合格した大学生が語る、地理・歴史・公民の効率のいい勉強法&暗記術

合格した大学生が語る 地理 歴史 公民の効率のいい勉強法&暗記術

2022年度の新学習指導要領(新課程)によって大きく変わった高校の地歴・公民(地理・歴史・公民)。世界史Aと日本史Aは統合され近現代を中心とした新科目「歴史総合」に、地理Aは「地理総合」になり、公民の「現代社会」は「公共」へと名前が変更されました。また、「歴史総合」「地理総合」「公共」が必履修科目となった点も大きなポイントです。

必履修科目が増えたことで、「覚えることが多くて大変……」と悩むお子さまも多いのではないでしょうか? そこで今回は、合格をつかんだ大学生からのアドバイスを交え、地歴・公民の普段の勉強法とテスト前の暗記術をご紹介します。
※体験談は2024年6月「進研ゼミ高校講座」で合格した大学生96名からのアンケートより

地理・歴史・公民を普段から効率よく勉強するコツ

地歴・公民を普段から効率よく勉強するコツ

高校では、主要3教科の英語・数学・国語の勉強に時間をとられることが多いため、地歴・公民の勉強はより効率的に進める必要があります。そのためには、まず授業中にしっかりと内容を理解すること、そして復習することが大切です。

とにかく授業に集中! 重要箇所を聞きもらさない

基本的なことですが、授業では先生の解説を集中して聞きましょう。特に先生が板書で強調しているところや「ここは大事」と言ったところは、意識的にノートにまとめておきましょう。

短時間でOK! 家で教科書やノートの見直しを

学習した内容は、くり返し勉強することで身に付きやすくなります。地歴・公民の授業があった日は、10分程度の短い時間でもいいので、教科書やノートを見直し復習しましょう。

【先輩からのアドバイス】

地歴・公民や理科などの暗記系の科目は赤シートを使って学習していました。あらかじめ授業プリントの空欄にオレンジ色のボールペンで答えを書いておくことで、テスト勉強のために何かをすることなく、プリントがそのまま暗記用の教材になるので取り組みやすかったです。
(お茶の水女子大 生活科学部)

地理・歴史・公民の定期テスト前の勉強法

地歴・公民の定期テスト前の勉強法

教科書を徹底的に活用しよう

定期テスト前は、教科書を隅から隅まで読み込みましょう。本文だけでなく、小さな文字の脚注までしっかり目を通し、教科書を徹底的に活用するのがおすすめです。図やグラフ、地図などの資料も確認することで、内容のイメージがより鮮明になり、確実な理解につながります。

【先輩からのアドバイス】

基礎を振り返ることです。教科書やノートをもう一度見て、忘れていることがないかチェックすることで、基礎問題で点を落とすことがなくなりました。基礎勉強はとても大切だと実感しました。
(早稲田大 法学部)

授業で配布されたプリントや課題を復習しよう

授業で出されたプリントなどの課題も忘れずに確認しましょう。理解できていないところや、忘れてしまっているところは、再度教科書やノートで復習すると理解が深まります。

【先輩からのアドバイス】

問題を演習している時に間違えた問題に印を付けておき、テスト前夜に確認、復習するようにしていました。
(中央大 国際情報学部)

演習問題を解く

テスト直前には、問題集などで実際に問題を解いてみると、テストで出る内容を自分がしっかりと理解できているかどうかがわかりやすく、ヌケやモレを減らせます。また、テスト直前で時間がない時は、日頃から間違えた箇所に付せんを貼るなどして目印を付けておき、印の箇所のみ解き直すのも効率的です。

【先輩からのアドバイス】

テスト前日は苦手なところ、間違えやすいところを解き直していました。得意な教科に対しては、難しい問題の解き直し、苦手な教科に対しては、基礎問題の解き直しをすることで、自信がつき、安心してテストを受けられるようになったため、点数アップにつながりました。
(お茶の水女子大 理学部)

地理・歴史・公民の暗記術

地歴・公民の暗記術

地歴・公民は覚えることが膨大なため、むやみに年代や出来事、人物の名前や用語を一つひとつ暗記するのは効率がよくありません。それよりも、まずは歴史の流れや、地域ごとのつながり、政治や経済の仕組みなど、大きな流れや全体像を押さえることが大切です。全体が理解できていると、細かい部分も覚えやすくなります。

【歴史の暗記術】

世界史、日本史などの歴史系の科目では、まず、おおまかな歴史の流れを把握することが重要です。ふだんから、その出来事が「なぜ」起こり、「どうなった」のか、原因と結果を意識して学習に取り組みましょう。

特に用語を覚えたい時は「つながり」を意識する暗記法がよいといわれています。たとえば「隋の統一といえば、文帝・均田制・科挙」というように、時代や出来事、人物を起点に複数の内容をまとめて覚えることを意識してみてください。

さらに、地域ごとの歴史を時間軸で確認する「タテ視点」、同じ時代に他の地域では何があったのか確認する「ヨコ視点」を意識して学習すると、知識をより深く広くつなげて覚えられます。

【さらに先輩からのアドバイス】

歴史の教科書の要約勉強法がおすすめです。見開き1ページの内容を太字語句を中心に、「こんなことがあったよね」とざっと復習することで、忘れかけていた前の部分を思い出せるし、テスト当日は昨日教科書のあの辺りで見たはず……と視覚的に思い出せました。
(早稲田大 文化構想学部)

歴史系は自分でノートにまとめてみるのがよかったです。覚えたことを時系列ごとに自分の言葉で書いてみることで、どのくらい覚えているかがわかります。重要なところをオレンジ色のペンで書くと、テスト前に赤シートを使って短時間で復習できるからおすすめです。
(中央大 商学部)

【公共/政治・経済/倫理/地理の暗記術】

公共、政治・経済、倫理、地理などの科目では、複雑な仕組みや概念を理解しながら覚えていくことが重要です。

教科書や資料集に載っているわかりやすい図解や、重要事項をまとめた表を確認して、まずはおおまかな内容を理解しましょう。おおまかな内容が頭に入っていると、重要な用語の意味や内容も理解しやすく、覚えやすくなります。

【先輩からのアドバイス】

テスト前は、授業ノートやプリントなどを見返して、先生が「ここテストに出るよ」と言っていたところを復習するのがおすすめです。基礎知識を復習できるし、実際にテストで出そうなところを重点的に勉強できます。
(明治大 農学部)

寝る前に暗記系の科目を確認してから寝ると、寝ている間に記憶が整理されるので覚える速度が上がりました。
(安田女子大 薬学部)

まとめ & 実践 TIPS

高校の地歴・公民の勉強は少ない学習時間の中で、「理解しながら覚えていく」ことが求められます。覚えることの量が膨大なので、効率よく理解・暗記していくことが必要です。また、覚えるコツさえつかむことができれば、成績の伸びを実感しやすい教科でもあります。効率のよい勉強法や暗記術を活用し、得点アップをめざしましょう。

プロフィール



1969年以降、50年以上にわたり自宅学習用教材として多くの高校生に愛用されている通信教育。
高校別の授業・テスト対策教材や約200大学、9万問の入試分析から生まれた志望大レベル別プランが特徴。
着実に基礎力の積み上げができるテキスト教材、記述力を引き上げる赤ペン先生指導の添削課題、学校の予習復習や暗記の効率化に役立つアプリも魅力。

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