小さい頃から説明を! 「病院に行きたくない」とならないために親ができること
- 育児・子育て
お子さまが病院に行くことを拒否するようになると、とても大変ですよね。原因はもちろんさまざま。性格、年齢、治療内容や病院との相性もあるでしょう。でも、小さい頃からの保護者のかたの心がけで、「病院に行きたくない」という気持ちを軽減できることもあります。
何気ない言葉が子どもを病院嫌いにしている可能性も
子どもが病院嫌いになる理由の一つに、保護者のかたの言動があります。たとえば、こんな言葉。
・「痛いよね」「イヤだよね」と過剰に不安になる言葉を使う
・「言うこと聞かないと注射してもらうよ」と病院を脅しに使う
・予防接種の時に「今日はお買い物に行くよ」とウソをつく
・診察の時に「ごめんね」と子どもに謝る
ウソや脅しは、もちろんNGです。その時はよくても、後から苦労します。お子さまが保護者のかたに不信感を抱いてしまえば、病院以外の場面でも話を聞いてくれなくなってしまうかもしれません。
また、「痛いよね」という言葉は子どもに共感しているようですが、病院ではマイナスになることも。先回りして「痛いよね」と言ったり、過剰に使ったりするのはやめましょう。使うなら、治療や診察が終わった後に「痛かったけどがんばったね」でOKです。「ごめんね」も、悪いことをしているわけではないので使う必要はありません。
もちろん、これだけが原因というわけではないでしょう。でも、こういった言葉がけを避けるだけで病院にスムーズに行けるようになることも。もし使っているようであれば、まずはこれらの言葉がけをやめてみましょう。
予防接種や治療のことをきちんと説明しよう
「小さいからわからない」「説明してもどうせ泣かれる」と、病院に行く理由をお子さまに伝えないかたも多いでしょう。もしかすると、それが不安の原因になっている可能性も。きちんと説明することで、病院嫌いを克服できるかもしれません。
・理由を説明しよう
「病気にならないために注射をするんだよ」「元気に遊べるように悪いバイ菌をやっつけてくれるよ」など、病院に行く理由を説明しましょう。年齢に合わせてわかりやすく噛み砕いてあげるとよいですね。
小さいお子さまの場合は、なかなか理解できないかもしれません。でも、繰り返すことで病院という場所が「味方」だとわかるはず。一度だけでわかるわけではありません。小さい頃からの積み重ねが大切です。
・流れを説明しよう
「今日は注射をするけど、『いーち』って数える間に終わるからね」「お腹をポンポンってして心臓の音を聞いてくれるよ」など、どんなことをするのか説明してあげましょう。不安になるほど具体的に説明する必要はありません。「これならがんばれる」と見通しが立つくらいにしてあげると◎です。
大人に当てはめてみてください。何の説明もなく病院に連れてこられたら、よくわからない注射を突然打たれたら、どんな動きをするかわからない検査の機械を使われたら……。きっと不安ですよね。子どもも、これから何をするのかわからないから怖いのです。もちろん、「聞きたくない!」と拒否するお子さまに無理やり説明する必要はありません。でも、「今日は何するの?」というタイプの場合は、きちんと説明した方が安心できます。
同じ「泣く」でも子どもの気持ちは違う
もちろん、病院を好きになるのは難しいです。痛いことは変わらないし、怖い雰囲気もあります。どんな対応をしても拒否する子どもはいるでしょう。
でも、不安にさせるよりは少しでも気持ちをラクにしてあげる方がよいと思いませんか? 同じ「泣く」という結果だったとしても、です。「泣かせずに連れていきたい」「説明すると泣いて大変」という保護者のかたの気持ちもわかります。でも、不安な場所だからこそ、大人の都合ではなく子どもの気持ちに寄り添ってあげてほしいです。めったに行かない場所だから、ご褒美を使ってもOK。お子さまの不安を少しでも取り除ける方法を探してあげてください。
まとめ & 実践 TIPS
「怖い」というイメージが刷り込まれてしまうと、変えていくのは難しいです。でも、小さい頃から心がけていくことで、子どもが病院嫌いになることを防げる可能性はあります。お子さまの様子によって対応は変わりますが、どんなやり方にしても「子どもの不安を解消する」ことを大切にしてあげてください。
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