小学6年生の娘は友達に気を使いすぎて自分が疲れてしまうようです[教えて!親野先生]

今週の相談

 

小学校6年生の娘のことです。友達に気を使いすぎて、自分が疲れてしまうようです。5年生のときには、朝具合が悪くなってしばらく学校に行けませんでした。自分では理由がわかっていません。今はそんなこともなくなりましたが、ピアノの伴奏でも人に譲ってしまいます。人の良さを素直に認める優しい子なのですが……。(スノーさん)

 

【親野先生のアドバイス】

スノーさん、拝読いたしました。

私の経験をもとに推察すると、この子はとても感受性が豊かなお子さんではないかと思います。感受性が豊かで、人の気持ちや周りの状況がよくわかる子だと思います。そして、気持ちが優しくて親切で素直なのです。同じような悩みをもった子を私は何人も見ましたが、みんなそうでした。

優しくて親切で素直なので、その結果、気を使いすぎて疲れてしまったり、人に譲ることが多くなったりするのです。親としては、まず、この辺の事情を頭に入れておいてほしいと思います。これは、そもそも、人間としてとてもすばらしい資質なのです。人間にとって一番大事なものなのです。

無神経で、人の気持ちや状況への気配りがないというのでは、それこそ困ります。人の気持ちを大切にしないで、自己中心的な言動が目立つというのも困ります。ご相談の子の場合、そういうことはあり得ません。こういうすばらしい資質を大切にしてやってほしいと思います。

でも、現状ではいろいろと気苦労や悩みが多いと思います。これから思春期を迎える年代なので、よけいにそうだと思います。では、これから親として大切なことはなんでしょうか? 私は、まず大切なのは、子どもがストレスをためこまないようにしてやることだと思います。

というのも、こういう子は自分のストレスをためこむ傾向があるからです。ですから、家では、ぜひリラックスできるようにしてやってください。家でたっぷりくつろげれば、また外でがんばることもできます。

そして、たくさん話を聞いてやってください。どんな話でも、受容的に聞いてやることが大切です。受容的に聞いてもらえると、人はそれだけで心が軽くなり元気が出てくるものです。

それと、本人には、「気が弱いね」とか「もっとしっかりしなさい」などと言ってはいけません。これは、マイナスの暗示になってしまうからです。

ときには「いやだ」とか「やめて」と言う必要があることも、話してやってください。仲良しの友達を大切にするといいということも、話してやってください。

困ったときには、一人で悩まないということも教えてやってください。
友達でも、親でも、担任の先生でも、保健の先生でも、誰でもいいから相談するように教えてやってください。

「お母さんはあなたの味方だよ」「お父さんはあなたの味方だよ」と伝えてやってください。「先生は○○さんの味方だよ」と直接本人に言ってくれるように、先生に頼むのもいいでしょう。ときには、これがとても大きな力になることもあります。

そして、その子のいいところをどんどん伸ばしてやってください。
好きなことや少しでも得意なことを、もっと伸ばせるようにしてやってください。そして、いつもできるだけいろいろなことでほめてやってください。ほめて自信をもたせてやってください。

いろいろな体験をたくさんさせてやることも、自信につながります。特に、いろいろな人間関係を体験することは効果的です。習い事、塾、地域の活動、サマーキャンプ、ワークショップなどなどで、いろいろな人と出会っていろいろな人間関係を経験するといいと思います。

それらが全て栄養になります。だんだん、お子さんもたくましくなっていきます。だいじょうぶ、必ずそうなります。
今言ったようなことに気をつけていれば、そうなります。

もともともっている資質がいいのです。お子さんのもっている資質は、人に好かれる資質です。社会で、世の中で、人のいるところならどこででも、こういう資質の人はみんなに好かれるのです。ですから、だいじょうぶ、すべてうまくいきます。

私ができる範囲で、精いっぱい提案させていただきました。少しでもご参考になれば幸いです。スノーさん親子に幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール

親野智可等

親野智可等

教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

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