【回答:日高のり子・森上教育研究所】学校生活
「中学受験は親子の受験」とも言われ、保護者のかたの役割はとても大きいもの。受験準備が進むにつれて、心配事や気がかりもいろいろ出てくるでしょう。よくある相談事例について、専門家の先生がたや、合格家庭の先輩保護者のアドバイスを集めました。
入学後、学校の方針が変わったら?
入学後、学校の方針が変わったら?
Q | 偏差値以外で合う学校を選んだのに、途中で学校の方針が変わったときは、どうすればよいでしょうか? |
A | 【森上教育研究所】 学校の方針は、短期間に変わるようなことはありませんが、学校の存続が危ぶまれるような場合は別のようです。近年では、長年、男子校や女子校だった学校 が、生徒募集で不利なため、共学校に方針を転換する例が多くありました。また、大学受験合格実績で学校の評価がなされるため、教育方針が全人教育から受験 教育に転換する例もありました。親御さんとしては、方針が変わる前の学校に魅力を感じて入学したのに、これでは契約違反ではないか、と言いたいところで しょう。 教育方針や校風が、校長が代わることで、例えば「生徒の自由を認める校風から管理する校風」に変わる(またはその逆)こともありますが、在籍生のあいだに行き渡った校風はそれほど簡単に変更できませんので、180度方針が変わるという心配はないと思います。 それでも、どうしても我慢ができない方針に変わったということであれば、わが子に合った方針の学校に転校するしかありませんが、子どもにとっては、 学校の方針よりも、そこでできた友達のほうが重要のようです。私立中高一貫難関校と上位校の在籍者アンケートで「学校が楽しい」と「まあまあ楽しい」と回 答した生徒にその理由を聞いたところ、「1.親しい友人が多いから」(51%)が断トツに多いことからも、子どもにとって大事なのは友人で、途中で学校の 方針が変わっても友人関係さえ変わらなければ問題はないと思います。 【日高のり子】 大幅な改革というのはそうはないと思いますが、別学の学校が共学になるなどの場合、学校側も在校生やその保護者、OBなど多方面に配慮して、多くの意見を募るようです。ですから入学後の変更に関しては、自分の意見や考えを学校側に伝えることもできるのではないでしょうか。 うちの子も学校に慣れ、いい友達ができて楽しそうにしているのを見ていると、何か変化があったとしても一緒に乗り越え、自然にその環境になじんでいくような気がします。 |