実は危険信号! 算数の文章題、読まずに直感で正解の小3

算数の文章題を読むのが面倒だからと、直感で答える子ども。一見天才肌?とも思えるが、そこには将来の苦戦を招きかねない問題がひそんでいるという。平山入試研究所の小泉浩明氏に寄せられた、小3男子の母親からの相談を紹介しよう。

 

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【質問】
算数の文章題を読むのが面倒のようで、途中まで読んで勝手にそのあとを想像して答えを書いています。直感で答えはわかるらしく最終的な答えは合っていますが、答えに合うような計算式を問題文の数字を使って作っているようです。

 

【小泉氏のアドバイス】
小学3年生ですと、文章題もまだまだ簡単なものが多く、確かに直感で答えがわかるような問題や、数字を適当に計算すれば答えが出るものも少なくないと思います。しかし、問題がより複雑になってくると、適当な計算では正解が出せなくなります。タイミングを見計らって、「問題文をきちんと読みなさい」「問題の内容を理解してから解きなさい」というような声かけを行うとよいと思います。ただし、「直感でわかる」というのはある意味すばらしいことですから、問題文を読まなければ解けないことが納得できれば、きちんと読んでしっかり解くようになると思います。

 

問題はもうひとつ残されています。解き方のパターンを覚えているだけで、その意味を理解するまでには至らない子どもが少なくないということです。このような子どもたちは、少しひねった応用問題を解こうとすると、パニックを起こして手が止まってしまうことが多くあります。偏差値で考えれば、50ちょっとまでは行きますが55を超えることはなかなか難しいようです。より上のレベルを目指すのであれば、問題文の内容はもちろん、式の意味も理解していることが必要です。そのためには、中学年のころより、意味を考えながら問題を解くクセをつけておくべきでしょう。

 

出典:問題文の数字を使い、その答えに合うような計算式を作っているようです[中学受験] -ベネッセ教育情報サイト

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