模試になると点数が取れない……?[中学受験]
「塾のテストは点数が良いのに、なぜか公開模試などの実力テストになると点数が取れない」という悩みをよく聞く。塾のテスト(カリキュラムテスト)は、既にやった単元の復習テストであり、授業をある程度真面目に受けている生徒はけっこう良い点数が取れるものだが、模擬試験は「今まで習ってきたところ」という具合に範囲が広いので、既に忘れてしまっている場合もあるだろう。たとえば算数の問題を見ても、「こんなのやったことあったか?」なんていうことで手が付かない。家に帰ってよく考えれば(あるいは模範解答と付き合わせてみると)、「なんだこれは、この前やったやつじゃないか!」ということになる。
またカリキュラムテストの場合は出題される単元は決まっているから、「何の単元か?」を考える必要がないが、模擬試験のようにいろいろな単元がランダムに(バラバラに)出題される場合は、「これは何の問題か(何の単元か)」をまず考える必要がある。最初のうちはこれができない生徒も多いが、ランダム問題も何回か問題を解いていくことで、徐々に「何の単元か」「どういう解き方か」がわかってくるものである。
あるいは一つの問題に引っかかってしまって、できる問題を落としてしまう場合もあるだろう。「これは難しいのでステテおこう」という問題を「ステ問」と言うが、この「ステ問」を見つけるのが上手な子と、下手な子がいる。試験というのは「決められた時間内でより多くの問題を解く」というのが宿命であり、たとえ同じ実力でも「ステ問」の扱いの上手・下手でかなりの得点差がつく。「本番に強い子」というのは「ステ問」の見つけ方も上手だが、これも演習によって上達することは可能である。
以上、ふだん真面目に勉強していても、模擬試験になると点数が取れない原因をいくつかあげてみた。「点数が取れない」あるいは「偏差値が上がらない」と、つい小言の一つも出てしまうものだが、点数が上がらないこれらの原因をお子さまと一緒に考え、対策を講じることで、一つひとつ解決していくことが大切である。そして少しでも成果が出てきたらほめて、励ましてやることでお子さまの「やる気」を高めていきたいものである。たとえば、いつも「ステ問」に引っかかってできる問題に手が付けられない生徒が、今回の模試では見事に「ステ問」を回避し、他の問題に手を付けられたとしよう。残念ながら点数的にはあまり変わらなかったとしても、「『ステ問』を回避した」とか「他の問題に手を付けられた」ことは、そのお子さまにとってはすばらしい進歩なのである。こういう点に着目してほめてやることが大切だ。なぜなら、そういった進歩の積み重ねが、ある日、偏差値が「グッと伸びた」という結果を生むことになるからだ。しかし「グッと伸びる」ほど明確な結果が表れるには、少なくとも数カ月はかかるのが普通である。そして「励まし」や「ほめられること」がなければ、数カ月というのは努力を継続するには少し長い期間と言えるかもしれない。「ちょっとした進歩も評価してやる」という姿勢が大切であり、模擬試験はその格好の材料であると言えよう。
またカリキュラムテストの場合は出題される単元は決まっているから、「何の単元か?」を考える必要がないが、模擬試験のようにいろいろな単元がランダムに(バラバラに)出題される場合は、「これは何の問題か(何の単元か)」をまず考える必要がある。最初のうちはこれができない生徒も多いが、ランダム問題も何回か問題を解いていくことで、徐々に「何の単元か」「どういう解き方か」がわかってくるものである。
あるいは一つの問題に引っかかってしまって、できる問題を落としてしまう場合もあるだろう。「これは難しいのでステテおこう」という問題を「ステ問」と言うが、この「ステ問」を見つけるのが上手な子と、下手な子がいる。試験というのは「決められた時間内でより多くの問題を解く」というのが宿命であり、たとえ同じ実力でも「ステ問」の扱いの上手・下手でかなりの得点差がつく。「本番に強い子」というのは「ステ問」の見つけ方も上手だが、これも演習によって上達することは可能である。
以上、ふだん真面目に勉強していても、模擬試験になると点数が取れない原因をいくつかあげてみた。「点数が取れない」あるいは「偏差値が上がらない」と、つい小言の一つも出てしまうものだが、点数が上がらないこれらの原因をお子さまと一緒に考え、対策を講じることで、一つひとつ解決していくことが大切である。そして少しでも成果が出てきたらほめて、励ましてやることでお子さまの「やる気」を高めていきたいものである。たとえば、いつも「ステ問」に引っかかってできる問題に手が付けられない生徒が、今回の模試では見事に「ステ問」を回避し、他の問題に手を付けられたとしよう。残念ながら点数的にはあまり変わらなかったとしても、「『ステ問』を回避した」とか「他の問題に手を付けられた」ことは、そのお子さまにとってはすばらしい進歩なのである。こういう点に着目してほめてやることが大切だ。なぜなら、そういった進歩の積み重ねが、ある日、偏差値が「グッと伸びた」という結果を生むことになるからだ。しかし「グッと伸びる」ほど明確な結果が表れるには、少なくとも数カ月はかかるのが普通である。そして「励まし」や「ほめられること」がなければ、数カ月というのは努力を継続するには少し長い期間と言えるかもしれない。「ちょっとした進歩も評価してやる」という姿勢が大切であり、模擬試験はその格好の材料であると言えよう。