあり方」
・「健康・福祉」
・「子ども・若者」

医療・看護学系統では、人間に対する理解や思いやり、ケアする心のほか、様々な人と接する中で欠かせないコミュニケーション能力や、いざという時の冷静な判断力などが求められます。

そのため、小論文のテーマとしては、医療・看護に対する考えや患者との向き合い方を問う「医療・看護のあり方」、健康やよりよい生き方を考える「健康・福祉」が多く出題されます。

さらに、社会の問題点が反映されやすい「子ども・若者」などが頻出テーマになっています。

次回は、生活科学系統、芸術学系統、体育学系統の頻出テーマを紹介します。
文/進研ゼミ高校講座 受験情報担当 伊藤

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