文化祭見学のポイントはココ! 子どもに志望校選定させるなら
子ども自身が志望校を決定する時は、実際に自分の目で見た、その中学校の雰囲気が手掛かりになるといえる。文化祭は、学校見学のよい機会のひとつであるが、志望校決定には、どのくらい役立っているのだろうか。森上教育研究所の森上展安氏に、詳しく伺った。
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中学受験では、子ども自身が第1志望校を決定するご家庭が60%を超えています。多くの保護者は志望校の候補となる学校の文化祭に子どもを連れて行きますが、大人にとっても難しい学校の選定を、小学生の子どもがすることは、果たして可能なのでしょうか。
中学校に入学したばかりの生徒にアンケートを行い、「入学前にいま在籍している中学校の文化祭に参加したとき、何を感じたか」について質問しました。すると、「学校が楽しそうだった」と答えた子どもが最も多く、「自分と同じタイプの在校生が多い」、「自分の性格・資質を向上するうえでプラス」と感じた子どもが最も少ない、という結果になりました。
経験や明確な基準が少ない子どもでも、文化祭に連れて行けば、自分の感覚でその学校が好きか嫌いかを判断できるでしょう。子どもは、経験や明確な基準が少ないので、論理的評価はできませんが、感覚で自分に合った学校かどうかはわかります。感覚だけで学校を選定させるのが不安であれば、いくつかの学校の文化祭を回って経験を積ませることもできます。文化祭で子どもに在校生と話をさせたり、小学生が参加できる学校生活がわかるイベントを体験させたりすれば、子どもが感じたことを、志望校選定の基準にすることもできるでしょう。