「小1プロブレム」を知っていますか? その原因と間違えやすい予防方法

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小学校に入学したばかりの1年生が、なかなか小学校に馴染めず問題行動が続く「小1プロブレム」をご存知でしょうか? コロナ禍で、子どものストレスが溜まりがちな2021年新入生では、例年以上に深刻になるのではないかとも言われています。
小1プロブレムの予防のために家庭でできることを考えていきましょう。

小1プロブレムって何?その原因は?

授業中、席についていることができない。
集団行動が取れない。
先生の話を聞けない。
指示に従うことができない。

小1プロブレムは、上記のような点から小学校生活に馴染めない状態が続くことを表した言葉です。この状態が長期化することで、授業やクラス運営が成り立たなくなってしまいます。

はたして、小1プロブレムが起こる原因はどのようなことが挙げられるのでしょうか。「保育園・幼稚園とのギャップ」「家庭でのストレス」の2点が指摘されています。

まずは「保育園・幼稚園とのギャップ」から見ていきましょう。保育園・幼稚園から小学校では、次のような変化があります。

・遊び中心から勉強中心に
・集団生活、集団行動が求められる
・自律的な行動が求められる
・1クラスの人数が増える

子どもにとっては、かなり大きな変化ですよね。環境が変わることは、大人にとってもストレスになるもの。子どもも急激な環境変化に対応しきれず、適応に時間を要してしまいます。

しかし、小1プロブレムの原因はこれだけではありません。2点目の「家庭でのストレス」も大きな要因の1つになると言われています。

問題行動は、ストレスが溜まった状態にあると出やすいものです。家の中で「もう1年生なんだから」とか「1年生にもなって」といった、せき立てるような言葉や、一方的な指示を受けるばかりだと、子どもはストレスをため込んでしまいます。それが学校で発散されてしまうというわけです。

規律を教えるだけでは不十分! 共感的な会話でストレスを軽減させて

子どもが小1プロブレムに陥らないようにするためには、家庭での適切な入学準備が重要。とはいえ、入学準備の仕方によっては逆に小1プロブレムの要因になってしまうこともあるので注意が必要です。

やってしまいがちなNG入学準備としては、規律や時間を守るトレーニングばかりしてしまうということ。確かに小学校では、時間割通りの行動や、ルールに基づいた自律的な行動が求められます。でも、規律や時間を守ることばかりを口うるさく指示され続けたら、子どもはストレスを溜め込んでしまうこととなります。

先にもご紹介した通り、家庭でのストレスも小1プロブレムの一因となるもの。子どものストレスを軽減させてあげるには、保護者の方との共感的な会話がカギとなります。

大切なのは、子どもの話を「聞く」「共感する」「励ます」ということ。たとえば、子どもが時間を守れなかった場合も、ただ注意をするのではなく、次のようにしてみてはいかがでしょうか。

「どうして遅くなってしまったの?」→ ゲームが楽しくて終えられなかった
「そっか、楽しかったんだね。夢中になって楽しめたのはいいけど、時間に遅れたらどうなっちゃうかな?」
「思い切り楽しむこともできて、時間も守れたらかっこいいよね。次はがんばろう!」

話を聞き、共感を示したうえでの励まし・アドバイスであれば、子どももストレスをためることなく、素直に話を聞けることでしょう。コロナ禍で子どものストレスも多く、不安定になりがちな時期だからこそ、共感的な会話はより一層重要です。

まとめ & 実践 TIPS

小1ギャップを防ぐためには、家庭での入学準備が大切です。でも、規律や時間を守ることばかりを求めては、逆効果になってしまうこともあるので要注意。
規律を守ることだけではなく、共感的な親子のコミュニケーションでお子さまのストレスを軽減させることを心がけましょう。家庭でストレスを解消できた子どもは、新しい環境でも前向きにチャレンジしていくことができるようになります。

出典
「小1プロブレム」を乗り越える 「自分を律する力」を育むために
https://benesse.jp/kosodate/201604/20160420-1.html

「小1プロブレム」を乗り越える ~背景から原因を探る
https://benesse.jp/kosodate/201604/20160406-1.html

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