【英語対策】センター試験とは大違い! 「大学入学共通テスト」で高得点がねらえる英語学習法とは

  • 新課程の英語特集

これまでの「センター試験」にかわって、令和3年度から新たに行われた「大学入学共通テスト」。受験生は、センター試験とは異なる形式の問題に取り組むことになりました。そんな中でも、見事に志望校に合格した先輩たちは「英語」の対策をどのようにしていたのでしょうか? 今回は、志望大学に合格された3名のかたに、取り組んでいた対策や学習法のポイントをうかがいました。

この記事のポイント

志望大学に合格した先輩が、英語対策で意識していたこととは?

「大学入学共通テスト」が導入され、「センター試験」と大きく変わったポイントは3つ。

  • 1.リスニングの配点が上がった。さらに多くの問題の放送回数は1回に変更(センター試験は2回)
  • 2.読解する英文量が増えた(センター試験より1000語以上増えた)
  • 3.読んだり聞いたりする英文の種類、テーマ・内容が多様化。日常生活から社会的な課題までに対応した実用的な内容になった
  • 例:「大学図書館の利用案内を読む」「エコツーリズムに関する4人の議論を聞く」など

この変化の中、先輩たちはどんな気持ちで受験への準備を進めたのでしょうか。

—センター試験から大学入学共通テストになって、英語でいちばん変わったと感じたのはどのあたりでしたか?
Tomoeさん(以下Tさん):リスニングの配点がこれまでの50点から100点に上がったところですね。私はリスニングがとても苦手だったので、毎日登下校中に英語アプリの英文を意識的に聞いていました。
Yukiさん(以下Yさん):私も同じように、リスニングの配点が高くなる変更があったので「過去問やっているけど、本当にこれでいいのかな」と不安になることはありました。ただ、問題を作る人たちが聞きたいと思うポイントの核心は定まっていると思っていて、新しい共通テストですべての形式が変わるわけではないと思っていたので、センター試験の過去問で点数が取れていたら大学入学共通テストもいけるだろうという気持ちで取り組んでいました。

ー過去問には、いつごろから取り組みましたか?
Tさん:高2の終わりごろから少しずつ過去問を解いていきました。
Yさん:高1の秋ごろから志望大学の二次試験の過去問を解き始めました。センター試験の過去問は、実際に入試が行われる1月に取り組みました。最終的には、センター試験の過去問は10年分、苦手な科目は20年分を解きました。
—アプリや以前のセンター試験の過去問に取り組むことは、多様な素材、多様なテーマや内容の英文をたくさん「読む」「聞く」ことにつながりますね。それが結果的に、「聞く」「読む」の力を高めて新しい形式の入試対策につながるということですね。

明日から生かせる入試直結学習法:授業編

—高校3年間の時間の使い方についてはどうでしょうか。授業を受けるうえで、意識していたことはありますか?
Mikiさん(以下Mさん):高1のうちは、当たり前のことだと思われるかもしれませんが、英語の授業と課題にまじめに取り組むことが大事です。授業に集中して、覚えるべきことを授業中に覚え切っておくと効率がいいんです。
高2の冬くらいから、単語力向上に取り組み始めるのがおすすめです。私は学校の単語テストに本気で取り組み、必ず満点が取れるようにしていました。
受験生になったら、ひたすら演習に取り組んで、さまざまな問題の形式に慣れるとともに、学習が不足していた部分はその都度復習する…というスタイルで、入試に対応できる力を身につけていく必要があります。私が取り組んでいたのは、長文の精読と、毎日なんでもよいので英語を聞くことでした。
—継続的に「読む」「聞く」ことをいろいろな形で続けて学習していたのですね。

Tさん:高1のうちは、授業と通信教材を毎月コツコツやり切ること。高2からは模試の内容も入試向けになります。英単語の暗記に力を入れ始め、テストのとき以外にも毎日英単語に目を通すようにしました。二次試験の対策のためには、通信教材でとっていた難関校対策用の英文はもちろん、それ以外の難関校の英文も片端から解くつもりで英語の先生がおすすめしてくれたものはすべて解きました。志望校のものは記述があったのでまとまった時間がある休日に行い添削も受けていました。
—書く力をつけるために、記述問題にもたくさん取り組んだんですね。添削を受けてよく振りかえることも重要ですね。

Yさん:中学高校を通して、英文の音読を何度もやっていました。音読をすれば、発音がわからない単語を洗い出すことができて、リスニングやスピーキングの力を上げる効果もあります。そして、一度音読した英文は、意外と頭に残っているもので、音読をしたときに覚えた英語のフレーズを、そのままライティングにいかせることもありました。
—「音読」は自分の声の英語を聞く、文字を読む、自分の声に出して話すことで、英文が頭に入り、書けるようになるんですよね。皆さん、それぞれ自分に必要なことを見極めて、継続してその学習をしていたのですね。

明日から生かせる入試直結学習法:検定受験編

—英検®はいつ、どんな目的のために受けましたか?

