赤ちゃんの睡眠を妨げている意外な原因 「寝言泣き」に話しかけるのはNG?

新生児期から寝不足が続いているママにとって、赤ちゃんの寝かしつけは大きな悩みですよね。自分自身の睡眠時間も確保したいし、赤ちゃんにもぐっすり眠ってほしい……。そんな思いから、夜中に赤ちゃんが泣いたときはすぐにあやしているかたも多いでしょう。しかしその対応が、赤ちゃんの睡眠を妨げている可能性があります。今回は、ご自身も長男の寝かしつけで苦労されたことから、赤ちゃんの睡眠コンサルタントの資格を取り、乳幼児の睡眠で悩みをもつ母親の相談にあたっている愛波文さんに、お話を伺いました。

赤ちゃんのために「よかれと思って」が睡眠の妨げになっていることも

生後半年までは抱っこや添い乳での寝かしつけが多い

多くの赤ちゃんは、眠ることはできても、自分で寝つくことはできません。だからこそ、ママが抱っこをしたりして寝かせているご家庭がほとんどだと思います。母乳育児をしていれば、添い乳で寝かしつけをすることもあるでしょう。生まれてから半年くらいまでは、この寝かしつけを楽だと思って続けているママも多いかもしれません。

新生児期からの寝かしつけ方法が原因の可能性も

しかし月齢が上がるにつれて、「授乳や抱っこじゃないと寝てくれない」「添い寝で長時間の寝かしつけをしないと寝てくれない」という悩みが出てきます。新生児期は楽だと思っていた方法が、成長とともに大変なものへと変わってきてしまうのです。子どもの寝かしつけで悩んでいるママはとても多く、私もそのうちの一人でした。

すべては、「寝てほしい」と思ってやっていることでしょう。しかしそれが、赤ちゃんの睡眠の妨げになっていたり、赤ちゃんが自分で寝つくのを邪魔していたりする可能性があるとしたら……。それは直していきたいですよね。そこで見直してほしい「よかれと思って」の行動と、正しい対処法を2つご紹介します。

赤ちゃんの「寝言泣き」はまずは3分見守って

「寝言泣き」のとき、赤ちゃんはまだ寝ている

赤ちゃんは寝ているときも「あぁー」「うぅー」という〝寝言泣き〟をしたり、寝ている間もよく動いたりします。そのときに「起きたかな?」と思うママは多いはず。「大丈夫だよ」と言いながらおっぱいあげたり、抱っこしたりすることもあるでしょう。実はこのとき、赤ちゃんはまだ寝ていることがほとんど。その行動こそが赤ちゃんを起こしてしまっている可能性があるのです。

寝言泣きは大人の寝言と同じ

人間は寝ているときに、眠りの浅いレム睡眠と、眠りが深いノンレム睡眠を繰り返しています。夢を見たり寝言を言ったりするのは、眠りが浅いレム睡眠のとき。赤ちゃんの寝言泣きも、このレム睡眠のときに起こります。つまり、大人の寝言と同じということ。夜泣きとは違うものなのです。これは、就寝中の赤ちゃんの脳波を測った玉川大学の研究でも明らかにされています。

そのまま眠りにつく可能性あり!3分待ってみて

寝言泣きは寝言と同じなので、そのまま見守っても大丈夫です。ママからすると「起きたかな?」と思う場面でも、まずは3分ほど待ってみてください。心配なら、お腹をそっとトントンしてあげてもよいでしょう。そうすると、再び一人で寝ることもよくあります。しばらく泣くようであれば起きている可能性があるので、そのときは抱っこしたりおむつを替えたりしてあげましょう。

夜中のおむつ替え、照明を明るくすると覚醒の原因に

「日中と同じおむつ替え」が睡眠を妨げている可能性も

夜中に、部屋の照明をパチっと明るくして「◯◯ちゃんおむつ替えだよー」などと言いながらおむつ替えをしていることはありませんか? 実はこの行動が、赤ちゃんが覚醒する原因になっている可能性があるのです。これを繰り返すと、赤ちゃんも「この時間に起きてもいいんだ」と思うようになってしまいます。その結果、再び寝かしつけるのが大変になってしまうのです。

静かにさっとがポイント!新生児期ほど頻繁でなくてもOK

就寝中におむつを替える際は、足元をぼんやり照らす「おやすみライト」がおすすめ。おむつ替えに困らないくらいの明るさにし、声をかけずにさっと行います。夜中のおむつ替えはこれでOK。また、日本のおむつの性能は本当に良いです。かぶれていたりしない限りは、夜中のおむつ替えはしなくても大丈夫。替える場合も、新生児期ほど頻繁である必要はありません。

掛け布団は2歳から 乳幼児突然死症候群のリスクも

掛け布団やまくらは2歳から

日本では、赤ちゃんの布団セットを出産準備品として用意することが多いです。ただ、赤ちゃんの寝床の安全面からすると小さい頃は必要ないもの。掛け布団やまくらの使用は2歳になってからをおすすめしています。

リスクを回避してママも安心して眠りにつこう

まだ思うように身動きが取れない月齢の赤ちゃんの場合、掛け布団が窒息事故の原因になることがあります。また、「乳幼児突然死症候群」は熱がこもることでも起きる可能性があるといわれており、そのリスクも上げてしまうのです。。赤ちゃんもママも安心して眠れるように、寝具はリスクが少ないものを選ぶのがおすすめ。寝返りを打てるまではおくるみを、寝返りが打てるようになってからはスリーパーやスリープサックを利用するのがよいでしょう。

まとめ & 実践 TIPS

初めての育児は、わからないことがたくさん。赤ちゃんが泣いていればすぐに抱っこしてあげたいと思うのが親心かもしれません。ただ、寝言泣きは「泣いている」わけではありません。寝言だと思ってそっと見守ることで、赤ちゃんもまたぐっすり眠りにつける可能性があります。おむつ替えも、夜中は神経質にならなくて大丈夫。今回の対処法を試してみることで、少しでも寝かしつけが楽になってくれればうれしいです。

プロフィール

愛波文(あいばあや)

愛波文(あいばあや)

子どもの睡眠コンサルタント。APSCアジア/インド代表。IMPI日本代表。一般社団法人日本妊婦と乳幼児睡眠コンサルタント協会代表理事。慶應義塾大学卒業。2012年に長男出産。夜泣きや子育てに悩んだことから乳幼児の睡眠科学の勉強をはじめ、米国IMPI公認資格(国際認定資格)を日本人で初めて取得。2015年に次男を出産。現在、2人の男の子の子育てをしながら、子どもの睡眠に悩む保育者のコンサルティングや個別相談、日本人向けに子どもの睡眠教育プログラムを提供。IMPIと提携し、妊婦と子どもの睡眠コンサルタント資格取得講座の講師も務めている。著書に『ママと赤ちゃんのぐっすり本 「夜泣き・寝かしつけ・早朝起き」解決ガイド』(講談社)がある。

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