音読は、ほめればほめるほど上達する!効果的なほめ方と改善への誘導方法とは[教えて!赤ペン先生]

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音読の宿題は、親にとっても負担に思えることがありますよね。アドバイスをしたいけれど、どんな声かけをすればよいかわからない、アドバイスをしたら子どもがやる気を失ってしまった…などよく耳にします。「音読はほめればほめるほど上手になる」といいます。気になることを指摘したくなるのが親心ですが、最初は、どんな読み方でも注意をせず、まずほめてあげてください。それが上達へのいちばんの近道です。
とはいうものの、どのようにほめて、どのようにアドバイスすればよいか迷いますよね。今回は赤ペン先生を26年間務める私が実際に試してみて効果的だったやり方をご紹介したいと思います。

この記事のポイント

声が小さい・早く読みすぎる・読み間違いや読みとばしが多い

「やさしい声で読めたね」、「ていねいに読めたね」、「スラスラ読めてすごい!」(目でしっかり文章を追えているのはすごいことです)、「元気があるね」、「勢いがあるね」などのほめ方があります。

「大きな声でゆっくりはっきり読む」ことを伝えたいときは、「少し離れたところにいる友達を呼んだり、話しかけたりするつもりで読むともっといいよ」などと、生活の中での体験談をあげてアドバイスすると、子どもにもわかりやすいようです。読み間違いや読みとばしがある場合も、「ゆっくり読む」ことで改善される場合が多いです。

また、おうちのかたが、「大きな声」「小さな声」「はやく読む」「ゆっくりはっきり読む」などと読み方を変えて実際に読んでみて、どの読み方がよかったかお子さまに問いかけてみるのもよいと思います。

漢字が読めなくなってしまう場合

「難しいのにがんばって読めてえらいね」とほめたり、「姿勢がいいね」「本の持ち方がいいね」など読み方以外のことをほめてあげても子どもは結構喜びます。
漢字が苦手な子どもは、漢字があるだけで緊張してしまい、つまる場合もあるので、最初は、鉛筆でふりがなをふってよいと思います。ただ、いつまでもふりがなに頼ってしまうのはよくないので、「3回読むまでね」などと回数を決めたほうがよいでしょう。

しっかり読めているときのほめ方

ただ「上手!」などと漠然とほめるのではなく、「どれくらい上手に読めるか」がわかるように、具体的にほめると子どもはどんどん自信をつけていきます。また、がんばったプロセスをほめてあげることも大切です。
「さっきより100倍上手になったよ」「先生みたいに上手!」「気持ちがこもっていて感動したよ」「こんなに長い時間がんばってえらいね」などとほめてあげてください。

まとめ & 実践 TIPS

何よりも大切なことは、心からほめてあげることです。低学年のお子さまにとっては、言葉だけでなく、「頭をなでる」「抱きしめる」などのスキンシップもあるととてもうれしいと思います。

吉田かさね

赤ペン先生 吉田かさね

赤ペン先生歴26年。3年生担当
高校生のとき、進研ゼミを受講していて、赤ペン先生の文字の美しさ、丁寧さ、優しさにふれ、自分もこんなふうにできたらいいなと思い、赤ペンの道へ。日々「『赤ペン』って楽しい!」「次もがんばろう!」と思えるような声かけ・指導を心がけている。
また、続けることで、力がついたと実感でき、自信をもってもらえることが一番の励み。
趣味:読書・舞台鑑賞
自己紹介:ケセラセラ(なるようになる!)
一男一女の母。

プロフィール



赤ペン先生は「進研ゼミ」の選考に合格し、ゼミ独自の研修・教育を通じて、教科の学習内容やお子さまの力を伸ばす指導法などを学んだ人です。 お子さま一人ひとりの解答状況や学習の到達度に合わせて、丁寧に添削・指導いたします。 ※「赤ペン先生」は(株)ベネッセコーポレーションの登録商標です。

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