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総合監修:二瓶 健次 先生
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体の部位アドバイス - その他の体の部位
その他の体の部位0歳9ヵ月
寄せられたご相談
おしりの穴の上に穴のようなものがあります。
9ヵ月の男の子ですが、おしりの穴の上に穴らしきものがあり病院で相談したところ、脊髄(せきずい)までつながっていなければ大丈夫、とのことでした。
しかしそのへこみがどうしてできるのかも説明されず、つながっている場合発育に問題があるらしいのですが、検査もされず心配です。このようなことはよくあるのでしょうか? 詳しいことを教えていただきたいです。
先生からのアドバイス
二瓶 健次 先生
これは仙骨部皮膚陥没と言われるもので、軽い場合は心配はありません。
胎児期の脊椎(せきつい)の形成時期に、左右両側から丸く囲むようにして脊柱が形成されていきます。それに合わせて背中の皮膚も合わされます。
この過程に障害がありますと、脊柱がふたつに分裂したりすることがあります(二分脊柱)。
このときその部分の背中の皮膚も割れていて、そこから脊髄の一部が出ていることがあります(脊髄髄膜瘤(ずいまくりゅう))。
しかし、程度が軽い場合は、背中の部分(通常はおしりの上辺り、仙骨部と呼ばれます)の皮膚の真中の部分が少しくぼんでいるだけのことがあります。ときにはその部分に毛が生えていることもあります。
皮膚のくぼみの部分に小さな穴が見つかるときは、脊髄まで通じていることがあり、仙骨部皮膚洞と言われ、検査が必要です。
しかし、くぼみだけであながなくても、まれにその部分の皮膚の奥に脂肪の塊があったり、のう胞(水をもった袋)があったり、不完全な穴があったり、部分的に脊柱が割れていたりすることがありますので、場合によっては、脊柱のレントゲン写真、CTスキャン、MRIスキャンなどの検査を行うことがあります。主治医とご相談ください。
軽いくぼみだけならば、ほかに症状がないようですので、様子を見てよいでしょう。