算数が苦手な女子、国語が苦手な男子 苦手科目のカバーは親の出番!【中学受験】
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小学生の段階では、一般的に国語については男子は苦手で女子は得意な傾向、算数についてはその逆で男子は得意で女子は苦手な傾向があります。こうした苦手科目を抱えるお子さんが、追い込み時期にどのような対策をすればよいのか、森上教育研究所がお伝えします。
苦手科目をいかにカバーするか、データをもとに作戦を立てる
男女あわせて上位から合格者を決める共学校を志望する場合、性差によって苦手科目と得意科目の傾向もあるので注意が必要です。早めにお子さんがどの科目が苦手なのか、逆にどの科目が得意でカバーできそうなのかを見極めて作戦を立てることが重要です。
まず、志望校の過去問に取り組み、各科目の合格者平均点とお子さんの点数とを比較します。すると、合格者平均点とどの程度差があるのかがわかりますので、間違えた問題のうちあと何題正解になれば合格者平均点に近づくのかという見定めをしてみてください。そして間違えた問題が解けるようになるよう類題に取り組みましょう。
しかし、がんばっても合格者平均点に届きそうにないという苦手科目も出てくると思います。そこで親御さんの出番です。お子さんが取れそうな点数と合格者平均点とを見比べて、「苦手な国語で取れない点数を、得意な算数をあと○点伸ばしてカバーしよう」といった形で目標点数の作戦を立てましょう。塾の先生などプロの先生にご相談されてもいいですが、受験に立ち向かう基本は親子です。データを分析するのが得意な親御さんもいらっしゃると思いますので、お子さんと一緒に作戦を考えればお子さんのやる気も高まると思います。
苦手科目も、最後まで点を伸ばせるよう工夫を
得意科目でカバーする作戦を立てると、苦手科目は「難しい問題は間違えても大丈夫」とある程度範囲を絞ることができます。もちろん得点が取れなくてもよいと諦めるのではなく、範囲を絞ったうえで点を少しでも伸ばせるようにしましょう。算数が苦手な場合は、上に述べたように過去問で間違えた問題の中で比較的取り組みやすい問題を選び、類題を問題集から探して3回、4回と繰り返し取り組むことが基本になります。
国語の場合は、学校ごとに長文読解で選ばれやすいテーマがありますので、過去問で出題されているテーマと似たテーマを扱った文章の問題に取り組んだり、そのテーマに関連するキーワードを知識として蓄えたりすることが有効です。キーワードの学習は社会や理科の対策にもなります。ただ、男子の場合、女子に比べて成長が遅いこともあり国語の心情理解がどうしても不得意という面があります。したがって男子は「この言葉が出てきたらこういう感情だ」と覚えさせることも必要です。
また、国語が苦手なお子さんに多い原因が「長文を早く読めない」ということです。これを克服するには、1段落分といった短い文章を短い時間で精読する練習を繰り返すことです。緊張してしまうと読んでも頭に入らないというお子さんもいらっしゃるので、そういった場合は読み始める前に深呼吸をする、背筋を伸ばすといった緊張を解く仕草をする習慣をつけておくとよいでしょう。むしろ問題を解き始めたら落ち着くというお子さんも多いので、「緊張していても、始まったら落ち着く」ということをお子さんに伝えておくのもよいと思います。
まとめ & 実践 TIPS
苦手科目を抱えるお子さんは、どの科目でどの程度点数をカバーするか作戦を立てることが重要です。過去問に取り組んで合格者平均点との差を分析して親子で作戦を立てましょう。また、苦手科目の点数を少しでも伸ばすためには、過去問で間違えた問題の類題に繰り返し取り組むことが基本です。国語の場合は似たテーマを扱った文章の問題に取り組んだり、キーワードを知識として蓄えたりすることが有効です。さらに長文を早く読めるように、1段落分といった短い文章を短い時間で精読する練習を繰り返すこともおすすめです。
参照:
合格者ストレッチ率4倍超!? 公立一貫校が実績を出した理由【中学受験】
https://benesse.jp/juken/201908/20190829-1.html
中高一貫校 公立は「自主性重視」私立は「面倒見重視」の傾向
https://benesse.jp/juken/201210/20121010-3.html
公立中高一貫校 「面倒見のよさ」より「自主性重視」で私立並みの受験指導も
https://benesse.jp/juken/201208/20120823-4.html
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