Yさん:わたしは、高2の10月に準1級に合格しました。英検®も「GTEC」も共通テストも、大量の英文とイラスト・図などの素材と組みあわせて、概要・要点、必要な情報を的確につかむことが共通しています。後輩の皆さんには、高1・高2までのできる限り早い時期に受験することをおすすめします。高3は最後の部活の大会、受験勉強などでこれまで以上に忙しくなることがわかっているからです。
—検定試験を受けることやその準備の中で「読む」「聞く」問題に対応する力もつくということですね。

Tさん:高3のときにちょうどコロナ禍による規制のピークで、長い間休校になっていました。これを好機ととらえ、準1級に挑戦しました。そのためにオンラインスピーキング*をフル活用しスピーキング力はもちろん、リスニング力も鍛えられました。ちなみに、大学の英語の授業でも、大学の先生の質問の観点とオンラインスピーキングの先生の質問の観点が似ていて、こういう流れならおそらくこのようなことを聞かれているだろうという予想ができるので、会話がスムーズです。
—実際にオンラインスピーキングなどの英語を話す機会があることで、スピーキングだけでなくリスニングの力を伸ばせるということですね。

Mさん:私は、2級に高3の1回目で合格しました。その後、準1級に挑戦するのではなく、2級を高3の11月にもう一度受けてハイスコアを取ることにしました。狙い通りに8割以上の得点を取ることができました。オンラインスピーキングを通して、英語で会話をすることに慣れていたので、面接のときに緊張しなかったです。
—皆さんが共通しているのは、受験を見越して、いつ、どの級に合格するのかをしっかり計画して受験しているところですね。

  • *<オンラインスピーキング>とは
  • <オンラインスピーキング>(検定攻略コース)。進研ゼミ内の教材サービスで,一部の講座では進研ゼミの受講費内で提供。英検®や「GTEC」といった検定試験に対応したレッスンや,英語の発信力を上げるレッスンなど,生徒のニーズやレベルに合わせたレッスンを多数提供。
    <オンラインスピーキング>(通常コース)中学1年生~高校3年生向けにそれぞれの学年にあわせた話題でじっくり学び、英語の発信力を底上げするコース(『進研ゼミ』の有料オプション教材<Challenge English>にて提供)。

お話をしてくださった先輩たち

Yukiさん (名古屋大学法学部1年生)

Yukiさん (名古屋大学法学部1年生)

進研ゼミ大学受験講座卒業生。高2第2回で英検®準1級取得
大学入学共通テストの英語 リーディング93点/リスニング91点

<キャンパスライフ>
毎年3000人近くの留学生を受け入れてきた多様性溢れる環境で過ごしている。空き時間に国際交流イベントが開催されていたり、英語開講科目が常時用意されているなど、グローバルな活動が盛んに行われている。毎夏名古屋で開催される「WCS(世界コスプレサミット)」をサポートするボランティア活動や、航空部での活動に熱を入れている。将来は英語を用いて空のインフラに携わりたいと考えている。

Tomoeさん(津田塾大学学芸学部1年生)

Tomoeさん(津田塾大学学芸学部1年生)

進研ゼミ大学受験講座卒業生。高3 第1回で英検®準1級取得
大学入学共通テストの英語 リーディング95点/リスニング81点(自己採点)

<キャンパスライフ>
毎日どれかの授業で英語を使っている。ライティング力やリーディング力を高める授業から英語オンリーで進む授業まで様々。将来、世界の社会的課題の解決のため世界各地へ行き、貧困地域へのボランティアなど様々なことをやりたいと思っており、留学も計画中。

Mikiさん(立教大学異文化コミュニケーション学部1年生)

<Challenge English(中学・高校生向け)>卒業生。高3 第1回で英検®2級取得
大学入学共通テストの英語 リーディング98点/リスニング91点(自己採点)

<キャンパスライフ>
週に3回英語で行う授業がある。2022年8月からカナダに留学予定。将来は、旅行でも仕事でもたくさん海外に行きたい。洋楽が好きなので、J POPと同じように洋楽を自然に聴きとれるようになることが目標。

まとめ & 実践 TIPS

先輩がたに共通しているのは、英語の4技能(聞く・読む・話す・書く)の地道な練習を積み重ねて、英語力全体を底上げてしていること。そして、検定への向き合い方も大学受験までを見越して計画的に受験していることでした。この記事を読んだ今からが受験対策の始め時です。さっそく明日から取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。
※英検(R)は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
※このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。

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