子どもが新聞を読むことのメリット ネットニュースとはなにが違う?親子で新聞を読んで文章力を身につけよう

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新聞離れと言われて久しいこの頃ですが、お子さまに文章力を身につけさせ、社会の動向を学ばせるためには、新聞はとても優れたツールです。とはいえ、小学生のお子さまに新聞を読ませるということは、とてもハードルが高いと感じていらっしゃるかたが多いと思います。
そこで、今回はお子さまが新聞に親しみをもち、文章力をアップさせるために役立つヒントをお伝えします。

この記事のポイント

文章力アップにつながる新聞のメリットとは?

最新のニュースがテレビやスマホで気軽に入手できるこの時代に、あえて小学生に新聞を読ませるメリットはどこにあるのでしょうか。新聞は、記事を書いてから手元に届くまで、印刷・配達などで時間がかかるため、速さという点で勝ち目がないように思われます。
しかし、新聞にはその時間を待ってでも得られるよい点がたくさんあります。

まず、テレビのニュースは受け身の状態で見聞きするものであるのに対し、新聞は自ら読もうという意思を持たないと何も頭に入ってこない点です。お子さまが能動的に何かを理解しようとする行動は、よい学習習慣につながっていきます。

また、ネットのニュースなどは、出どころのはっきりしたサイトであればよいのですが、一個人の思い込みで書かれた記事に遭遇することも多く、広い視野で書かれたものばかりではない点が心配されます。その点、新聞記者がプロとして書き上げた記事は、内容がしっかりと練り上げられており、情報を得るには最適で、簡潔な文章を読むことができる点が最大のメリットといえるでしょう。なお、新聞社の記事は新聞社のWEBサイトでも読むことができますが、子どもが文章をじっくり読んだり、気になる記事をスクラップして保存したりするのにはあまり適していません。子どもが文章力をつけるという観点では、WEBサイトはあまり向いていないと思われます。

  • ・新聞を読むことはよい学習習慣につながる。
  • ・プロフェッショナルな文章に触れられる。

新聞を読むことのハードルをどう下げる?

新聞を読むことの意義はわかっていても、お子さまには読めない漢字や、理解できない言葉が多すぎて、興味すらわかないかもしれません。そこで、少し視点を変えてみましょう。

新聞は「読むもの」と思っているかたが大勢だと思いますが、実は、新聞は視覚にも訴えることで、情報を的確に伝える工夫が凝らされている媒体です。ここに着目し、新聞に慣れないうちは、写真からお子さまの興味や関心を引き出すのがよいでしょう。
写真には、そのニュースの概要を一目で把握させるための情報が凝縮されています。親子で一緒に紙面をめくりながら、お子さまがどの写真に興味を持ったか尋ねてみましょう。そして、お子さまが興味を持った記事の内容を、おうちのかたが読んであげましょう。その際、お子さまがわからないことは、易しくかみくだいて説明をしてあげるとよいでしょう。

  • ・親子で一緒に新聞を広げる。
  • ・新聞の写真に着目させる。

写真をもとに文章を書いてみる

お子さまの興味や関心を引き出すことができたら、その写真を新聞から切り取ってノートに貼らせてみてください。そして、おうちのかたから聞いた記事の内容を書かせてみましょう。
お子さまが聞いた話をどれだけ理解し、文章に書き起こす力があるかがよくわかります。最初はあまりうまく書けないかもしれませんが、取り組んだことに対して、その都度ほめてください。
このようなことを繰り返すうちに、文章を書くコツがお子さまにもだんだんわかってくるようになるでしょう。大人向けの一般紙であっても、このような取り組み方で文章力を徐々に身につけることが期待できます。

さらに、お子さま自身が自分で新聞を読む意欲を持った場合は、小学生向けの新聞をお勧めします。一般紙と大きく異なるのは、小学生が理解できる言葉遣いがされている点、漢字に振り仮名が振られている点です。このことにより、自分で新聞を読んで理解できるようになります。
子ども新聞においても、一般紙で取り組んできたように、気になったニュースを切り取ってノートに貼り、ニュースの概要を書き留めさせましょう。さらに、感想を書くように習慣づければ、文章力や考える力が着実に向上するでしょう。
おうちのかたは、ときどきノートを見て、よく書けている部分をほめ、誤字や言葉の誤用などがあれば指摘をするとお子さまのさらなる学びにつながります。

  • ・写真の内容を文章で書かせてみる。
  • ・よく書けているときはほめる。
  • ・自分で読む意欲が見えたら子ども新聞を読ませる。

まとめ & 実践 TIPS

このような新聞への取り組みを継続していけば、見聞きしたことを簡潔に伝える文章力がお子さまに身についていくことが期待できます。おうちのかたは長い目でその成長を優しく見守ってあげてください。

株式会社プランディット 国語課 高木(たかぎ)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの国語の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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