「家訓」がない家庭は7割、「必要ない」も6割

保護者が育った家庭の家訓とは……!?

次に、保護者が育ったご家庭の家訓を具体的に伺いました。

☆図3で「家訓があった」と回答したかたにお聞きします。具体的にどんな内容ですか?

●人に迷惑をかけない
●うそをつかない
●自分がされて嫌なことは他人にしない
●時間や約束を守る
●門限厳守
●あいさつはきちんとする
●何事にも一生懸命に取り組む
●食べ物を粗末にしない
●自分のことは自分でする
●早起きは三文の得
●何事も相手の身になって考える
●兄弟(姉妹)仲良くすること
●ご飯は家族そろっていただく
●自分の言動には責任を持つ

他者への思いやりや物事に真摯に取り組む姿勢が多く挙げられました。現在のご家庭でお子さまに言い聞かせている内容と同様の傾向が見られます。「自分がされて嫌なことは他人にしない」「うそをつかない」など、自分の子どもに対する家訓とまったく同じものも少なくありません。
ただ、自分の子どもに対する家訓では挙がらなかったものもあり、必ずしもすべての保護者が自分の育った家庭の家訓を引き継ぐわけではないようです。


家訓のある家庭に育った保護者ほど、家訓の必要性を感じている!

最後に、家訓が必要だと思うかどうかを伺いました。

【図6 「家訓」は必要だと思いますか?】
図6 「家訓」は必要だと思いますか?


【図7 「家訓」は必要だと思いますか? (横軸)あなたご自身が育ったご家庭には「家訓」がありましたか?】
図7 「家訓」は必要だと思いますか? (横軸)あなたご自身が育ったご家庭には「家訓」がありましたか?


「家訓は必要である」と答えた保護者は、全体では4割弱。ところが、「自分の育った家庭に家訓があった」という保護者だけで見ると、家訓を必要とする声は9割以上にはね上がります。家訓のある家庭に育った保護者ほど、家訓の必要性を感じていることがわかります。
では、保護者が「家訓は必要である」「必要でない」と思うのは、どんな理由からでしょうか。以下に、ご紹介します。

☆家訓が必要である理由
●親の人間としての信条は、しっかり子どもに伝えるべきだと思うから
●家族が生き方の目標を共有でき、結びつきが強まると思うため
●親にとっても、家訓が子どもをしつけるうえでの指針になるのでは
●家庭内の最低限のルールとして、家訓はあったほうが良いと思います
●生き方や物事に取り組む姿勢は、なるべく変わらないほうが良いと思います。家訓は子どもの心に根を生やし、変わらない指針となってくれる気がします
●大事なのは、親が繰り返し子どもに言って聞かせること。そうすることで、子どもの意識にしっかりと残るはずです
●「これだけはダメ!」というものを作っておいたほうが、子どもを叱りやすい。子どもにとっても、小さい頃から言い聞かされていて理解しやすいため、すぐに反省してくれます

☆家訓が必要でない理由
●家訓がなくても、親の信条やポリシーは自然と子どもに伝わると思うから
●子どもにとって重要なこと、必要なことは、状況によって違います。我が家では、家訓として限定するのではなく、状況によって適宜アドバイスしていきたいと思います
●日々の生活のなかで、子どもにとって必要なことは十分教えています。特に家訓として強調しなくてもよいのでは?
●家族のルールなら必要だけど、家訓は……。先祖代々由緒正しい名家みたいなイメージがあって、言葉としてなじめません
●子どもに身に付けさせたいのは家訓ではなく、社会的なマナーやルール、一般常識だから
●子どもの自由な考え、感情を尊重したいから。家訓にはどうしても、子どもを縛るような堅苦しいイメージがあります
●あっても良いかもしれないが、「必ず要る」とまでは思わないので


(まとめ)
今回のアンケートでは、「家訓は設けていない」「必要性も感じない」という保護者が多数でした。家訓という言葉に対して、「大げさ」「堅苦しい」というイメージを抱く保護者も少なくありません。
一方、家訓を設けているご家庭からは、家訓として、家族で守るべきルールや社会で求められるマナーが挙がりました。これらについては、家訓を必要としない保護者も、重要であると考えています。つまり、家訓という言い方をするかどうかが違うだけで、人として守らなければいけないもの、大切にしなければいけないものは、折りに触れて伝えていらっしゃるご家庭がほとんどということのようです。年の初めに、家族みんなで気軽に話し合ってみるのも良いかもしれませんね。


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