税について考えよう!(2)税金は会費のようなもの[現代っ子のお金学]
知っているようで知らないことが多い税金。そもそも税金はなぜ必要なの? 親子で税の基本から学んでみませんか? 生活経済ジャーナリストのあんびるえつこさんにアドバイスをいただきました。
税金はみんなのために使われている
税金は、多くの人の生活や安全のために必要な施設やサービスに使われています(前回参照)。
そのほかにも、一人ではできないけれど、みんなの力を合わせればできるようなことをしているのだと、教えてください。たとえば、道路を造る、水道を整備するなども、一人ではできないことです。また、医療費、高齢者の生活を支えるためのお金(年金)など、困っている人を助けるためにも税金は使われています。
税金はみんなで出し合う「会費」のようなもの
みんなが安心して生活できるためには、たくさんのお金が必要です。そのお金をみんなで出し合うのが「税金」です。だから税金は、社会に暮らすみんなの生活を守るための「会費」のようなもの。日本の法律(日本国憲法第30条)でも、税金を納めることは国民の義務だと定められています。
いろいろある、税金の種類
みんなが納める税金。でも、いつ、だれが、どのように納めているのでしょう?
税金にはいろいろな種類があります。また、国に納める税金(国税)と都道府県や市区町村の地方に納める税金(地方税)があります。代表的なものを紹介しましょう。
●所得税
会社に勤めていたり、自分で商売したりしている人が、所得(給料やかせいだお金)の一部を納める税金です。税金の金額は所得に応じて変わるので、所得が多ければ税金も高くなります。
所得税は国税です。
●住民税
住んでいる(または会社がある)都道府県や市区町村に納める税金です。
住民税は地方税です。
会社員は給料から税金が差し引かれます |
会社員の場合は、会社があらかじめ給料から所得税や住民税を引いて、会社がまとめて税金を納めます。一方、お店などの商売をしている人は、毎年、かせいだお金を自分で計算して税金を納めます。 |
●消費税
商品を買ったり、サービスを受けたりした時に納める税金です。日本では商品やサービスの価格に5%の消費税が含まれています。
消費税は4%が国税、1%が地方税です。
●法人税
会社がもうけたお金などにかかる税金です。毎年、会社が計算して納めます。
法人税は国税です。
そのほかにも、こんな税があるよ |
たとえば家族旅行で温泉に入る時も、わたしたちは税金を納めています。次に紹介するのは、ほんの一例。まだまだ、いろいろな税金があります。親子で調べてみては? 自動車税 自動車を持っている人が納める税金です。自動車に関係する税金は道路整備などに使われます。 たばこ税 たばこの価格にはたばこ税が含まれています。 たばこ1箱300円の場合、税金は約190円 入湯税 温泉地の温泉に入浴した時にかかる税金で、一人1日150円程度。入湯税は温泉地の保護や施設の整備などに使われます。 |
親子で税が学べるサイト
国税庁「税の学習コーナー」
財務省「税制について考えてみよう」