-
総合監修:二瓶 健次 先生
各専門分野の先生の紹介
病気と予防アドバイス - 感染症
お友だちが溶連菌に感染しましたが、感染を避けるためにはどのくらいの日数をあけるといいのでしょうか?
溶連菌に感染した子どものお友だちがいるのですが、感染を避けるためにどのくらいの日数をあけて会うのがいいでしょうか? その子は、発疹(ほっしん)と熱が下がったのでもう4日目には外出をしているとのこと。以前菌がなくなるのには10日くらいかかると聞いたことがあります。
最近は溶連菌に効果のある抗生物質を服用しますので、熱が下がって2〜3日していれば、通常感染の心配はなくなります。
溶連菌感染は幼児期、学童期のお子さんにしばしば見られます。発熱とのどの痛みといった症状が多く、ときには体や手足に細かい発疹(ほっしん)が見られます。また、口の中の粘膜や舌が赤く充血することもあります。手足の発疹は消失してから指の先などの皮膚がむけるのが特徴です。のどなどについている溶連菌が、せきなどでほかの子どもにうつる可能性があります。
最近は、のど(扁桃腺:へんとうせんなど)についている菌を綿棒で擦り取り、検査室ですぐに(15〜20分くらい)溶連菌がいるかどうか確かめることができます。小児科の外来で、溶連菌感染が疑わしいときにはすぐに検査をしてくれます。
扁桃腺に溶連菌の存在が確認されれば、溶連菌に効果があるペニシリン系の抗生物質が処方されます。2週間近く抗生物質を続けますが、通常は確実に服用していれば、2〜3日でのどから溶連菌は消失します。
したがって、熱が下がって発疹もなく、口や舌も充血がなければ、熱が下がって2、3日で感染の心配は通常なくなります。
しかし、確実に菌を消滅させるために、10〜14日間くらい抗生物質を続けます。
これは溶連菌感染症の合併症として腎炎(じんえん)、リュウマチ熱などの発症の予防のためにもなります。腎炎の合併症の有無を調べるために、10日くらいして尿の検査(たんぱくが出ていないか、細胞が出ていないかなどを調べます)もします。
感染の恐れがある間は学校や園を休みますが、感染の危険性がなくなれば(通常熱が下がってから丸2日以上)、主治医が治癒証明書を出しますので、その指示に従ってください。