【回答:日高のり子・森上教育研究所】受験対策
「中学受験は親子の受験」とも言われ、保護者のかたの役割はとても大きいもの。受験準備が進むにつれて、心配事や気がかりもいろいろ出てくるでしょう。よくある相談事例について、専門家の先生がたや、合格家庭の先輩保護者のアドバイスを集めました。
どうしても入りたい学校に偏差値が届きません
どうしても入りたい学校に偏差値が届きません
Q | どうしても入りたい学校に、偏差値が届かない場合はどうしたらいいでしょうか。 |
A | 【森上教育研究所】 「どうしても入りたい学校に、偏差値が届かない場合はどうしたらいいでしょうか」ということですが、学年によっても対処は異なります。4年生や5年生であれば、じっくり時間をかけて学力を伸ばしていけばよいのですが、6年生であれば、学力+得点力をつけていくべきでしょう。また、偏差値がどれだけ足りないかにもよって対策は異なります。 どうしても入りたい学校であると、偏差値が高くて届かなくともその学校を第一志望にすることが多いようです。特に偏差値が大幅に足りないときには、合格する可能性は低いのですが、そこで心配なのは不本意入学になるケースです。第一志望がダメであっても不本意入学にならないようにするために、第一志望校以外にも「どうしても入りたい学校」を併願校として選定しておく必要があります。 受験生本人がどうしても入りたい学校があるということは、幸せなことだと思いますし、どうしても入りたいわけではない同じ志望校をめざす受験生よりも、モチベーションを高く維持できるので有利に受験できると思います。モチベーションを高く維持して勉強し続けることで、志望校に合格できる可能性は大きくなります。偏差値が届いていなかったのに合格した受験生の多くは、模試の終了する12月から志望校の過去問演習で実戦力を磨き、得点力をつけ自信をもって入試に突入したパターンが多いようです。 【日高のり子さん】 テストの結果を見て、点がとれそうなところはないか全教科チェックしてみましょう。算数で、もし計算を落としていたら、くり返し計算問題に取り組ませて、これは“落としては駄目! 問題”と親子で決めて過去問に挑むなど、ぎりぎりまで粘ることもできると思います。 私は模試の結果よりも、過去問のでき具合を重視していました。6年生だとしたら志望校別の授業などが始まっていると思いますが、そこで、あるいは冬期講習で苦手克服プログラムなども組まれると思いますので、ここであきらめるのはまだ早いと思います。どうしても入りたい学校があると、がんばる力がわいてきます。 でも心配されるお気持ちもわかりますので、併願校選びは慎重になさってください。特に1月校は確実に受かりそうな、模試でいつも合格率80パーセントをキープしていて、入ってもいいな、というところを探してあげてください。そこでの合格が大きな自信につながります。 |