【小論文書き方講座5】小論文を書くための思考のコツ<パート1>

自分オリジナルの考えが合格点に近づくためのキモになる!

小論文は、普段考えたことがないようなテーマに対して、「自分の考えを述べよ」という問いのもと、意見と理由を述べる文章です。
だからといって、ネットから探してきた誰かの考えや、どこかで聞いたような一般論を安易に並べるだけでは、採点者の目には留まりません。
合格するための小論文を書くには、一歩踏み込んで考えた「自分だけの意見」と「それを裏づける理由(論拠)」が必要なのです。
でも、そもそも"自分の考え"ってどうやって出すのかわからない…とつまずいている人も多いでしょう。
その自分オリジナルの意見と理由を導き出すためのコツを、パート1とパート2に分けて紹介します。まず、パート1では考えを深めるコツを紹介します。

コツ1 疑問をぶつけて考えを洗い出す

問題に対して最初に思いついた"考え"は、だいたいが独りよがりで主観的なものです。問われていることに対し、客観的で具体的な問いかけをして、自分の中にある考えを洗い出すことが、考えを深めていく出発点になります。そのとっかかりになるのが、具体的な疑問をぶつけていくことです。
例えば、「他人に迷惑をかけなければ何をしてもよい」という考えに賛成か反対かを問う出題の場合、まず「反対」という立場をとるとします。そこで、単に「なぜ反対なのか?」という疑問をぶつけるのではなく、

• 「自分がこのような考えをする(した)のは、どういう時だろう?」
• 「日常生活のなかで、自分が"迷惑だ"と感じるのはどういうことだろう?」
• 「周囲に、このような考え(行為)をする人はいるだろうか?」
• 「彼らは、なぜそのように考える(行動する)のだろうか?」

というように自分という視点で具体的な疑問をぶつけていき、その答えを考えながらQ&Aの形でメモしていきます。
大切なのは、「疑問→答え→それに対する疑問→答え」と、どんどん掘り下げていくこと。そうすることで、より客観的な事実に気づき、説得力のある「意見と理由」につながるのです。また、普段あまり考えたことのないテーマが出された時にも、「疑問をぶつけることで具体化させる」ことが有効になります。

コツ2 「6つの視点」を使って、自分の考えを深める!

社会には、様々な考えを持つ人がいます。自分自身の経験や、周囲に目を向けるだけでは、判断材料が得られないような難しいテーマも、小論文ではたびたび出題されます。
より多くの人に「なるほど!」と言われるような意見と理由を打ち出すためには、視野を広げて考えることも大切です。そのために有効な6つの視点を紹介します。

【視野を広げるための6つの視点】
1.事実を知る
その問題・テーマを巡って、今どんなことが起こっているのか、具体的な事実を知る。
2.背景から考える
その問題が生まれた背景を、時間をさかのぼって調べてみる。どこで、どのように始まったのか、なぜ起こったのか、何をきっかけに問題化したのかを知る。
3.別の立場で考える
賛成・反対、その問題に直接・間接的に関係している(影響を受けている)人など、立場の違う人の意見をできるだけ広く拾う。
4.世界の視野から考える
日本で起こっている問題は、日本の社会の特徴であったり、日本人のモノの考え方に深く関係していたりすることが多い。それを浮かび上がらせるために海外と比較してみる。
• ※国内の「地域による違い」を比較することも含む。
5.プロの見方から考える
その問題・テーマのスペシャリストの視点を借りる。問題を考える際に外せない視点や本質の見極め方についての「目」を借りて考える。
• ※ただし、受け売りになってしまってはいけない。
6.常識を疑ってみる
「そんなこと当たり前」「これが正しい」と思っていることに対し、「本当か?」と疑ってみる。

自分の考えを深めるためには、これら6つの視点から疑問をぶつけることで、客観的な事実をつかむことが不可欠になります。問題の現状や背景をつかみ、誰の目にも明らかな"客観的な事実の土台"ができれば、説得力のある意見と理由につながるのです。
そのためには、普段から社会で取り上げられている話題についてアンテナを張り、情報を蓄積しておくことが有効です。状況を把握している分だけ、モノの見方に対するツッコミも鋭くなり、社会に目を向けて考える視点も身につきます。

ここまでの<パート1>では、疑問をぶつけて考えを洗い出す→6つの視点で考えを深めるという思考のコツを紹介してきました。日常生活のなかでも、考えるテーマになりうることがたくさんあるので、ぜひ試しみてくださいね。

文/進研ゼミ高校講座 伊藤

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