怖がりな子は約8割! その保護者も6割が怖がり!
アンケート期間 2011/06/01~2011/06/02 回答者数:2,614人
アンケート対象:本サイトメンバー ※3歳以上の幼児~小学生の子どもがいる保護者
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある
夏の風物詩、怪談。夏休みには、映画やドラマが公開・放映されたり、遊園地にお化け屋敷が特設されたりすることもありますよね。
今回は、3歳から小6までのお子さまがいらっしゃる保護者を対象に、お子さまは「怖い」話や体験が好きかどうか、好きだとしたらどのような形で情報を得ているかなどについてアンケート。また、お子さまや保護者自身が怖がりかどうか、お子さまが怖がる対象は何かといった根本的なことについても幅広く伺いました!
お子さまも保護者も怖がりという回答が過半数!
最初に、保護者から見ると子どもは怖がりだと思うかどうか、また保護者が、自分自身を怖がりだと思うかどうかを伺いました。
【図1 お子さまは現在怖がりですか?】
【図2 (横軸)お子さまは現在怖がりですか? (縦軸)3歳以上の幼児~小学生のお子さまのうち、一番上のお子さまの性別は?】
【図3 (横軸)お子さまは現在怖がりですか? (縦軸)3歳以上の幼児~小学生のお子さまのうち、一番上のお子さまは以下のどれにあてはまりますか】
【図4 あなたご自身は怖がりですか?】
【図5 (横軸)あなたご自身は怖がりですか? (縦軸)お子さまは現在怖がりですか?】
まず、お子さまについて。「子どもは怖がりだと思う」という保護者が約8割を占め、ダントツです。男女別でも大きな差はありません(図2参照)。ただ、男子より女子のほうがやや怖がりのお子さまが多くなっています。
怖がりのお子さまの割合が最も高いのは、「5歳」(図3参照)。「6歳」以上のお子さまでは、おおよそ学年が上がるにつれて「怖がらない」割合が高くなりました。
次に保護者ご自身について見ると、「怖がりである」という回答が全体の約6割に達しています(図4参照)。そして、「子どもは怖がりだと思う」という回答の割合は、自分自身を「怖がりである」という保護者ほど高くなっています。保護者の怖がりが、子どもに影響しているのかもしれません。
子どもが怖がる対象は、はっきりしない!
続いて、お子さまが日没後、部屋に一人でいることを嫌がるかどうかを伺いました。また、何を嫌がっているか、何に対して怖がっているかもお聞きしています。
【図6 現在お子さまは日没後に、家の中で家族がいない部屋や場所に一人でいることを嫌がりますか?】
【図7 図6で「とても嫌がる」「まあ嫌がる」と回答したかたに伺います。お子さまは何が怖いと言いますか? 近いものを一つお選びください】
「子どもは日没後、部屋に一人でいることを嫌がる」という保護者は、全体の4割以上と少なくありません。怖がっているお子さまの様子として、次のような声が寄せられています。
- うちの娘は夜、一人でトイレに行けません。特に何がと言うことはないのですが、とにかく「怖い」とのこと。そこで、わたしたち親がトイレの前までついて行くのが恒例です。しかも、娘はトイレのドアを閉めることも嫌がるため、いつも娘が用を足すのを見守ることになります(小1・女子の保護者)
- 娘の部屋は3階にあるのですが、夜になると一人で自分の部屋にいることを怖がります(小2・女子の保護者)
- 自分の部屋であっても一人になるのを怖がり、「お母さん、一緒にいて!」と言います(小4・女子の保護者)
- 洗面所やトイレに一人で入ることを嫌がります。また、一人で寝ることも怖がるため、わたしかパートナーが必ず添い寝をしています(小5・女子の保護者)
- うちの廊下は長いのですが、子どもは日が暮れると一人で廊下に出たがりません。電気を付けて明るくしても怖がります(小5・女子の保護者)
- 部屋が明るければ何ともないのですが、暗いとダメ。特に仏間には絶対に一人で入りません(小6・男子の保護者)
目立ったのは、「暗い場所を怖がる」という声です。ただ、具体的に何を怖がっているのかは明確ではないことが多いようです。
そのことは、お子さまが怖がる対象を伺った図7の回答にも表れています。「幽霊・霊(のようなもの)」「妖怪・お化け(のようなもの)」を挙げる保護者もいたものの、最も多かったのは、「子どもが何を怖がっているのかは、はっきりしない」という保護者でした。
子どもが何かを怖がることで、保護者はこんなところに困る!
次に、お子さまが何かを怖がると、保護者は困ることがあるかどうかを伺いました。困ることがある場合、どのようなことに困るかもお聞きしています。
【図8 お子さまが何かを怖がることで、困っていることはありますか?】
【図9 (横軸)お子さまが何かを怖がることで、困っていることはありますか? (縦軸)お子さまは現在怖がりですか?】
「子どもが何かを怖がり、それによって自分が困ることがある」という保護者は、全体の約2割。必ずしも多くありません。
ところが、「うちの子どもはとても怖がりである」という保護者についてみると、「困ることがある」という割合は倍増します(図9参照)。では保護者は、どのようなことに困っているでしょうか。以下にご紹介します。
- 娘はお風呂に一人で入れるのですが、お風呂場で目をつぶることを怖がります。そのため、頭や顔を洗うときは「ドアを開けて見ていて!」と親を呼ぶんです。家事を中断しなくてはいけないこともあり、困っています(小3・女子の保護者)
- 家に一人になることを怖がるので、留守番を頼めません(小4・男子の保護者)
- 部屋を暗くすると怖がって寝つかないため、子どもが眠るまでは電気をつけっぱなしにしています。電気代がバカになりません(小4・女子の保護者)
- 夜中、子どもがトイレに行くたびに、「怖いからついてきて!」と起こされます。「また起こされるんじゃないか」と気になって、正直、ぐっすり眠れません(小5・男子の保護者)
- うちの子は、虫という虫が大嫌い。玄関にテントウムシやモンシロチョウがいるだけで、「怖い」と言って家の中に入らないほどです。先日は庭でカマキリを見つけて、びっくり仰天。家の敷地外に飛び出し、自動車とぶつかりそうになりました。親としては、「いつかケガをするんじゃないか」と心配です(小6・女子の保護者)
6割以上の子どもは怖い話が好きではない!
