子どもを文化祭に参加させる目的[中学受験]
最近は、子どもが自分で第1志望校を決定するご家庭が大多数となり、そのために子どもが文化祭へ参加することが増えてきている。結果、必然的に文化祭が決め手となる場合が多くなっているのだ。親にとっては、子どもを文化祭に連れて行く目的は子どもに第1志望校を決めさせるためと、子どもを第1志望校に合格したいという気持ちにさせるためだ。
文化祭に参加する目的が、子どもの状況によって異なれば、参加の仕方も変わってくるだろう。文化祭では、在校生と子どもが直接話せる重要な機会なのだが、第1志望校を決めさせるためならば、子どもがどのように感じたか、≪しっくり≫くるかどうかという感覚があったかどうかが大事だ。子どもを第1志望校に合格したいという気持ちにさせるためならば、在校生に憧れと身近な感覚を持たせるようにすべきだ。
子どもに第1志望校を決めさせるために本人が気に入ったかどうかを大切にしたいのであれば、小学生が参加できる学校生活がわかるイベントを体験するとよい。我が子に合うかどうかは入学してみないとわからないが、文化祭では、小学生が参加できる体験イベントを行っている学校もある。子どもがどのように感じたか、≪しっくり≫くるかどうかという感覚があったかどうかは、子どもにもわかる。≪しっくり≫くるのであれば、少なくともその学校が自分に合っていて、学校生活に対する不安はなくなるだろうし、そのイベントをとおして学校の魅力を見つけることもできるだろう。
合格したいという気持ちにさせるためならば、子どもに学校の魅力を見せる必要がある。子どもにとって学校の魅力は、優れた教育方針や校風ではないと思う。むしろ、興味がある出し物やそこにいる在校生にありそうだ。受験する学校と在校生をより魅力的に感じさせるには、子どもが興味のあるものを見せたり、そこにいる在校生と話をさせたりすることが有効だ。在校生のお兄さんやお姉さんから声をかけられて、「憧れがあり、しかも身近な学校」となる話をよく聞く。
目標となる第1志望校が決まっていない場合、子どもを文化祭に連れて行くのは、いくつかの学校を訪問して、第1志望校を決める要素を探すことが目的となる。目標となる第1志望校を子どもに決めさせるのは、受験勉強に対するやる気を起こさせるためだ。
第1志望校が決まっている場合もあるだろう。その場合は、学校の魅力に触れさせて、どうしても合格したいという気持ちにさせることが目的だ。これもまた、受験勉強に対するやる気を起こさせるためだ。最近の傾向として、受験勉強に対する子どものやる気を重視する親の傾向が強くなっているようだ。子どもをやる気にさせると、学習効率が高くなることを親が認識し始めたのではないか。