学資保険を検討中の方へ、おすすめの2021年最新情報 予定利率は?本当に教育資金の準備に有利なの?

子どもの教育資金準備方法として、長らく活用されている学資保険。ところが近年では、予定利率の低下から、学資保険に加入するべきか、別の方法で準備すべきかを悩むご家庭が増えています。
そこで今回は、これから学資保険への加入を検討されているかたのために、学資保険の加入の可否を検討するとともに、学資保険の最新事情をご紹介します。

この記事のポイント

ポイント1:学資保険は大学時代の学費をためる手段

学資保険は、大学時代の学費をためる目的で加入する保険です。ちなみに学資保険という呼び名は、個別の保険商品のペットネーム(商品名)に当たります。終身保険、個人年金保険のような保険種類でいえば、「こども保険」に分類される保険になります。

学資保険の仕組みは、お子さんが小さいうちに(できるだけ赤ちゃんのうちに)加入して、コツコツと保険料を払っていくことで、大学時代の学費の一部を計画的に準備できるというものです。子どもと親の両方が被保険者(保険の対象者)になり、親が亡くなった場合には、それ以降の保険料支払いは免除されたうえで、契約時に約束した学資金は受け取れる保障性も持ち合わせています。子どもが亡くなった場合は、それまで支払った保険料相当額が払い戻されます。

少し前までの学資保険は、18歳や22歳などまで保険料を支払うと、満期の時点で200万円や300万円などの満期学資金が一括で受け取れるタイプが主流でした。ですが最近では、一括で受け取れるタイプの学資保険よりも、大学時代に分割して学資金を受け取れる学資保険が主流になってきています。
学資保険の基本タイプに変化が生じており、学資金は18歳から(17歳からの商品もあります)4年間、あるいは5年間に分割して受け取れる仕組みになってきています。

300万の学資金を準備する場合の加入例

少し前まで主流だった学資保険

日本生命「ニッセイの学資保険」月払い2万3,320円

明治安田生命「つみたて学資」月払い2万3,640円

図のように、以前、主流だったタイプであれば、大学の入学時期にまとまった学資金が受け取れました。この学資金は入学時期に必要な学費や施設費、入学費用などに充てられたわけです。ですが、これから学資保険に入る場合、入学前に受け取れるのは数十万円。学資保険だけで、入学時の納入金を支払うのは難しいので、ためておいた児童手当やその他の貯蓄と合わせて支払う必要があります。

入学時期に受け取れる学資金は少ない代わりに、大学2、3、4年生のときも継続して学資金が受け取れます。お子さんが私立大学生になると、学費や施設費で毎年100万円を超える費用がかかります。そのうちの数十万円は学資保険からの学資金でまかなえるのは、家計にとってはありがたい仕組みだと思います。

ちなみに学資保険には、小学校、中学校、高校などの、大学以前に学資金が受け取れるタイプもあります。それぞれの入学時期に合わせて学資金が受け取れるわけですが、大学時代に分割して学資金を受け取れるタイプに比べると返戻率が下がるので、おすすめはできません。学資保険に加入する場合は、大学時代に学資金をもらえるタイプを選択しましょう。

「どこの会社の学資保険」に加入するかがポイント

さて次は、今でも学資保険への加入をおすすめできるかについてご説明します。

結論から言いますと、0歳から1歳のお子さんであれば、今でも加入をおすすめできます。0歳での加入なら、図にあるように返戻率が105%を超える学資保険があるからです。
ちなみに返戻率とは、受け取れる学資金の総額を、支払う保険料総額で割って算出します。

お子さんが2歳になっている場合は、支払う保険料と受け取れる学資金の割合を計算してみてください。返戻率が100%を超えていれば加入も検討できますが、100%を割り込む学資保険もあるので、注意が必要です。100%を割り込んでいたら、加入する意味はありません。
お子さんが3歳以上の場合は、学資保険以外の手段で教育資金をためましょう。

