[私立高校の魅力はどこにあるか? 高校入試]私立高校を選ぶ時のポイント
先生主導で学校改革ができる
卒業後も先生が学校にいる
進学校化を目指して学校改革を進める学校は公立でも増えています。しかし、公立の学校改革は、現場の先生がたの努力というよりも都道府県教育委員会の主導で、特定の学校に対して行われるケースがほとんどなので、指定を受けなかった学校は改革を進めにくいといえます。それに対して私立は、先生の努力で学校をいい方向に変えることができ、当然モチベーションも高くなります。さらに、公立と違って数年間で学校を異動することなく、基本的に一生その学校にかかわっていく先生ばかりですから、自分の勤める学校への思い入れは深くなります。
基本的に先生の異動がないということは、高校を卒業したあとも母校に行けば先生に会えるということで、これは意外に大きな意味をもちます。私立高校を卒業後、結婚して家庭をもったのち、我が子の高校受験について、高校時代の先生に相談する人などもいるくらいです。また、成人式の日に、市や区の式典が終わったあと高校独自で集まる女子校があるなど、先生と生徒および生徒同士の結びつきが強いことも私立の魅力といえるでしょう
英語教育の充実度は、断然私立
一般的に、公立と比べて私立高校は、大学入試で英語を重視する大学への合格実績がよい傾向があります。なぜかといえば、そうした英語を重視する大学では、英語の入試問題に積極的に新しいテーマや形式を取り入れており、その変化に対応できているのが私立だからです。公立では多くの学校で、昔ながらの英語教育が続けられているので、差がつくことになります。
意外にあなどれない「建学の理念」
私立には「建学の理念」があります。「建学の理念」は、受験生にとって何やら難しく抽象的であまり興味がわかないかもしれませんが、実は学校選びにおいて重要なポイントです。私立では「建学の理念」が具体的な教育内容に結び付きます。たとえば「自ら考え、自ら学び、自ら行う」を教育方針とする日本女子大学附属では、行事や校内のルールを生徒たちが自主的に決め、実行します。さらに象徴的なことに、制服がありません。その源には「毎日何を着ていくか自分で考えることから教育は始まっている」という考えがあるのでしょう。「建学の理念」に賛同できるか否かは、学校との相性にもかかわってくるはずです。