「事業仕分け」からお金の使い方を考える

※2010年3月現在の情報に基づいた記事です。

民主党の鳩山政権のもと、2009年11月に「事業仕分け」が行われました。国民に開かれたかたちで予算のムダをチェックする新たな試みとしてテレビや新聞で大きく取り上げられましたから、ご家庭でも話題になったのではないでしょうか。そんな事業仕分けをきっかけに、国家の予算について、適性検査でも問われやすいお金の使い方と関連づけながら学んでいきましょう。


クイズde基礎知識

事業仕分けって?
国の予算はどれくらい?


Q1

2009年に行われた「事業仕分け」について述べた次の3つのうち、正しいものはどれ?


A. 1000項目以上の事業を点検した
B. 仕分け人は全員国会議員だった
C. インターネットで中継された


A1 正解は 「C. インターネットで中継された」です。

事業仕分けは、2010年度に必要とされた国家予算のムダを削ることを目的に、2009年11月に行われたもので、仕分けされた事業は447項目に及びました。点検を行った「事業仕分け人」は、民主党の国会議員の他、民間から各事業にかかわる分野の専門家など計56人。国民に開かれた場とするため、インターネットで中継されました。


Q2

2009年度予算まで、予算案の点検はどのように行われていた?


A. 各省庁で互いにチェック
B. 財務省が行っていた
C. 行われていなかった


A2 正解は 「B. 財務省が行っていた」 です。

これまで、各省庁で作成した予算案は、内閣がまとめる前に財務省が点検して、必要ないものは削減していました。しかし、国民の目が届かないところで行われていたため、不正が行われているのではないかとの疑いももたれました。そこで、国民に公開した事業仕分けというかたちで行われたのです。


Q3

2010年度の国の予算(政府案)はどれくらい?


A. 約9200億円
B. 約9兆2000億円
C. 約92兆円


A3 正解は 「C. 約92兆円」 です。

2010年度予算の政府案は約92兆円で、2009年度より約3兆7000億円アップしました。なかなか実感できない金額ですが、92兆円あれば、例えば東京ドームが約2600個建ちます。


Q4

2010年度の国の予算のうち国債(国の借金)の占める割合はどれくらい?


A. 約8%
B. 約21%
C. 約48%


A4 正解は 「C. 約48%」 です。

国債とは国が発行する債券のことで、この債権を国内外の人に買ってもらうことで、予算の足りない部分を補います。アメリカは約9%、フランスは約15%なので、日本の高さは飛び抜けています。事業仕分けは、支出をできるだけ抑え、国債の発行を少なくすることが目的のひとつでもあります。


適性検査ではこう問われる

お金の使い方を条件に基づいて考える


事業仕分けは、国家予算すなわち国のお金を使う計画について検討する場といえます。適性検査では、国ではなくお子さま自身のお金の使い方について考えさせる問題がよく出題されています。例えば、おみやげを買いに行くという設定で、いくつかの品の種類と値段、割引きなどのサービス内容を示し、おみやげの買い方を考えさせる問題などです。このとき、

1. ○○は必ず欲しい
2. 全部で3種類欲しい
3. 1つは食べ物が欲しい
4. 合計金額が、できるだけ2,000円に近くなるようにしたい

などという条件が示され、それに合わせた買い方を考えなければなりません。こうした問題では、計算力はもちろん、さまざまな条件を比較し、論理的に考える力も試されます。


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学んだ知識を使って、自分なりの答えを導き出す。そんな体験を繰り返すことで、「自ら考え表現する力」を育んでいきます。

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