お子さまの名づけに満足していますか?
アンケート期間 2012/06/20~2012/06/21 回答者数:2,646人
アンケート対象:本サイトメンバー 0歳~成人の子どもをもつ保護者
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある
今回のテーマは、お子さまの名前について。誰がどのタイミングでどのように決めたのか、何を参照したか、どんな願いを込めたかなど、命名についてさまざまな質問をしています。お子さまの年齢を問わず、広くお子さまをお持ちのかたに伺いました。
こんな名前が素敵!
最初に、保護者が素敵、または良いと感じる女の子の名前、男の子の名前について伺いました。名前の読み方、表記それぞれについてお聞きしています。
【表1 あなたが素敵・良いと感じる女の子・男の子の名前を、読み方、表記それぞれについて教えてください】
女の子の名前は、読み方は「さくら」、表記もひらがなで「さくら」がトップ。「あおい・葵」「あい・愛」「はるか・遥」なども人気です。
男の子の名前は、「しょう・翔」が1位に輝きました。読み方の2位は「りょう」。その表記は2つに分かれ、「遼」が2位、「涼」が3位にランクインしています。
こういう名前には違和感があるかも……!?
では逆に、保護者が違和感を覚える名前とはどのようなものでしょうか。また、お子さまと同じ学年(クラス)に、読み方を知らなければ読めない表記の子どもがどの程度いるかを伺っています。
【表2 次のうち、あなたがいちばん違和感を感じる名前はどれですか?】
当て字で読めない | 42.0% |
名前にはふさわしくない漢字が使われている | 19.8% |
名前の読みが、良くない意味にとれる | 8.6% |
変なあだ名をつけられそう | 7.7% |
外国語の読みを日本語に当てはめている | 7.6% |
ゲームやアニメのキャラクターと同じ名前 | 7.1% |
子ども自身に合っていない | 2.0% |
発音しにくい | 1.9% |
画数が多い | 1.1% |
歴史上の人物や存命の有名人と同じ名前 | 0.8% |
その他 | 1.4% |
【図1 お子さまと同じ学年(クラス)では、読み方を知らなければ読めない漢字を使った名前の子はどのくらいいますか(いましたか)?(学年別)】
「こういう名前に違和感を覚える」と答える保護者が最も多かったのは、「当て字で読めない名前」。40%以上を占め、ダントツです。
続いて2位には「名前にはふさわしくない漢字が使われている名前」、3位には「名前の読みが、良くない意味にとれる名前」が挙がりました。どちらも、「名前として適切ではないのではないか」といった理由で違和感を覚えるかたが多いようです。
また図1を見ると、「読み方を知らなければ読めない漢字を使った名前の子ども」は、どの学年にも1~3割ほど「いる」ことがわかります。「いる」割合はお子さまの年齢が下がるにつれて高くなり、「5割いる」というかたは高校生の保護者では1%ですが、未就学児の保護者では12.2%にはね上がっています。
半数近くの保護者が、出産前から名前を決めていた!
次に、お子さまの名前は誰が考え、誰が決めたか、そして、最終的に名前を決めたのはいつかについて、伺いました。また、名前の候補をいくつ考えていたかについても、お聞きしています。
【図2 お子さまの名前を最終的に決めたのはどのタイミングですか?】
お子さまの名前を考えるのも決めるのも、「父」「母」(いずれもお子さまから見た続柄)、つまり「夫婦で考えて決めた」という回答がダントツでした。
名前を最終決定するタイミングは、「出産前」が47%、「出産後」が53%と、ほぼ半々に分かれています。お子さまが生まれる前から、名前をしっかり決めている保護者が半数近くいるということです。「出産前」の内訳は「妊娠8~9か月」で決めたというかたが約30%で最も多く、次いで「妊娠6~7か月」が約9%でした。
また、名前の候補は「3~5個」考えておいたという保護者が過半数を占めています。
命名は、「音の響き」を重視!
では保護者は、どのようなスタンスでお子さまの名前を決めたでしょうか。
【図3 お子さまの名前は、どのような考え方で選び出しましたか? あてはまるものすべてをお選びください】
最も多かったのは、「音の響きで決めて、後から漢字を当てはめた」という保護者。未就学児から高校卒業以上まで全学齢の保護者でダントツの割合です。
「父母いずれかの名前の一字をとった」「同じ名前が周りにいない、個性的な名前を選んだ」というかたも少なくありませんでした。
図3全体を見ると、どのスタンスをとる保護者の割合も、お子さまの学齢にかかわらずほぼ一定であることがわかります。「音の響き」「国際的に通用する名前」など、未就学児の保護者の割合がやや高い、つまり最近増えているスタンスもあるものの、基本的な命名についての考え方には、経年変化があまりないようです。
また、お子さまの名前を決めるときに使ったものを伺ったところ、「名づけ辞典」を利用したという保護者が約6割でトップ。「姓名判断」を参考にしたというかたも、2割強いらっしゃいました。「その他」の回答としては、「漢和辞典」「漢字辞典」を挙げるかたが目立ちました。響きの良い音を持つ漢字の中から良い意味のものを選ぶときに、漢和辞典などを使うかたが多いのではないでしょうか。
うちの子の名前は、こうやって決定!
