公立中高一貫校とは 【親子で考える 12歳の学校選択】

公立中高一貫校は、1998年6月の「学校教育法等の一部を改正する法律」の成立に基づいて、1999年4月から設置が認められました。1999年の宮崎県五ヶ瀬中等教育学校を皮切りに、2006年4月時点で197校(内公立132校)になっています。
東京都でも、この2年間のうちに5校の公立中高一貫校が設置されました。当初、私立中学校が多い都会で生徒がどの程度集まるのか、注目されていましたが、実際の競争率は約9倍(2006年度の5校の平均)となる人気を呈しています。こうした人気の背景には、それまでは費用負担の大きい私立中学校や、数が少ない国立大学附属中学校などでしか望めなかった6年間の一貫した教育課程や充実した学校環境で学ぶことへの期待があるのだと思われます。

文部科学省では、約500の公立中高一貫校の設置を当面の目標としています。これは高等学校の学区に少なくとも1校を整備することを目安に設定された目標です。保護者のかたからすれば、将来的には公立の中学校を目指す場合でも、一般の中学校と中高一貫校のどちらにするか選択できる時代がやってくることになり、期待が膨らむことと思います。

こうした公立中高一貫校は、新しく設置する学校ですので、特色ある教育を目指し、中学・高校の6年間をとおして教育課程を組むことができます。教育内容の重複をなくしたり、学ぶ順番を組み替えて学習のつながりをよくしたり、さまざまな工夫が可能になります。6年間一貫になったことで生まれた余裕を生かしたカリキュラムは、子どもにとっても保護者にとっても魅力的なものでしょう。しかし、私立中学校でよく問題とされるような、高校入試がないことによって発生する「中だるみ」のようなことは、同じように課題になると思います。仮によい環境が与えられても、それを生かすのは本人の努力によるところが大きいことは忘れるべきではありません。

また、こうした一般的なことを理解していただくと同時に、各学校は独自の特色を打ち出していますので、実際の進路選択にあたっては、それぞれの中高一貫校について調べることが重要です。たとえば、各地の有名進学校がこぞって中高一貫校になり、進学を重視した教育を行っているわけではありませんので、あくまで選択肢の一つとしてとらえるべきです。
小学校6年生の段階で受験をするということは、子どもへのプレッシャーは大きなものになります。それだけにその時点でのお子さまの適性なども含めて、ベストの選択をしていただくことが必要です。「Benesse教育情報サイト」で提供する情報が、そうした進路選択のお役にたつようでしたら幸いです。

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