【小論文書き方講座14】小論文を書くときの時間配分のコツ

制限時間内に書ききるためのポイントは?

小論文を書いていると、考えれば考えるほど書きたいことがどんどんふくらんでいき、やっと書き始めたものの内容がまとまらなくなってしまい、時間がかかりすぎてしまった…ということありませんか? 

入試本番では60分、90分、120分など、限られた時間内で600字、800字、なかには1000字という字数の小論文を書きあげなければなりません。せっかく自分の頭で考え抜いた内容も、「時間が足りなくて、最後まで書ききれなかった」なんてことになってしまってはもったいないですよね。そんなことにならないようにオススメしたいのが、時間配分の練習です。

まず、自分がその字数を書き上げるのにかかる時間を知っておくことが一つ目のポイントです。ここで言う「書きあげる時間」というのは、原稿用紙に文字を埋めていく時間のことで、考える時間や構成する時間などは含みません。

その時間+10~15分を、あらかじめ制限時間から引いておきます(「+10~15分」というのは、見直しをする時間とみてください)。そして残りの時間で、設問読解→資料読解→構想→構成 が終わるように時間配分を考えます。これら4つのステップは絶対に必要なので、それぞれにどのくらいの時間がかかるかを把握しておき、それらの時間を確保できるように計画しながら進めていくことが大切です。

構成まで終えたら、あとはそれに従って一気に書いてしまうとよいでしょう。もし、書いている途中で別の考えが浮かんできたとしても、そこから新しく論を展開させるよりは最初の案で書き上げることをおすすめします。構想+構成を十分にし直す時間がなければ、論点からずれてしまう恐れがあるからです。最終的には、理想のものを書き上げることよりも、合格レベルに達する答案を制限時間内に書きあげることを目標にしましょう!

どうしても時間内に書けないという人は、「資料を読む時間」「構想を練る時間」「構成する時間」などのステップごとにかかる時間を計り、制限時間から逆算して、それぞれにかけられる時間の目標を立てましょう。

初めのうちはなかなか思った通りの時間配分では書けないかもしれませんが、何度も何度も繰り返していくと次第に自分のペースができてきて、あわてずに自分の意見を最後まで書ききることができるようになります。

入試が近づいてきたら、時間配分を考えながら指定字数を書くためのスピード感覚を身につける練習も積んでおきましょう。本番では、練習よりも緊張して時間が足りなくなることも考えられるので、こうした練習も確実な力になります。

自分の伝えたいことを、制限時間内で指定字数に書ききれるようにするためにも、時間配分をしっかり考えて小論文対策をしましょう。
文/進研ゼミ高校講座 受験情報担当 伊藤

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