算数「平面図形の面積と角度」[中学受験]

問題6
図右の図1の二等辺三角形を、図2のように3つおいたとき、アの角度は何度ですか。
(早稲田中 2008年)
<問題6の考え方と答え>
まずは、次のように、図にA~Gまで点をつけました。
同じ二等辺三角形をならべているので、

底角はすべて (180°− 28°)÷ 2= 76°

角Bも76°だとわかります。

図



頂点Aの角と頂点Dの角が等しく、対頂角が等しいからです。

…ということは、角AED = 90°ですね。

そして、錯角(さっかく)が28°で同じなので、DEとFGは平行です。

平行での同位角は等しいから、角AGFも90°

よって、アの角の大きさは、三角形BCGの外角により、

  90°+ 76°= 166°
(答え) 166°
問題7
図右の図はたて3cm、横4cm、対角線の長さが5cmの長方形を、対角線を折り目として折って作った五角形である。
このとき、AEの長さは (1)    cm、
五角形ABCDEの面積は (2)    cm²である。
      にあてはまる数を求めなさい。
(灘中 2008年)
<問題7の考え方と答え>
最後に難関中の平面図形の問題です。
さっそく、(1)のAEの長さをさぐっていきましょう。
これは自分で補助線(ほじょせん)をひかなくては解けません。
でもポイントは「相似形」を利用することですよ。
「苦しいときの神だのみ」…じゃなく、「苦しいときは相似見つけ!」…なのです。

図EからBCに垂直に線をひき、交点をFとします。
三角形BCEは二等辺三角形だから、

BF = FC = 2.5cm です。

また、三角形ABCと三角形CEFは相似だから、

    4 : 5 = 2.5 : C


(答え) 7/8 cm


続いて、(2)について考えてみましょう。

五角形ABCDE が、三角形ABE と 三角形BCD の、2つの三角形に分割(ぶんかつ)できることに気がつきましたか?

図

このことが発見できれば、あとは簡単(かんたん)ですね。(1)でわかったAEの長さを利用して、2つの三角形の面積を求めればいいのです。

こんなふうに、小問がいくつかある問題では、先の小問の答えが、あとの小問を解くカギになることが多いですよ。

五角形ABCDEの面積 = 三角形ABEの面積 + 三角形BCDの面積


(答え) 7と5/16 cm²


いかかでしたか?


復習すると、「平面図形の面積と角度」の問題は、

    「内角・外角の和」
    「三角形、四角形の特ちょう」
    「平行線の特ちょう」
    「相似とその比」


…これらを組み合わせて考えると、必ず答えにたどり着きます。


角度と面積の問題、ミスター・ツカムは小学生のころ大好きでした。すぐに答えを見ないで、ウンウン考えて「パッ」とひらめいたときの快感はいまだに覚えていますよ。人間は「わかる喜び」をだれでももっています。キミもますます算数大好きになって、いっぱい感動してくださいね。


合格総理大臣 ミスター・ツカム

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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