学校での生活態度についてどうしたらいいのかわかりません[教えて!親野先生]

今週の相談

 

小学校1年生の息子の学校での生活態度について、担任の先生からよく連絡があります。「授業中に勝手に席を立つ」「数日前のことで友達に仕返しをする」「すぐキレて、収まりがつかない」「怒り方が小学生らしくない」等の理由から、心療科への訪問を勧められています。自分的には子どもを見ていてその必要がないと感じているので、その旨を伝えてありますが、2学期の終わりになっても改善がされていないようです。本人はけろっとしているので、余計厄介です。最低限やってはいけないこと(人を傷つけたり、迷惑をかけたりなど)をやるたびに根気よく注意しているのですが、一向に変わっていく様子がありません。友達が本を隠したのに先生が注意しなかったことがあったり、先生からの連絡と本人との話が食い違っていたので確認すると、先生がきちんと調べていなかったりしたこともありました。また、先生の給食を食べてしまったりすると、何かしら本人なりの理由があり、先生や大人への反骨心でやっているようにも思えます。長くなってしまいましたが、どうしたらいいのか、方向が見えません。(ひろりんたさん)

 

【親野先生のアドバイス】

ひろりんたさん、拝読いたしました。

「友達が本を隠したのに先生が注意しなかったことがあったり、先生からの連絡と本人との話が食い違っていたので確認すると、先生がきちんと調べていなかったりしたこともありました」

担任の先生と、お互い信頼関係がないようですね。私には、詳しい事情はわかりませんが、これはとても残念なことです。でも、お子さんのこれからのことを考えるうえで、そのことは一度脇に置いてみましょう。

そして、冷静にお子さんのことを見つめ、これからどうしていけばいいかを考えることが大切だと思います。

「『授業中に勝手に席を立つ』『数日前のことで友達に仕返しをする』『すぐキレて、収まりが付かない』『その怒り方が小学生らしくない』」

このようなことは、その担任の先生が色眼鏡でお子さんを見ているからそう見えるのでしょうか? それとも、実際にそうなのでしょうか?

本当のところはどうなのかということを、まずしっかり知っておくことが大切だと思います。

小学1年生のお子さんということなので、幼稚園か保育園の先生に、園での生活はどうだったのか聞いてみるのもいいかもしれません。また、お子さんの友達にそれとなく聞いてみるという方法もあります。子どもに内緒でクラスでの様子を見に行くという方法もあります。

または、第三者に頼んでクラスでの様子を見てきてもらうという方法もありえます。第三者なら、普段のお子さんの様子をありのままに見ることができます。クラスの友達のお母さんで信頼できる人がいれば、一番自然でいいでしょう。

「自分的には子どもを見ていて必要がないと感じているので、その旨を伝えてありますが、2学期の終わりになっても改善がされていないようです。本人はけろっとしているので、余計厄介です」

家で親に見せる姿とクラスにいるときの姿がかなり違っているということもよくあることです。もしかしたら、親が知らない姿がクラスのなかにあるのかもしれません。ですから、その本当のところを知る必要があると私は思うのです。

「最低限やってはいけないことをやるたびに根気よく注意しているのですが、一向に変わっていく様子がありません」

この部分を読むと、お母さんの「ひろりんたさん」も、お子さんの問題点を意識していらっしゃるように思えます。

このようなことがなかなか直らないという場合、ADHD(注意欠陥/多動性障害)などの可能性もあります。ADHDの子の場合、小学1年生くらいですと、多動性と衝動性が出やすいといわれています。

子どもの3〜5パーセントはADHDと言われていますので、クラスに一人か二人はいることになります。ご相談の文面から察するところ、お子さんの場合、当てはまる可能性があるかもしれません。専門家でない私が、しかも文面だけで判断することなどできるはずがありませんが、その可能性がないとは言えないと思います。

ですから専門家に見てもらうといいと思います。見てもらって、ADHDではないということになるかもしれません。その場合は、なぜそのようなことをするのかを、さらに探っていく必要があります。

見てもらって、ADHDということになるかもしれません。
その場合は、それに応じた適切な指導が必要になり、一定の配慮が必要になることもあります。成長期にそれをきちんとやっていくのといかないのとでは、大きな差が出てきてしまいます。

後になって「実はADHDだったのに適切な指導がなされなかった」ということになっては、それこそかわいそうです。もう一度やり直すことはできないのですから。

最後に一つ。
子どもが問題を起こした場合、親も教師もその問題行動をなくすことだけに目をむけがちです。でも、本当は、その背景にあるものを理解することが大切なのです。それでないと、ただ叱ったり怒ったりすることばかりが多くなってしまいます。

私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。少しでもご参考になれば幸いです。ひろりんたさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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