学資保険に加入する際の重要なポイントは、どの保険会社の学資保険を選ぶか、です。予定利率が下がっているため、「商品の選択」がより重要になっているのです。
商品選択を行う際は、「ニッセイ学資保険」「明治安田生命つみたて学資」「フコク生命の学資保険みらいのつばさ」「JAのこども共済学資応援隊」などが、加入をおすすめできる学資保険になります。
学資保険への加入を検討されているご家庭では、まずこの4社の返戻率を比較してみることをおすすめします。

学資保険に加入するなら、短期払いの選択がおすすめ

加入する際にもうひとつ重要なのは、「保険料の支払い方」を工夫すること。具体的には、保険料の払い込み年数を、できるだけ短くするのがおすすめです。

たとえばニッセイ学資保険は、保険料の払い込み期間(年齢)を5年、10年、17歳、18歳のいずれかから選択できます。保険料の払い込み期間が短いほど、返戻率はアップします。預かった保険料を運用する時間が長くとれるからです。そのためニッセイ学資保険であれば、最短の払込期間である5年を選択すると、返戻率が最も高くなるわけです。

明治安田生命は10歳と15歳から、フコク生命は11歳、14歳、17歳から、JA共済は11、12、14、15、17、18歳(大学プランの場合)から払い込み終了年齢を選べます。いずれの会社の学資保険に入るとしても、できるだけ短い期間で保険料の払い込みを終えるのが、これからの学資保険に加入する際は重要なポイントといえるでしょう。

商品選択を誤らず、保険料の払込終了年齢を短くして加入すれば、今でも学資保険に入るメリットは十分にあります。学資保険で増えた利益相当分は、一時所得に該当しますが、年間で利益相当分が50万円を超えなければ非課税ですみます。利益に課税されずに、まるまる学資金が受け取れるのもメリットだと思います。

学資保険の予定利率が下がりつつある中においては、運用だけで教育資金をためようとするご家庭も増えているようですが、運用だけで準備する場合、お子さんの学費の支払いが必要なときに、換金してもよいような相場になっている保証はありません。投資したときよりも時価が下がっていれば、換金をためらうかたも少なくないはずです。

運用商品は教育資金の上乗せ分の準備手段と考えたほうが安全です。教育資金づくりのベースは、学資保険と児童手当で、リスクを取らず、確実にためていくのがおすすめ。学資保険の学資金が合計で200~300万円になるように加入し、児童手当にも手を付けずにためていけば、大学時代に必要となる学費の多くを準備できます。

まとめ & 実践 TIPS

予定利率の低下によって、加入を迷われるご家庭が増えている学資保険ですが、返戻率の高い商品を選び、保険料の払い込み方法に工夫をすれば、今でも十分にメリットのある教育資金準備手段といえます。

お子さんが小さいうちは教育資金がかからず、貯蓄がしやすい時期に当たります。保険料の払込期間を短くすると、月額の保険料負担は重くなりますが、家計が楽なうちに保険料を払い終えてしまえば、確実に大学時代の学費の準備ができます。

学資保険への加入を考えているなら、早めに複数の学資保険の返戻率を比較検討されるとよいでしょう。

畠中雅子

畠中雅子

大学時代よりフリーライター活動をはじめ、マネーライターを経て、1992年にファイナンシャルプランナーになる。新聞・雑誌などに多数の連載を持つほか、セミナー講師、講演、相談業務などを行う。著書は、「ラクに楽しくお金を貯めている私の『貯金簿』」(ぱる出版)ほか、70冊を超える。

プロフィール

子どもの教育資金を考える女性FPグループ

メンバー全員が子育て経験を持つ女性FPのグループ。各自の子育て経験や得意分野を活かして、消費者向けのセミナーや相談業務、執筆、監修などを手掛けている。教育資金に関する情報発信の機会も豊富。

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