最も印象に残っている小中学生時の英語経験とは?-高3生の振り返りから考える、家庭で応援できることとは?-

高校卒業時点で約9割は、「英語がわかったり通じたりするとうれしい」

これは、ベネッセ教育総合研究所が、英語学習や意識について、同じ子どもに小6・中1・中3・高1・高3と継続して調査した高3生の結果です。「英語がわかったり通じたりするとうれしい」は小6から高3まで連続してトップをキープしてきました。

英語や英語学習に関することについて教えてください。

※「英語がわかったり通じたりするとうれしい」「教室の外で英語を使ってみたい」の項目は「とてもあてはまる」+「まああてはまる」の%。それ以外の項目は、「とてもそう思う」+「まあそう思う」の%。
出典:ベネッセ教育総合研究所「高3生の英語学習に関する調査<2015-2021継続調査>」

「英語がわかったり通じたりするとうれしい」と強く思っている高3生(「とてもあてはまる」と回答)は、どのような経験をしてきたのでしょうか。調査では、「これまで(幼い時から高校卒業まで)英語や外国に関わる経験のうち、もっとも印象に残っている経験について教えてください」という質問をし、その経験時期を聞いています。経験した時期は、小学校以前が24.9%、中学生の時が29.9%、高校生の時が36.5%でした。高校卒業時に小中学生時の経験が印象に残っているということは、その経験が、その後の英語学習に何らかの影響を長く与えているかもしれないと考えられます。そこで、小中学生時の経験の自由記述の一部を紹介します。(記述は原則、回答をそのまま記載しています。)

印象に残っている経験① 学校で外国人の先生にがんばって英語で話しかけ、伝わったこと

・学校でALT(※1)の先生と一緒に給食を食べているとき、自分の知っている英語でつたない文章だったがしっかり聞き取ってもらえて、自分の言いたいことが伝わったのがとてもうれしかった(小学生時)
・中学の休み時間に、AET(※2)の先生と廊下で会った時に、まずは挨拶をして先生が質問したことに対して英語で少し話していました
・英語の授業で外国人の先生と触れ合い、下手くそながらも英語で会話し、仲良くなれた。外国人と話をしたことは今までほとんどなかったけれど、英語と世界は繋がっているんだと身を以って感じた(中学生時)
・中学校でALTの先生に、自分のEnglishが積極的であることをほめられた経験
※1 ALT:Assistant Language Teacher 外国語指導助手
※2 AET:Assistant English Teacher 英語指導助手

印象に残っている経験② 学校で外国人のクラスメイトと英語で交流するなかで、うまくいったこと、いかなかったこと

・小学校の時、クラスにバングラデシュ出身の外国人の子がいて、その子と話しているうちに自然と仲良くなり、バングラデシュのことについて教えてもらったり、一緒に遊んでもらったりした。外国の人と仲良くなる機会は希少だと思うので、本当にいい経験だったと思う
・転校生が日本語が話せず、英語を日常的に話していたため、自分が話せたらもっと簡単に意思疎通ができるのになあと感じた(中学生時)

日本では学校以外の場所で英語を使う機会はあまりありませんから、学校で外国人の先生やクラスメイトと英語で交流することは貴重な機会となります。そのような機会に、がんばって英語で話しかけ伝わったこと、仲良くなれたこと、また逆に、うまく意思疎通できなくて残念に思ったことは印象に残っているのだと思います。

次に学校以外で印象に残っている経験を紹介します。

印象に残っている経験③ 学校の外で英語を使って楽しかったこと、うれしかったこと(日本での経験)

・仲の良い友達と海外ドラマに熱中して英語に興味をもった。そのときオープニング曲を全て英語でノートに書いたりしていた(小学生時)
・剣道を習っていた時、韓国交流会をした。大学生の人と一緒に英語でおしゃべりをする時が授業であった(小学生時)
・旅行で広島に行っていた時、外国の方を見かけて、英語で話しかけて写真を撮ってもらったこと。英語を実際に使う機会があれば積極的に取り組みたい(中学生時)

印象に残っている経験④ 英語はうまく話せなくても心が通じたこと(海外での経験)

・小6のときのイタリア・フランスへのダンス大会出場の際、人生で初めての海外経験を親と離れて、同い年の友人と先生2人だけですごしたこと。英語もあまり伝わらない中、現地の人々と心を通わせて一緒に趣味のダンスを楽しむことができたから
・海外派遣で、部活の話になり、「チューバを吹ける」と言ったらものすごい勢いで向こうの子が反応してくれた。どうやら向こうも吹けるらしいとわかり、「マジ?マジ?うぇ~い!!!!」と英語がどこかにすっ飛んだやり取りになったが、それでも心は通じた気がした。(中学生時)

学校の外で、趣味や習い事に関わること、旅行やイベントの場などで、英語を使って楽しんだこと、うれしかったこと、そして、英語はうまく話せなくても心が通じたことが印象に残っている経験でした。自分が好きなこと、得意なことを誰かと一緒にする時、語り合う時、人は楽しさ、うれしさ、心が通じた喜びを感じるのでしょう。それは日本語でも英語でも同じことだと思います。

子どもたちの英語経験を豊かにするために、家庭で応援できること

高3生が振り返った、印象に残っている小中学生時の英語経験を紹介してきました。それぞれのお子さまにとって、意味のある英語経験を積み重ね、英語への意識や学習意欲を高めていけるように、ご家庭で応援してみていただきたいことをお伝えします。

●学校で、英語がわかったり通じたりしてうれしかったことがあるか聞いてみる

英語の授業の中でも外でも、先生やクラスメイトとの関わりの中で、英語がわかったり通じたりしてうれしかったことがあるか、聞いてみてください。その気持ちを共有することで、お子さまの英語への興味や英語との関わりが強くなっていくかもしれません。「英語で話しかけにくい」「英語がうまく通じない」とお子さまがおっしゃる場合には、通じなくても、わからなくてもいいので、まずは挨拶の声かけから始めてみることを提案してみてください。

●学校の外で、英語を使って交流する機会への参加を励ます

趣味や習い事に関わること、旅行やイベントの場などで英語を使って交流する機会は、海外だけでなく、日本国内でも持つことができます。そういう機会がある時は、積極的に参加を促してみてください。英語に不安があっても、好きなことや得意なことがあれば、英語を使って交流することを後押しをしてくれるかもしれません。

英語は、教科や受験科目として重要なものですが、それらの目的を超えて、英語を言葉として使い、人とつながる喜びや同じ気持ちを共有する喜びを、子どもたちが感じていけるよう応援していきましょう。

参考文献:ARCLE編集委員会(2005).『幼児から成人まで一貫した英語教育のための枠組み -ECF: English Curriculum Framework』リーベル出版

プロフィール

加藤由美子

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