【回答:ミスター・ツカム】家庭学習・家庭内コミュニケーション<その8>

「中学受験は親子の受験」とも言われ、保護者のかたの役割はとても大きいもの。受験準備が進むにつれて、心配事や気がかりもいろいろ出てくるでしょう。よくある相談事例について、専門家の先生がたや、合格家庭の先輩保護者のアドバイスを集めました。


【回答:ミスター・ツカム】家庭学習・家庭内コミュニケーション<その8>


理科の勉強がキライです

子どもと親の志望校の考えが違います

算数が難しくて困っています

理科の勉強がキライです

小学5年の娘は理科がニガテで、理科の勉強が苦痛なようです。仕方なくやっている感じで、勉強に身に入らない様子。どうしたら、理科に興味をもち、勉強意欲がわいてくるのか、いい方法があったら教えてください。
女の子は理科が苦手だという人が多いですね。興味のあるものがあまりないかもしれません。
男の子だったら天体に興味があったり、昆虫が好きだったりしますからね。
苦手意識から抜け出す一番早い方法は、どこか1か所でも楽しめる単元をつくることです。
そして、その単元がテストに出て得点できることが、好きになる近道です。
まず1か所を好きになる学習方法を、「一点突破学習法」といいます。
女の子なら「花」とか「星座」とかが、興味をもちやすい単元かもしれませんね。
その部分を「狭く深く」研究してみるのです。あこがれの○○クンにプレゼントするならどんな植物が良いかな?…なんてね。その植物は何科であるか? 受粉方法は? 季節は?…などなど。
どこか1単元でも好きなところを見つけると、以前より苦手意識は少なくなっているはずですよ。
(私のメルマガに詳しく書いていますので参考にしてくださいね。第80回「一点突破学習法」 http://www.mekimeki.net/mailmaga1-2.html#80kaime)
ポイントは、好きになる部分を見つけること。どうしたら楽しんで学習できるのか?…を発見することですね。

子どもと親の志望校の考えが違います

子どもの行きたい学校と親が行かせたい学校が違うとき、どのように意見を一致させていけばいいのでしょうか。4年生の娘は制服がかわいく、レベルの高いあこがれの学校に行きたいと言っていますが、親としては子どもの学力に合った学校を考えています。本人の行きたい学校をめざしたほうが、子どもの受験意欲は上がるのでしょうか。志望校選びのポイントを教えてください。
お子さんの志望校の選択、とってもかわいくていいですね。
心からあこがれている学校を否定するのではなく、その学校に入ったときの「良いこと」と「良くないこと」その両方を話してあげてください。
例えば実力的に偏差値45ぐらいのお子さんが無理をして、ぎりぎりで偏差値60ぐらいの学校に合格したとしても、それからが最も大変になりますね。だからお子さんの実力に合った学校に入るのがいいと思いますよ。
お子さんも、4年生のときにかわいいと感じていた制服でも、6年生になるとそれほど思わないかもしれません。
実力に合った学校で、勉強も部活動も友人関係も、めいっぱい楽しんでいる中学生活をイメージできるようにお子さんに話してあげてください。
お子さんの頭の中でのイメージが輝いている中学生活なら、どの志望校でも学習意欲は下がることはないでしょう。
ご両親は、そういういいイメージとか学校のすばらしい情報をお子さんにたくさんインプットしてあげてくださいね。

算数が難しくて困っています

わが家の5年生の長女は、算数がニガテで困っています。何度やっても同じことでまちがえたり、つまずいたりしています。算数は難しく、親も子どもがわかるように教えられません。どのように算数を勉強すれば効果的か、何かいい方法はありませんか?
確かにどのお子さんにも苦手意識というものがありますね。でもこの苦手意識というものを、よく考えてみましょう。
以前、どこかでつまずいたことがあるはずです。それが苦手意識をつくったわけです。
最初から苦手意識は存在しません。
心理学では「メンタルブロック」と言います。「精神的な壁」という意味です。
例えば、計算でケアレスミスをしたときものすごくがっかりしたり、しかられたりしたことがずっと無意識に残ってしまいます。
この相談の文章にもあるように「算数は難しく…」とあります。これは親が「算数は難しいものだ」と決めつけています。
算数はまず、計算をしっかりと時間内にできるようにすることが先決です。
計算力がしっかりしてくるとおのずから得点が上がります。
得点が上がると目に見える達成感があります。これが小さな自信となります。
小さな自信を積み上げていくと、自然と「苦手意識」も小さくなっていきます。がんばってください。

プロフィール



大人気メールマガジン「コロンブス的・超発想で中学受験を成功させる方法」の発行人で、中学受験カウンセラー。メルマガは殿堂入りを果たす。理科・替え歌暗記法のCD『愛のメモリーTM』も作成。

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