正しい姿勢で勉強するメリットとは? 成績もアップ!?

お子さまが勉強するときの姿勢を気にしたことがありますか? 姿勢が悪いと、疲れやすくなったり集中力が続きにくくなったりなどのデメリットがあるため、お子さまにはきちんとした姿勢で勉強してほしいものですよね。特に成長期のお子さまは骨や軟骨が柔らかいため、悪い姿勢をとっていると骨が歪んだまま将来まで固定されてしまう危険性もあります。
そこで今回は、勉強するときの正しい姿勢についてご紹介します。

勉強するときの正しい姿勢の4つのポイント

集中力を維持し、勉強効率をあげるには、正しい姿勢での勉強が欠かせません。次の4つのポイントを意識しましょう。

1.椅子に深く腰かける

椅子には深く座り膝をそろえるようにしましょう。浅く腰かけてしまうと、腰に負担がかかってしまうため要注意。また、膝は直角に曲がるように高さを調節しましょう。

2.机と体の距離を適切にする

机と体の間は握りこぶしひとつ分くらい開けておきましょう。机と体の距離が遠すぎると、前のめりになったり猫背になったりしてしまう可能性大。また、机と体の距離が近すぎると、動きづらく圧迫感があるため息苦しさを覚えてしまいます。

3.背筋を伸ばす

背筋はぴんと伸ばすことを意識しましょう。真上に引っ張るように意識すると背筋が伸びますよ。お尻と背中も90度になるよう意識するとよいでしょう。
おなかもまっすぐ伸ばします。このとき、胸を張ってしまわないよう注意が必要です。胸を張ると力が入り、疲れてしまいます。

4.顎を引く

顎を引くと背筋も伸びやすく、姿勢が崩れにくくなります。少し二重顎になるくらいを意識するくらいでいいでしょう。頭は前に出ないようにして、まっすぐに保つようにすることがポイントです。

以上のような正しい姿勢を身につけるには、机の上に両手を「ハの字」になるように置く癖をつけるといいでしょう。自然と正しい姿勢をとれますよ。
なお、正しい姿勢をとる際にはリラックスすることを心がけましょう。力が入ってしまうと疲れてしまい逆効果です。

正しい姿勢のメリットとは?

正しい姿勢を続けると、胸が開いて肺に空気を取り込みやすくなるため自然と呼吸が深くなります。深い呼吸は全身の血行をよくしたり、脳に酸素を十分に送り込んで活性化したりする効果があります。そのため、長時間勉強を続けていても疲れを感じにくくなったり、集中力がアップしたりといったメリットがあります。

また、肩こりや腰痛を防いだり、体のゆがみを改善したりといった効果も期待できます。さらに教材の字と目との距離が適度に保たれて目の負担が減り、目も疲れにくくなります。

正しい姿勢で勉強できるようにする工夫

正しい姿勢で勉強するためには、環境やコンディションを整えることも重要です。次の4点を意識していきましょう。

照明器具で適切な明るさにする

勉強をする際、明るさが十分でないと目をテキストに近づけすぎたり、猫背になったりしてしまいます。照明器具で明るさを調節するようにしましょう。その際、角度や明るさを調節できるデスクライトなどを活用できるといいですね。

視力が悪い場合は、適切なメガネをかける

視力が悪いと、どうしても目を近づけすぎて姿勢が崩れてしまいます。メガネを作ったり、度数が合っていない場合は調整するようにしましょう。

椅子と机の高さを合わせる

椅子と机の高さが適切でないと、正しい姿勢をとることができません。椅子は、深く腰かけた際に、足裏全体が床につき、膝を90度に曲げられる高さに調整しましょう。どうしてもうまく高さを合わせられない場合は、足おき台などを活用するのも手です。長時間勉強する場合は、腰当てクッションなどで適度に腰を支えてあげましょう。
机の高さは、椅子に腰かけて両腕を机においた際に肘が90度になるように調節しましょう。

適度に休憩をとる

正しい姿勢をとり続けるには、筋力が必要です。また、長時間同じ姿勢で座っていると筋肉が硬直し、血流も悪くなります。そのため、最低でも1時間に1回程度は休憩をとるようにしましょう。その際、伸びをしたりストレッチをしたりして体をほぐすのがおすすめです。

デバイス画面の角度を調整する

最近はパソコンやタブレットを使用して勉強する機会が増えています。
タブレットをそのまま机に置いて使用すると、どうしても視線が下向きになって猫背の原因となります。
画面の角度を調整できるアイテムを使って、目線を上げられるように工夫しましょう。

お子さまは大丈夫? 勉強のときのNG姿勢

NG姿勢も知っておきましょう。次のような姿勢は勉強のときには望ましくありません。
まず、猫背はNGです。猫背になると胸が縮こまって呼吸が浅くなり、酸素が全身に行き渡りにくくなるため集中力が低下します。ノートや教科書との距離が近くなって目の負担も大きくなります。
また、頬杖や足を組む姿勢も避けましょう。背骨や骨盤のゆがみの原因になります。特に頬杖は、顔がゆがむ原因にもなりますからクセになる前に気をつけてあげましょう。
左右どちらかに極端に傾いた姿勢もNGです。体がゆがんで腰や肩に負担がかかってしまいます。
お子さまが以上のような姿勢で勉強していないか、チェックしてみてください。

保護者が正しい姿勢の鏡になろう!

お子さまは保護者のことをよく見ています。もし保護者が悪い姿勢をとっていれば、それを見ているお子さまも自然と悪い姿勢になってしまうでしょう。
お子さまが勉強するときの姿勢をよくするためには、保護者がよい姿勢の鏡になってあげることも大切です。ぜひよいお手本になってあげましょう。
正しい姿勢は健康によいだけでなく、勉強効果のアップにつながることも期待されます。家族で正しい姿勢を身につければ、ひょっとするとお子さまの成績もアップするかもしれませんよ。

プロフィール

監修
武田純一

理学療法士。総合病院で脳神経外科、整形外科をはじめとして様々な疾患のリハビリテーションを経験。その後、整形外科クリニックに勤務。クリニック勤務の傍ら、2013年からセラピスト向け勉強会「N Rehabilitation Labo」を主宰、これまでに50回を超える専門家向けの勉強会を開催している。2014年からはリハビリの知識・技術を一般の方々に広めようと活動を開始。「親子姿勢教室」や「子どもの足と靴の教室」など、子ども向けの教室を中心に行っている。また、子どもの骨盤クッションを開発・販売するnorokkaのアドバイザーとして、姿勢の重要性を伝える動画出演や小学校での姿勢教室なども行っている。

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