止まらない「いじめ」 先生たちの「感度」が働かない理由とは

止まらない「いじめ」 先生たちの「感度」が働かない理由とはさまざまな対策が講じられながら、簡単には根絶できないいじめ。学校でも、何がいじめで、どうなれば解消といえるのか、その判断すら迷う場合があるという。最近も、岩手県矢巾町の中学校で担任が生徒のSOSを見過ごし、自殺に至る痛ましい事件が起きた。学校や教員にはどのような対応が求められるのか、ベネッセ教育情報サイトが教育ジャーナリストの渡辺敦司氏に聞いた。

 

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文部科学省は先ごろ、2015(平成27)年度初の「いじめ防止対策協議会」を開きました。その席で行われた、NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事の小森美登里さんによる発表内容を紹介します。小森さんは一人娘をいじめ自殺で亡くしたことをきっかけに、いじめのない社会を目指して活動しています。

 

小森さんが教員研修などで講演すると、参加者から「自分がしていたことが、どれほど子どもを追い詰めていたかがわかった」といった感想が聞かれるそうです。学校で日々子どもたちと接していても、教員のいじめに対する「感度」が働かない場合があることも事実。小森さんによると、背景には「いじめがあれば気付かないはずがない」との思い込みや、兆候をつかんでも一人で抱え込んでしまうことがあるといいます。

 

教員が様子を見ている間に、いじめられている子どもが孤立感を深めることも。教員が「いじめられる側にも問題がある」と考えてしまう場合も少なくありませんが、小森さんは「そうした先生に、子どもは二度と相談しなくなる」と注意を促し、「いじめは虐待行為。学校で起きると『いじめ』と呼ばれるだけ」と指摘しました。

 

いじめた子どもへの対応も欠かせません。同NPOが2012~13(平成24~25)年に小・中・高校で行ったアンケート調査では、いじめをした子どもの7割が「自分もつらかったことがある」と答えました。家庭などでのつらさを、いじめで発散させているのです。再発防止には加害児童生徒の心情に寄り添った対応も不可欠でしょう。

 

出典:いじめ、先生が気を付けるべき対応は? -ベネッセ教育情報サイト

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