中学受験は「なんとかなる」!? 楽観的で努力しない子どもをやる気にさせるには?
受験を控えているのに子どもが楽観的で努力しないと、保護者はいらだつものだ。おおざっぱで弱気なタイプの子どもを持つ母親からの悩みに、平山入試研究所の小泉浩明氏が指導法をアドバイスする。
***
【相談】
国語はだいたいできるが記憶力の必要な漢字は苦手。算数はまったくできない。努力を怠りすべての分野が苦手。受験したい学校はあるようだが努力しない。なるようになればよいと思っているよう。(大ざっぱ・論理的・弱気なタイプの小5女子を持つ母親)
【小泉氏からのアドバイス】
「大ざっぱ」な子どもには、物事を大きくとらえる力や本質を見抜く力がありますが、地道に勉強するのを嫌がる傾向があります。楽天的で、「なるようになればよい」「なんとかなる」と思いがちです。また、「弱気タイプ」も「つらい」「苦しい」ことを避ける性格で、指導しにくい面があります。
こうした子どもたちの成績を上げるに、まず「大ざっぱ」な面は、データで数字を示し、論理的に納得させましょう。そしてなるべく短めの目標を立てます。月例テストで80点とる、など短期的な目標のほうがよいでしょう。また、「弱気タイプ」な子どもには、「よきライバル」や「よき学び友達」が周りにいることが大切です。弱気タイプはつらいことが嫌いですが、「皆でやれば怖くない」、一人では耐えられない勉強も、皆でできれば乗り越えていける可能性があります。
その意味では、塾選びは非常に大切です。厳しい塾よりも、先生やクラスの仲間が一緒になってがんばる雰囲気のほうが、よい受験環境となるでしょう。個別指導よりも少人数制の集団指導のほうが合っているかもしれません。
「大ざっぱ」で「弱気」なタイプの子どもは、なんとか伸ばして受験を成功させることがより重要です。努力して栄冠をつかめたことが、他の子ども以上に自信となり、その後の人生において意義深いものになるからです。