募集枠30%を目安にチャレンジしたい、推薦入試と前期選抜
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今の公立高校の入試制度は、保護者の時代とは種類も仕組みも異なっている。多様な入試システムの中から、推薦入試・前期選抜で受験校を選ぶ際のヒントと心得を、安田教育研究所の安田理氏に伺った。
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「推薦入試」「前期選抜」でも、小論文・作文、適性検査、学科試験を実施する都道府県が増えています。「後期選抜」「一般入試」の試験勉強と受験対策が異なるため、「推薦入試」「前期選抜」を回避し、「後期選抜」「一般入試」に向けた勉強に集中する受験生が出てきました。実際に「前期選抜」の実質倍率は年々低下しています。
これは、「前期選抜」の募集枠が、募集人員の20%、30%と低いことが理由といえます。努力しても受かる可能性が低いと思って敬遠されるのです。確かに募集枠が全体の20%以下では受験しにくいかもしれません。
しかし、小論文、適性検査、学科試験対策は無駄になるものではありません。特に小論文対策は、文字数の多い記述問題対策として極めて有効です。受験勉強自体も、異なった対策をやることで、学力が大きく伸びることがあります。
たとえば募集枠30%を目安に、「推薦入試」「前期選抜」にもチャレンジしてはどうでしょうか。2度の受験チャンスがあるともいえますから、これを生かすことを考えてもよいでしょう。
「推薦入試」「前期選抜」で早めに合格が決まれば、保護者も受験生もひと安心。でも、ここで気を付けていただきたいことが二つあります。一つは教室で浮かれないこと。多くの生徒はこれから受験を控えています。同級生の勉強の妨げになるような振る舞いは絶対しないよう注意してください。
もう一つは家での勉強習慣を継続すること。高校が推薦入試の合格者に課題を出すのも、勉強の習慣を喪失してほしくないからです。中学の教科書の復習でも何でもよいので、家で2時間程度は必ず勉強するようにしましょう。
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