問題をまちがえた後、やり直しを嫌がります。どうすればよいでしょうか?[教えて!赤ペン先生]
お気に入りに登録
- 学習
「まちがえたところをやり直してほしい」という思いは、どのおうちのかたも同じだと思います。赤ペン先生をやっていても「子供が見直しをしない」というご相談をよくいただきます。親にとっては、見直しすることは当然のことかもしれませんが、子供は問題を解いたら即終了で、「まちがいを直して、全部○にするまでが勉強」という概念はないようです。
では、子供がまちがえた問題の解き直しを習慣にするにはどのような声かけをすればよいのでしょう? 私の経験も踏まえ、子供の傾向別に声かけのコツをご紹介したいと思います。
(赤ペン先生 吉田)
「あとで」と先延ばしにするタイプ
このタイプのお子さまがいちばん多いのではないでしょうか。特に低学年のときは、先のことを考えず、目先の楽しいことに流されがちです。子供が「あとでやる」と言ったときは、即座に「今やるほうがよい」と思わせることが大切です。「今やっておけばすっきりして気持ちよく遊べるよ」などと今やるメリットを伝えるのがよいと思います。そして、実際に行動に移せたときには、「先に終わらせたから、気にしないで遊べるね」などと声かけをすると、子供自身がメリットを確認できるので「やるべきことは先にすませる」という習慣にもつながっていきます。
また、見直しをしたら「ごほうび」という方法もあります。「見直しが予定通りにできたらシールやスタンプなどを1つ。5つたまったら好きなおやつにする」などお子さまが喜ぶごほうびを決めてみてはいかがでしょう。子供は早くためたくて、率先してやるようになるでしょう。
「嫌がる」タイプ
このタイプのお子さまは、まちがえたことが恥ずかしい、認めたくない、面倒くさいという気持ちが根底にあるのではないでしょうか。まず、「まちがえることは悪いことではない」という認識をもたせるのがよいと思います。まちがいが多くても「こんなに難しい問題をよくがんばったね!」などと、問題に取り組んだこと自体をほめましょう。できているところには、花まるをつけて「すごい!ここはよくできたね!」などと思いっきりほめます。
そして、見直しができたら、もっと大きな花まるをつけます。子供は花まるが大好きです。シールが好きなお子さまには、シールでもよいですね。
直すのをとても嫌がったり面倒くさがったりするときは、ハードルを下げて子供ができそうなことから始めます。「答えを見て写す」だけでもよいので、まずは焦らないことです。「見て書く」ということは、決して悪いことではなく実は勉強になります。
そして、見直しができたら、「よくがんばったね!えらい!」「すごい!次はテストで100点が取れるかもしれないよ!」「まちがえたからこそできるようになったんだよ!」などと心の底からほめてあげてください。特に低学年の子供は乗ってくるとどんどんよい方向にいきます。
まとめ & 実践 TIPS
「まちがえた問題の見直しまでが勉強」という意識づけができれば習慣になります。
「見直しをしたからテストでまちがえなかった」という経験ができれば、まちがいのやり直しを自らするようになります。
私も、特に長男には苦労しました。でも、ある日、「させよう」とするから、やろうとしないわが子にイライラすることに気づき、子供が見直しを「したくなる」にはどうすればよいかを考えるようになりました。そうすると、案外うまくいくようになりました。
(親)ほめる→(子供)うれしい・やる気が出る→(親)さらにほめる→(子供)実行できるようになる・自分で効果を感じる→(子供)習慣化する→(親)うれしい
このサイクルがうまくいくようになると、親も子も笑顔が増えていくにちがいありません。
- 学習
みんなが読んでる!おすすめ記事
- 家の外で悪い子みたいなんです[うちの子、どう接したらいいの?]
- 中学生がつまずきがちな「数学の図形問題」!トクイになるコツは?
- 子どものカバンを漁るのはもういや!小学校からのプリントを自分で出させるアイデア
- 「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない。知っておきたい子どもへの伝わり方とその影響
- 高校入試よく出る(3) 理科の計算問題「速さ」「割合」の傾向と対策
- 学校からのプリント整理術!面倒くさがりな保護者におすすめのキレイが続くコツ
- 不登校の子の学習の遅れが気になる?! 保護者がまずすべきこととは[不登校との付き合い方(7)]
- 何が違うの? 資本主義と社会主義の違い
- 子どもを叱りすぎる自分を変えたい[教えて!親野先生]
おすすめ特集
こちらの記事もおすすめ
-
小学生におすすめの簡単だけどすごい工作16選!低学年から高学年まで学年別で解説
-
【小学生がなりたい職業】1位は4年連続「ユーチューバー」
-
【小学生の持久走・マラソン大会のコツ】おすすめの練習方法、速く走る戦略は?
-
自由研究テーマ大特集!小学生・中学生の夏休みに試したい実験、工作、調べ学習
-
小学校の年間学校行事(イベント)一覧! 分類できる「5つの内容」と傾向
-
かけ算(九九)の覚え方 苦手な子必見!暗記だけじゃない勉強法とは
-
【専門家】小学生の漢字の覚え方のコツ!苦手な理由別の勉強法やNG勉強法を紹介
-
【学年別】小学校の時間割の特徴 授業時間や1日の流れは?
-
メタ認知とは?教育で注目される理由や子どもの力の伸ばし方は?