やりっぱなしじゃもったいない!模試の効果的な復習法
受験生はもちろん、高1、高2生も、これから模試を受験する機会が増えるはず。模試は入試に向けて段階的に成績をアップさせるために大切なツールのひとつです。今回は、模試をムダにしない復習法と、次の模試に向けた目標設定の方法を紹介します。
模試の復習は3つのステップを踏んで
模試を受験したらまず、試験の記憶がはっきりしている当日のうちに自己採点をしましょう。目的は「何ができていて、何ができなかったのか」をチェックすることです。「しっかり解けたのか」「ぜんぜん解けなかったのか」「迷いながら解いたのか」など、試験中の手応えを思い出しながら、できなかった分野を洗い出しましょう。
第2のステップは、自己採点で見つけた苦手分野の復習です。すべての教科の苦手分野をいっぺんに復習するのが難しければ、まずは苦手な1科目を選び、数週間かけてじっくり復習しましょう。知識の足りていないところは覚え直す、全体的に理解不足の分野は教科書に戻って基礎を振り返る、といったように、焦らず丁寧に。
最後のステップは、返却された答案と個人成績表を分析すること。「科目ごとのバランスはどうか」「苦手な単元や出題形式はないか」をチェックして、次の模試までにどこを補強するべきかを把握しましょう。
個人成績表には、成績アップにつながる手がかりが!
個人成績表を見るときは「偏差値」や「志望大の判定」ばかりに目が行きがちですが、そのほかにも今後の勉強に役立つ情報がたくさん載っています。
進研模試を例にとると、「教科のバランス」を確認することにより、教科間の実力の差が視覚的に把握でき、優先的に勉強すべき教科がわかります。「成績推移」では、過去の模試からの偏差値の推移が確認できるので、長期的な勉強計画を立てるのに役立ちます。また、「設問別成績」は、それぞれの設問の得点と得点率がチェックでき、分野ごとの得意・苦手を把握できます。こうしたデータを活用して、自分自身の課題を発見し、次の模試に向けた目標設定に結びつけましょう!
次の模試の目標は偏差値ではなく、点数を基準に
次の模試の目標を立てる際に、偏差値を基準にするのは上手なやり方とはいえません。偏差値とは「受験者全員の中で、どのくらいの位置にいるのかを示す数値」です。さまざまな学力レベルの人が受ける模試と特定の難関大学をめざす人だけが受ける模試では、同じ実力だったとしても偏差値は変わります。偏差値はあくまで、その模試での目安の数値と考えましょう。目標を設定する際は「古語と文法事項を覚え直し、古文の点数を平均以上にする」「数学の点数を10点アップさせるために、苦手な空間ベクトルを徹底的に対策する」など、点数を基準に計画を立て、対策分野を明確にして勉強を進めると良いでしょう。