続いて、お子さまが「怖い」話が好きかどうかを伺いました。
【図10 お子さまは現在「怖い」話やテレビ番組などが好きですか?】
【図11 お宅では家族で「怖い」話をする頻度はどのくらいですか?】
「子どもは、『怖い』話やテレビ番組が好きである」という保護者は、全体の約3割。逆に、「好きではない」という保護者は6割を超えました。怪談のたぐいを嫌うお子さまが多いことがわかります。図1で見たように、大半のお子さまは怖がりです。それを思えば、「怖い」話を聞きたがらなかったり、その手のテレビ番組を見たがらなかったりすることは自然ですよね。
そして家庭内で「怖い」話をする頻度も、高くありませんでした(図11参照)。「ほとんどしない」「まったくしない」を合わせると、全体の8割以上を占めています。
確かに怖い! でも、「見たい・聞きたい」という子どもも!
ただ図10では、「子どもは『怖い』話が好きだ」という保護者も約3割いました。ここでは、そうしたお子さまがどのように「怖い」話に接しているかをお聞きしています。
【図12 (横軸)お子さまは現在「怖い」話やテレビ番組などが好きですか? (縦軸)お子さまは現在怖がりですか?】
【図13 図10で「とても好き」「まあ好き」と回答したかたに伺います。お子さまの現在の行動で、以下で当てはまるものをすべてお選びください】
【図14 (横軸)現在、お子さまが「怖い」話を読んだりテレビ番組を見たりする頻度はどのくらいですか? (縦軸)お子さまは現在「怖い」話やテレビ番組などが好きですか?】
【図15 (横軸)お宅では家族で「怖い」話をする頻度はどのくらいですか? (縦軸)お子さまは現在「怖い」話やテレビ番組などが好きですか?】
図12を見ると、保護者から見て怖がりだと感じられる子どもでも、「『怖い』話やテレビ番組が好きである」というケースが少なくないことがわかります。「うちの子どもは、とても怖がりである」という場合でさえ、2割以上のお子さまは「怖い」話やテレビ番組を好んでいました。
では怪談のたぐいが好きなお子さまは、そうした情報にどのように接しているでしょうか。最も割合が高いのは「怖い話の本やマンガを図書館で借りてくる」(図13参照)。約5割を占めてトップです。それに続いたのが「テレビで怖い系の番組をチェックして見る」で、約4割でした。
そして、「怖い」話が好きであるほど、そうしたテレビ番組を見る頻度も高くなりました(図14参照)。「とても頻繁に見る」「ときどき見る」の合計は、保護者から見て「とても好きである」というお子さまで9割以上、「まあ好きである」というお子さまでも約8割にはね上がっています。
さらに図15を見ると、お子さまが「怖い」話が好きである場合、家庭でそういう話をする割合も高くなりました。「とても頻繁に話をする」「ときどき話をする」を合わせた割合は、「子どもは、『怖い』話がとても好きである」という保護者では5割以上。図11で、「子どもは、『怖い』話が好きではない」という保護者を含めて伺ったときは2割に満たなかったことを思えば、いかに高いかがわかります。
怪談好きかどうかは、「心霊写真」への感じ方にも関係あり!
最後に、ときどきテレビや雑誌などで取り上げられる「心霊写真」について伺いました。
【図16 お子さまは「心霊写真」を気にするほうですか?】
【図17 (横軸)お子さまは「心霊写真」を気にするほうですか? (縦軸)お子さまは現在「怖い」話やテレビ番組などが好きですか?】
「子どもは、『心霊写真』を気にする」という保護者は、全体の約21%。
一方、「気にしない」という保護者は約35%。全体の3分の1以上を占めています。
ところが、保護者から見て「怖い」話やテレビ番組が好きなお子さまについて見ると、「『心霊写真』を気にする」という割合は高くなります。「とても好きである」場合は約43%、「まあ好きである」場合は約24%といった具合です。怪奇現象ものの本やテレビの影響があるようです。
多くの保護者が、「我が子は怖がりである」と感じていました。暗い場所や部屋に一人きりになることを怖がるお子さまが多いようです。
(まとめ)
多くの保護者が、「我が子は怖がりである」と感じていました。暗い場所や部屋に一人きりになることを怖がるお子さまが多いようです。
もっとも、保護者から見て「怖がりだけれど、怪談系の本やテレビ番組が好きである」というお子さまも少なくありません。中には、「『心霊写真』を気にする」というケースも。
怪奇現象もののテレビや雑誌、マンガなどではおもしろおかしく恐怖心をあおりがちです。多感な年頃のお子さまがそうしたものを目にすれば、トリックのある合成写真や、光の加減で不思議なものが映り込んで見える映像、怪談などで動揺することもあるでしょう。
極度に怖がる場合は、お子さまが落ち着いて過ごせるようにそういった本・テレビ番組を遠ざけるようにすることも必要です。また、「とてもこわがり」というのは、日頃それとなく感じている不安が関係していることもあるかもしれません。いずれにせよ、お子さまの様子をよく見ておきたいものですね。