続いて、保護者がお子さまの名前をどうやって選んだかを、具体的にご紹介します。
☆お子さまの名前は、具体的にどのように選ばれましたか?
●まず、わたしの名前からもパートナーの名前からも一音をとり、それでいて響きの良い名前を決めました。そのうえで、どの漢字を使うかを、画数と字のイメージから選びました。
●名前の本を参照しながら、苗字との相性によって名前に使う漢字を絞り、それらを組み合わせて愛称で呼びやすい名前を決めました
●苗字に合う画数の名前を2つ考えておき、生まれてきた子どもの顔を見て、どちらにするかを決めました
など
子どもの名前に込めた願い、命名の由来をご紹介!
次に、お子さまの名前の由来や名前に込めた願いなどを伺いました。
☆お子さまの名前の由来や名前に込めた願いなどをおしえてください。
●まず、響きによって名前の読み方を「あきね」と決定。次に、いつも笑顔で明るく楽しい人生を送ってほしいという願いを込めて、キラキラ輝く、美しく光る、美しい響きといった意味を持つ漢字を2字選びました
●誰からも愛されるような子に育ってほしいと、名前に「愛」という字を入れました
●気高く麗らかに育ってほしくて「美」という字、協調性のある子になってほしくて「和」という字を選び、この2字を組み合わせて名前を決めました
●無限の可能性を信じて努力し続ける子どもになってほしかったので、「未来」という言葉から1字とりたいと思っていました。また、世界に羽ばたくような子どもになってほしくもあったので「羽」という字も使うつもりでした。そこで、「未」「来」「羽」3つの字から2字を選び、最も響きが良かった組み合わせを名前にしました
など
では保護者は、現在のお子さまが、名前に込めた願いどおりに育っていると感じているでしょうか。結果は、願いどおりに育っていると「思う」というかたが圧倒的に多く、7割を超えました。
また、お子さまが学校で自分の名前の由来について作文を書いたり、発表したりする機会があったかどうかをお聞きしたところ、「あった」という保護者と「なかった」という保護者がほぼ同じ割合で分かれました。「あった」という保護者は、小1~小4までのお子さまをお持ちのかたが目立ちます。小学校低学年から中学年にかけて、そういった作文を書いたり、発表をしたりすることが多いのかもしれません。
大半の保護者が、子どもは自分の名前が気に入っていると感じている!
では、お子さまは自分の名前が気に入っているでしょうか。保護者から見た印象を伺いました。
結果は、子どもは自分の名前が「好きだと思う」という保護者が9割近くを占めました。次のような理由から、そう感じる保護者が多いようです。
●自分の名前を呼ばれると喜ぶから
●友達から名前で呼ばれるとうれしそうにしているため
●自分の名前の由来について、興味津々でわたしとパートナーに質問し、それをうれしそうに作文に書いていたから
●「自分の名前はかわいい」と日頃から言っているから
●本人が「自分の名前が好きだ」と言っていたから
など
子どもにつけた名前に満足している保護者が9割以上!
最後に、お子さまにつけた名前について満足しているかどうかを伺いました。満足しているという保護者には、その理由もお聞きしています。
【図4 あなたは、お子さまの名づけに満足されていますか?】
最も多かったのは、子どもの名づけに「満足している」という保護者。9割以上に達しました。満足していると思う理由としては、次のような声が寄せられています。
●本人が気に入ってくれているから
●育ててみて、今のこの名前が我が子にとって世界一ふさわしいと実感しているため
●名前に込めた、わたしたち親の願いどおりの子どもに育っているから
●みんなに親しみを込めて名前で呼ばれているから
●響きがきれいで、同じ名前の子どもが少ないから
●多くの人に一度で覚えてもらえる名前だから
など
響きを重視して読み方を決め、そのうえで表記を考える。今回のアンケートでは、このようにお子さまに名前をつける保護者が多くいらっしゃいました。
そして、ほとんどの保護者がお子さまにつけた名前に満足していました。その理由としては「本人が気に入ってくれているから」という声が目立ちます。お子さま自身が「自分の名前が好き」「かわいいと思う」と言うことも少なくないようです。お子さまが自分の名前の由来を知れば、名前がもっと好きになるはず。保護者がどのような願いを込めて名前を決めたかを、お子さまに話してみるのもよいのではないでしょうか。