【中学受験】合格・不合格の場合、保護者はどのように子どもに声をかければよい?
- 中学受験
中学受験の本番を迎え、合格・不合格という形でこれまでの受験勉強の結果に直面する時期となりました。合否の結果に対して保護者はお子さんにどのように対応すればよいのか、森上教育研究所がお伝えします。
子どもの努力をきちんと認め、最後までやる気を失わないよう励ます
不合格でも保護者が気落ちしないように
中学受験の結果が出た際、合格・不合格にかかわらず親御さんは、まず入試までがんばってきたお子さんの努力を認めて「毎日勉強をよくがんばったね」と率直にきちんとした言葉でほめてあげることが大事です。
最初の学校が不合格であった場合も親御さん自身が落ち込まないように注意して、お子さんのこれまでの努力を認めてあげてください。問題を持って帰っている場合は、ちゃんと取れるべきところは取れているか確認できると、お子さんも自分のペースでがんばれば大丈夫と安心して、翌日以降の試験もがんばれます。
合格したときはよい調子だと励ます
最初の学校に合格した場合は、「普段の実力がうまく出せているね、これならいけるよ」としっかり励ましましょう。実力を出せている、その調子で、と伝えて、お子さんが自信を持って以降の受験に臨めるよう声をかけるのがポイントです。
ただ、中には最初の合格で気が抜けてしまって、もう他の学校は受けなくていいとなってしまうお子さんもいらっしゃいます。そうした場合、一番いいのは塾の先生に相談することです。合格実績を出したい塾の先生は、しっかりとお子さんを説得してくださるでしょうし、親の言うことは聞かないお子さんも他人の説得には耳を貸すはずです。
努力を労うだけではなく進学後を見据えた声かけを
第1志望校に進学:自分から勉強する姿勢が必要
すべての入試が終わって進学先が決定した際も、親御さんの適切な声かけがお子さんの進学後のがんばりにつながります。たとえば、第1志望校に合格した場合、努力が実ったわけですからまずしっかりとがんばりをほめたら、しばらくは好きなことをさせてあげていて大丈夫です。
しかし、合格したことに満足してしまい、中学入学後に勉強しなくなってしまうお子さんもいらっしゃいます。中学からの勉強は人に言われてするのではなく、自分からするようにならなければついていけないという心構えを、親御さんは入学までに伝えておくとよいでしょう。
それでも入学後に勉強しないようであれば、「中間テストの3週間前から勉強できれば上位、2週間前だと真ん中、1週間前では下半分の順位になってしまう」ことと、最初に上位を取ることが肝心だということをお子さんに説明して、やる気を出すよう促しましょう。
併願校に進学:これからが本当の勝負
第1志望校に受からず併願校に進学する場合、お子さんにはやはり悔しい気持ちがあると思います。その悔しさを「しっかりがんばろう」という気持ちにつなげてあげることが大事です。
先ほど申し上げたように第1志望校に合格したお子さんは合格したこと自体に満足しがちですが、二番手三番手の学校に行ったお子さんはよく勉強する場合が多く、急成長して難関大に合格するのはそうしたお子さんです。親御さんはお子さんにそう伝えて、本当の勝負はこれからだと励ましましょう。
公立校に進学:次に向かって頭の切り替えを
残念ながら受験した学校にご縁がなく公立校に進学することが決まった場合、親御さんとしては勉強が足りなかったからだと言いたくなるかもしれません。しかしお子さんは相当ショックを受けています。終わったことで子どもを責めず努力を認めてあげましょう。
中学受験の問題は精神的に大人びていないと解くのが難しく、精神的に幼いお子さんには不利です。しかし幼いということはこれから伸びるということです。お子さんにそのように伝えて、これから伸びるから大丈夫と励ましましょう。
中学からは英語と数学が始まり学問の体系や骨格がはっきりします。ある意味勉強しやすくなり、中学受験とはまったく違った勝負になります。「残念だったけどこれでこの試合は終わり。次の試合は違うルールだからがんばろうね」と明るく前向きに気持ちを切り替えていきましょう。
まとめ & 実践 TIPS
親御さんは、合格・不合格にかかわらずお子さんの努力を率直に認めて励ましてあげることが大事です。最初の学校に合格した場合は、実力を出せている、その調子でと伝え、不合格の場合も親御さんは落ち込まず、お子さんの努力を認めてあげましょう。すべての入試が終わって進学先が決定した際は、進学後からが本当の勉強であることを伝え、お子さんがやる気をもって前向きに進学後の勉強に取り組めるよう声をかけていきましょう。
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